「伊達と酔狂」は男のロマンだと思っています(^^
突然、なんなんだよ?てな書き始めですが、
昨日の投稿にちょっと嬉しいコメントを頂きました。
まずはご紹介(^^
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4月22日(日):「ジャパラSL1本目....」
バネ酔狂さんのコメント
「バネの発注に興味があります。
東海バネさんには、設計混みで発注しているのでしょうか?
それとも、貴殿が設計してから発注しているのでしょうか?」
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ありがとうございました!
オリジナルのばねを作るというとても専門的なネタに、
こうしてコメント頂けたというのは、実は大変嬉しい事です(^^
謹んで、ご質問にお答えします!
σ(^^は設計できませんので東海バネさんに丸投げです!
以上!
....失礼しました(^^;
もっときちんとお答えしないといけませんね。
「ばねの発注」とひと言でいいましても、
様々な用途や形状のばねがあります。
今まで取り組んできたばねは、ご存じの通りチェアスキー用です。
「ろぼスペシャル」というべきチェアスキーのばねを目指して来ました。
ところが、σ(^^はばねについては全くの素人です。
素人のσ(^^が「ばねを巻く」なんて、
何から手を付けていいものやらさっぱり解りませんでした。
でも、OEMではないばね、
つまりオリジナルの必要性、重要性は認識していました。
何が何でも作らないといけない!
てことで、まず門を叩いたのが(株)ベステックス様。
現在の開講はされてないようですが、
当時、「石山塾」なるものがありました。
ここでは、ばねのイロハをお教え頂きました。
そして、ベステックス様にお教え頂いたのが、
(株)東海バネ工業様です。
1本からOK!というばねメーカーは、
普通に考えるとありません。
採算が合いませんものね。
さらに、シロートがテケトーに、
「こんなばね欲しい!」なんていっても、
たいていの場合、相手にしてもらえないでしょう。
東海バネ様はその両方、いい意味で常識外れでした(^^
「1本でも巻きますよ!」
「満足頂けるまで検討しますよ!」
こんな会社、本当にあるんだ♪ってね(^^
チェアスキー用のばねを巻いているところなんて、
国内には1社しかありません。(多分^^;)
もちろん、東海バネ様にもノウハウなんてなかったはずです。
(多分^^;)
ところが、東海バネ様はσ(^^以上にどん欲に、
技術的な検討を進めていって下さいました。
本当に感謝しております♪
さて、実際に東海バネ様とσ(^^の間には、
どのようなやりとりがあったのか?というのが本題ですね。
全てのケースに応用が利くとは思えませんが、
σ(^^が東海バネ様にお願いしている方法をご紹介します。
バネ酔狂様の参考になれば幸いです。
先ほども申しましたが、σ(^^はばねについて全くのシロート。
どのようにすれば「いいばね」が巻けるのか、
技術的なところは全く見当もつきません。
設計上の専門的なところは、本当に「丸投げ」です(^^;
ただ、チェアスキー用として検討をお願いする際、
必要最低限の情報をお渡ししました。
ひとつは、「チェアスキーに装着できる許容寸法」です。
ばねの自由長、外径、内径、有効ストローク長。
まず、これらの寸法の許容範囲をお示ししました。
大きすぎても、太すぎても、
細すぎても、短すぎても、いけません。
これは、設計上の最低条件です。
その次には、チェアスキーでの滑走時に求めている、
ばねに与える仕事量をお伝えしました。
「仕事量」なんて言い方しましたが、
要は、どの程度のタワミの時にどの重さを支えさせるか。
チェアスキーのサスペンションは、
ダンパー部で75mmが有効ストロークです。
0~75mmという中で、どのような重さを支えさせるか。
サイズを決め、ばねの仕事がイメージできれば、
あとは、東海バネ様にお願い!となる訳です。
具体的に言いますと....
サイズは、フレームの取り回しで限度がありますので、
ストロークする上で、フレームに緩衝しないサイズを計測します。
これは、ご説明の必要はないと思いますので省略します。
次に、ばねに掛かる荷重量を考えていくのが胆です。
まず行ったことは、チェアスキーのOEMばねを測定です。
75mm位置での最大荷重量を計測します。
そして、滑走時のインプレッションから、
その荷重量は多いのか少ないのかを検討し、
(底付きするのか、75mm使い切っていないのか)
最大荷重量①を設定します。
次に、1G状態のダンパーストローク量②を測定します。
滑走時の装備を身につけた上で、
水平なところでチェアスキーに乗り計測します。
さらには、チェアスキーのばねを取り外した状態で、
シート下部のフレームに掛かる重量③を計測。
さらにさらに、サスペンションのレバー比を計算。
これは、③を計測した部分の移動量と、
②のストローク量の比率で求められます。
で、③にレバー比を乗ずることで、
②のストローク量の位置で必要な荷重④が求められます。
ここまでくれば、ばねに求める必要最低限のデータが揃います。
0mm~1G位置~75mmというストロークの中で、
0~④~①という荷重変化がイメージ出来るということです。
ちなみに、荷重量はニュートン(N)というSI系単位で考えると、
技術屋さんとは話が合います(^^
あとは、この数値をグラフにして、
東海バネ様へお願いするという流れです。
基本となるひとつのモデルが出来れば、
1Gの位置や最大荷重を変更することもたやすいですし、
応用として、不等ピッチをお世話になるところまで来ました。
当然ながらアップグレードを繰り返す中で、
時間と経費をかける必要があります。
そして、たった1回のトライで完全なものは出来ません。
しかし、「ろぼスペシャル」に辿り着くプロセスは、
本当に楽しい時間を過ごすことが出来ます(^^
また、いいばねが出来るとそれにあわせてスキー技術も向上します。
それに伴って、新たなばねに対する欲求も出てきますので、
いい意味での「いたちごっこ」となりますが、
それはそれでモチベーションにもつながっています(^^
ぱくっとした説明ですが、参考になりますでしょうか(^^
偉そうなことは何一つしておりませんが、
ご不明な点があれば改めてご説明しますので、
遠慮なくおっしゃって下さいね(^^
ああ、でも....
この手の話は本当に楽しい!!!(^^
回答ありがとうございます。
返信削除バネの計算でなにか、お役に立てればと思いましたので書き込みました。
計算といっても許容応力や固有振動数なのど知識もあります。
ただ衝撃吸収などの応用知識はありません。
>応用として、不等ピッチをお世話になるところまで来ました。
JIS規格の計算式の知識しかないので、不当ピッチの知識はありません。
でも、すでに極めてしまってるようですが・・・