一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2013年5月16日木曜日

実際、純正ってどんなもんなの?....


どんなものでもそうですが....

市販の製品には、

「誰が使っても安全である」タトエσ(^^ガツカッテモ....

という命題が課せられます。


市販のバイクや自動車で考えればわかりやすいですよね。

例えば、ステアリングやブレーキの操作で、

力の入れ方や操作の丁寧さが厳しく決められていて、

それを少しでも間違えると曲がらない止まらないなんてのは、製品として成り立ちません。


トリノモデルはどうなの?ということでも同じだと思うんです。

操作方法を間違えると前転してしまうなんて、
 
やっぱりどこか「へんだぞ」なんと思うわけです。


ただ、トリノモデルのリンク性能には、疑問の余地はありません。


トリノモデルに感じた「へんだぞ」は、ばねでした。

純正で設定されている3種類のばねを試して、どれもこれも気に入らない。


体感だけでなく、データでも知りたくてメーカーに問い合わせたんですが、

バネレートすら教えてもらえませんでした。

つまり、自分を支えているばねがどんなものかもわからないわけです。


どうにもこうにもならない。

じゃあどうする?


まずは、何が何でも純正ばねの正体を知りたい。

一番最初に飛び込んだのは、ベステックス様。


こちらでは、1本だけの作製は出来ませんよということでしたが、

ばねについて本当に詳しく教えていただけました。

この時のことは、今でも糧になっています。


この際、純正のバネレートの計測もして頂きました。

データにすると驚愕の事実が判明します。


トリノモデルの純正ばねは、

一般には「デュアルレート」といわれるピッチのばねです。

σ(^^たちは「不等ピッチ」と言っています。


不等ピッチの考え方は、ばねに弱い部分と強い部分を作ることで、

サスの沈み始めは柔らかく、沈んでいくとより強くなるという性格を持たせることが出来ます。


で、純正のばね。

トリノモデルでは、荷重「ゼロ」から底付きまで75mmのストロークなのですが、

0mm~70mmまで、ほとんど特性が変わらないのです。

本来なら動くはずのない85mmや90mmまで押し込まなければ、

しっかりとした特性の変化は確認出来ませんでした。


まずここで、頭の中は「?」がいっぱい。

動くはずのないストロークで特性が変化???

わざわざ不等ピッチにする意味ないじゃん???

体重とバネレートの関係だって、さっぱりわかんないぞ???


イニシャル(ばねを初期状態から締めておくこと)をかけるのが前提なのかとも思いましたが、

メーカーはイニシャルをかけることを推奨していません。


で、3種類の純正ばねのデータを計測して頂いて、考えに考えた結論。

「ダメだこりゃ」


次回「ダメならダメなりに」

2013年5月15日水曜日

サスセッティングの妙....


ジャンルを問わずレースシーンにおいて、

セッティングを無視して勝つ事なんて出来ません。

サスペンションという構造があるマテリアルでは、特にそうです。


モータースポーツでもありとあらゆるパーツが製造されています。

それはつまり、レーサーの技術に合わせたり、好みどおりのセッティングをするためです。

そして、レーサーの成長に合わせて、ほぼ無限にアップデートされていくことでしょう。


世界最強と言われるチェアスキー「トリノモデル」も例外ではありません。

















それぞれのレベルに合わせて、最適なセッティングを出来るようにしなければ、

「体を服に合わせる」という間違った方向を求めることになってしまいます。


バイクや自動車とは違い、チェアスキーは、

ライダーの体重がその性能に大きく影響します。


にもかかわらずですよ?純正で設定のあるばねは、

ライダーの体重をもとに、10kg刻みで設定があるだけです。

一般には60kg用、70kg用、80kg用と3種類だけで、

特に必要なユーザーには、「それ相応」の重さで特注されています。


体重だけでばねを決めたとしても、

ウェアやヘルメットといった装備品の重さは考慮されていませんし、

シートの前後位置の違いなども意識されてはいません。


そもそも、体重が75kgの選手はどのばねを使えばいいの?

