一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2010年6月22日火曜日

-20度以下の気温でも....

一度だけ、マイナス18度の気温の中でレースをしたことがあります。

前夜の強風で磨き上げられた氷の上に、赤と青の旗門がリズムよく、

しかし無慈悲に立てられているコースを見たとき、

「人間って限界に挑戦する生き物なんだ」と実感しました。

当日は快晴、風は微風。普段なら最高のスキー日和です。気温を除けば....


まあ、こんな事はナショナルチームのメンバーには

日常茶飯事なんでしょうけど(^^;


そんな状態でしたので、ワックスなんてどうしていいかわからずに、

とにかく一番堅いワックスを塗り込みました。

正直、滑る滑らないは正直どうでもよく、

ケガさえしなければラッキーという気持ちで

スタートするしかなかったのですが....


このぐらいの気温になると、水の膜がうにゃうにゃとか、

そんなに関係ない気がします。

磨き上げられた氷のコースとはいえ、

目の細かいヤスリのような雪面になっているわけです。

柔な滑走面では、あっという間に削り取られていくことでしょう。


滑走面材質のポリエチレンが削り取られるということは、

滑走には抵抗になりますので、削り取られないような堅さのワックスで、

滑走面を守る必要があります。

まあ、ここまでくるとワックスは滑走面のヨロイですね(^^


撥水性のある滑走面から堅い雪面に耐え抜く滑走面、

そのバランスをいかに取るかということが

ワックスセッティングの妙ということですね。


ちなみに、雪の結晶というものは、

ほぼ同じ形の結晶が降ってくるということはないそうです。

ありとあらゆる条件で雪の人工結晶を作り続けた、

アメリカの科学者が言っていました。

「すでに、数百万種類の雪を作った」と。


つまり、あらゆる雪面に完璧に併せたワックスセッティングというものは、

あり得ないということです。

そのため、最近製造されているワックスは、どんどん適応範囲が広くなっており、

どんなに状況が変わっても、ある程度対応できる製品となってきています。


おかげで、ワックスの選択では、

頭を使わなくていいので楽をさせてもらってます(^^;


次回ワックス編最終回(ワックス編だったのか^^;)

「ころころと移り気するよりもたったひとつを愛した方がよい」

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