ということすら明確になっていないのです。


でも、初心者のうちは、「ある程度」のものでいいんじゃない?

そうかも知れません。が、それも本当に最初の頃だけです。

そこそこ滑ることが出来たとして、次に来るのが「前転との戦い」です。

結果、「体を服に合わせる」作業を繰り返すことになるんですから。


初期に設定されているばねが強すぎると、前転してしまいます。

前転をしないようにするには、弱いばねに交換することが手っ取り早い方法です。

サスが伸び上がるスピードと力が弱くなりますからね。


でも、弱くなったばねでは「底付き」が激しくなります。

ばねが重さを支えなくなるわけですから、

ダンパーの下死点まで勢いよくリンクが動きます。

で、サスが沈みきったその瞬間!

全ての衝撃は脳天にまで跳ね返ってきます(^^;


ナショナルチームのみんなは、この底付きに悩まされながら戦ってきました。

それもこれも、リンク上死点付近の動きを穏やかにするため。

また、そうすることが、トリノモデルの性能の「おいしいところ」を使えるからです。


ちなみに、激しく底付きをした時の選手たちの感想は、

「背骨を伝わる衝撃は、目から火花が出る」ということだそうな。

また、底付きのあとフレームがたわんで、

本当なら当たるはずのないところにシートが当たって、

ざっくりと割れてしまったこともあるとか....

困ったもんです(^^;


次回、「純正ばねの性能」

2013年5月14日火曜日

みんな、なんでばねについて考えないんだろう....


嘘かホントか、日本では昔々、こんな事を言われていたそうです。

「体に服を合わせるんじゃなくて、
 体を服に合わせるんだ!!!」

戦争中の話と聞きましたから、決定的な物資不足の中、

「贅沢は敵」という発想からの言葉だったんでしょうけどね(^^;


そういう感覚って、今も根強くあるような気がします。

日本人特有の考え方かしら?


最近の自動車や住宅業界であれば、「個性」を前面に出した商品が見られますが、

たいていの場合、「妥協」というものが前提としてありそうです。


トリノモデルであれば、前回の記事でも書いたように大きな「弱点」があります。

そして、ほとんどの選手は、トリノモデルに体を合わせていきました。

ある選手はスピードを手に入れ、ある選手はトリノモデルの性能を殺して....


σ(^^は2輪レースをかじっていましたから、

スピードを手に入れる方法はテクニックのみではないと知っています。

リスクを背負わずに速く走れるマシンも絶対に必要なのです。

そして、チェアスキー界にも、その考え方は当てはまります。


トリノモデルの絶対的な優位性はそのリンク構造です。

前回にも書きましたが、円弧を描く重心移動は、

他のチェアスキーでは得られない落下エネルギーを得ることが出来ます。

これは発売から7年経った今も変わらない優位性です。


同時に、前転してしまう原因も変わらずに存在しています。

サスペンションが延びる力が強ければ強いほど体を上前方へ突き上げてしまい、

その勢いはフレームごと宙に浮かせてしまいます。


もちろん、乗り方の問題もあるでしょうが、

チェアスキーの側で対処の出来ない問題だろうか???と考えたら、

いくつかの糸口があるはずなんです。


「あなたの体重ならこのばねですよ」と納品されたトリノモデル。

それは、自分に合ったセッティングのばねだという思い込みはなかったかな?

で、乗りこなせないのはテクニックのせいだと、「体を服に合わせて」しまってませんか?

そのばねは、本当に自分に合ったばねなんでしょうかね?


「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか」


そうですね。

発売当時は、ばねが「キモ」なんて誰も言っていませんでしたからね。


次回「純正ばねで出来ることと出来ないこと」

2013年5月13日月曜日

世界最強のチェアスキーとその弱点....


先日、5月8日付けの日本経済新聞のコラム欄「春秋」で、

面白い記述を拝見しましたので、少し引用させて頂きます(^^ 
(リンク切れしてるかも....)


「SF作家にして生化学者のアイザック・アシモフが言ったそうだ。

 科学で耳にするもっとも胸躍る言葉、

 それは「私は発見した!」ではなく「へんだぞ……」である、と。

 科学の発見にたやすいものなどない。

 第一歩はつねに「へんだぞ」に始まる、ということだろう」


そのコラムの内容そのものも大変興味深かったのですが、

引用した部分は、σ(^^も大変共感するところです。


今や最強と言われる、チェアスキー「トリノモデル」。

発売当初から世界を席巻し、海外チームでも採用されるようになっています。


発売と同時に、σ(^^も乗り換えましたが、

当時から、「乗り方を変えなければ使いこなせない」と言われていたものです。

画像の通り、このフレームのリンク構造は「円弧を描くよう」に重心が移動します。
















極めて簡単にイメージするとこうなります。


















リンクの上死点では重心が上前方に移動し、

ターンの切り返しの際に「ジャックナイフ」をしてしまうことがあるんです(^^;


この動きを使いこなせれば、スキーで求められる落下方向への重心移動に繋がり、

これまでのチェアスキーでは得られなかったスピードを出せるのですが、

操作を間違えば「前転」してしまうという諸刃の剣でもあります。


この諸刃の剣を使いこなした選手たちは、世界と渡り合うスピードを手に入れ、

「前転」を嫌がった選手はスピードを犠牲にして、

「安定したスキー」をするようになったと思っています。


σ(^^も、何度か前転を繰り返しました。

痛い怖いが嫌なので、どうすれば前転しなくていいのかを考えるようななっていきます。


でも、考えれば考えるほど、「へんだぞ」と思ってしまうのです。

前転させない方法としては乗り方をマスターするのが一番なのですが、

そのテクニックをマスターしなければ「危険な乗り物」というのは、どうにも頂けません。


前転を嫌って、トリノモデルの性能を殺してしまうような乗り方はもっとナンセンス。

一握りの選手だけが使いこなせるマシンではなく、

誰が乗っても安定して速いマシンに出来ないものだろうか....

いろいろと試していくうちに、ひとつの結論にたどり着きます。

次回「チェアスキーのキモは、ばね」

2013年5月10日金曜日

サスセッティングの一考察....

先日は、オーリンズプロジェクトの記事、

全削除で失礼をいたしました(^^;

この軽はずみな性根は何とかしないといけません....


でも、せっかく今まで取り組んできたことですし、

何らかの形で、チェアスキー界にフィードバックしたいとも思います。


だったら、トリノモデルにおけるサスセッティングの方法など、

いま考えていることを書いてみれば良かんべ?

ってな事を思いついたので、例によって連載にしてみます(^^


まずは、現状の確認から♪

ナショナルチームメンバー以外で、

トリノモデルのサスセッティングについて、

いろいろと詳しい人、手を挙げて!(^^

....いないと思うんですよ。


トリノモデルを購入した方は必ず聞かれたはずのこの言葉。

「体重何kg?」

そして、少々抵抗があっても答えたはずです。

なぜなら、体重によってばねの設定を変えている製品だからです。

スマートな人は堂々と、体格のいい人はこっそり と、

自分の体重を申込書に書いたことでしょう。


で、納品されたトリノモデルには、

あなたの体重に合わせたばねが取り付けられている!

というのが、「売り」になっていたと思います。


でもね、購入当時から不思議だったんですよね。


体重を聞かれたけど、滑っている時には、

ウェアもヘルメットもブーツも重さに加わるよね?

それは考えなくていいの?


何で、バネレートを聞いても教えてくれないの?

体重別のばね設定は、何で10kg単位なの?


不等ピッチばね(デュアルレートばね)が付いているけど、

フルボトムしても初期線間密着しないよ?

などなどなどなど....


購入当初から不思議なことばかりでした(^^;

でね、トレーニングを続けるうちに、あるひとつの疑問が浮かんできました。

「誰一人として、セッティング理論を持っちゃいねぇのか?....」

でも、そんな事を大声で言うことは許されませんでした。

だって、σ(^^は弱小レーサーでしたからね♪


とにもかくにも、

「お?あいつ、速くなったじゃん?」

ぐらいは言わせなければ、誰にも話など聞いてもらえません。

で、いろいろと自分なりに独学と試行錯誤を重ねて来ました。


今なら、誰のどんなセッティングだって、請け負って見せますよ♪

といえる程度まではきてます(^^


ただし!その、純正のばねでは、どうにもなりませんからね!(^^


次回「純正ばねでのセッティングについて」

2013年5月8日水曜日

いつやるか?今でしょ!....

タイトルの文句。

もう、最近では聞き飽きたフレーズですね(^^;


そんな簡単に、思い立ってすぐに行動できるほどσ(^^は強くありません。

「やりたいこと」は思いついたら何も考えずに飛びつくくせに、

「やらなきゃいけないこと」は何やかんやと理由を付けて先延ばしにしてしまうのです(^^;


そんなぐうたらなσ(^^だからこそ、

「今でしょ!」なんて言われると「そうかも」と納得もしますし、

「腰を上げなきゃ」とも思うんです。


そして、そんなフットワークの軽さに憧れるのは、ぐうたらの裏返しでもあるんでしょう。

「ああ、そこまで思い切りよく生きていくことが出来たら....」なんてね(^^;


何でこんな事をわざわざ書いたかというとですね....

恥ずかしい話ですが、最近のσ(^^はパワーウェイトレシオが非常に悪くなっております。
 
とどのつまり、太っちまったのです(^^;


チェアスキーアルペン競技を休止した初めての冬を、

それはもう目も当てられないぐらいに自堕落な生活をしてきました。


シーズンで50日というトレーニングで消費していたカロリーを、

見事なまでにまるまる貯金する生活です。

だからといって、食べる量を減らしたわけでもなく....(^^;


そして、明らかに太くなっていくウェストから目を背け、

体組成計の存在を忘却し、

「自分は太ることはない」などという妄想を無意識のうちに信じ続け....


春が来て、薄着になった途端に存在を主張する肉襦袢!

いくら何でもヤヴァ過ぎる!(^^;


体組成計の埃を拭き取り、おそるおそる現実を直視しました。

その数字は、こんな感じで....


気温が上がれば、代謝は下がっていきます。

このまま放置すれば、ふくらみ続ける体はその加速度を増していくはず!

このままでは、本当に取り返しが付かなくなる!

体を引き締め直さなきゃ!


それ、いつやるの?今でしょ!

今ならまだ、やり直しがきくはずだ!

てことで、明日からはこれまでのようにオフトレを再開します!


なんだ....「今」じゃないのかよ!(^^;

2013年5月7日火曜日

お久しぶりです....

なんとも、ご無沙汰の記事になりました(^^;

実は、GWに入ってから、歯の痛みにのたうち回っていました。

ブログを書く集中力もなく、ただただ時が過ぎることだけを願って....


4月の30日には右の奥歯がうずき始め、

5月の2日にはガマンが出来ずに歯科医へ。


「歯茎の中側に細菌が入って化膿しています

 抗生剤を出しておきますので、1週間ほど様子を見て下さい」

で、連休後半に突入するのですが、日に日に痛みがひどくなる(^^;


飲み続けたロキソニン。

当然のように効き目は弱くなっていきます。

痛みで発狂するよりはマシだと、一度に3錠飲んだり。

それも、2時間おきに....(^^;


昨夜は、噛むことも出来ないし、お茶とか水とか飲んだだけで激痛が....


休み明け、たまらず診察に飛び込んでいました。

「んー.... 奥歯が縦に割れかけていて、

 その隙間からバイキンマンが入って、

 は~ひふ~へほ~♪してますね。

 上から穴を掘って中をしっかり掃除して、最後は被せものをします。

 4~5回は通って下さいね」


はぁ、難儀なことになっちまった(^^;


折れそうな気持ちを持ち直せたのは、虫歯ではなかったという事。

虫歯にだけはならないように気をつけたのです。

それだけが救いでした(^^;


歯の痛みだけしか残らなかったGW。

まあ、そんな時もあらいな(^^;


このブログも、また頑張って書いていきますので、どうぞよろしゅうに♪