ブログを書き進める時間をしっかり取れない日々が続きました(^^;
本当にだらしないことで....
気を取り直して開き直って何事もなかったかのように、「観戦記」を再開します♪
障害者アルペンスキーワールドカップファイナル、イタリアはTarvisio大会のお話です。
「ソチ」直前のレースは、各選手の仕上がりを確認するいい機会です♪
まず行われたのはDownHill(滑降:DH)レース、いきなり、あの選手がやってくれました!
少しずつでも「観戦記」を書こうとしていたのですが、
始めのうちはキーボードを叩く指も落ち着きませんでした(^^;
取り急ぎ、リザルトを、Training Runと併せてご覧ください!
Men's Downhill Training Run1
Men's Downhill Training Run2
Men's Downhill1
では、行きますよ!
「山本新之介のワールドカップファイナルをまるで見てきたような観戦記」!
大会時刻は、2014年2月25日1000時を回ったところです。
本日は、DHを2レース行うことになっております。
元々は、本日1レース、明日にもう1レースという予定でしたが、予定変更。
ちなみに、SuperCombi(スーパー複合:SC)レースも1日繰り上げて行われます。
SkiResortTarvisio、Di PramperoコースがDHの戦場です。
スタート標高1,290m、フィニッシュ標高820m、
標高差470m、コース延長1,780mというコースプロファイルで、
標準的なDHコースよりも少々短めのレースバーンです。
すでにインスペクションを終えた選手たちが、
続々とスタートエリアに集結し始めていますね。
その中でもジャパンチームのファイアオレンジカラーのウェアはとても目立ちます。
このDHには、
Standing(立位)クラス
小池岳太選手
Sitting(チェアスキー)クラス
森井大輝選手
狩野亮選手
鈴木猛史選手
夏目堅司選手
の5名が、ジャパンチームからエントリーしています。
さて、スタート時刻までしばらくの時間がありますから、
昨日のTrainingRunを振り返って見ましょう。
1本目、天候は晴れ。
気温は、スタート地点0℃、フィニッシュ地点4℃ととても暖かいコンディションです。
雪面は「Conpact(締まっている)」となっていますが、「そんなに」というところでしょう。
コースセッターは地元イタリアチームのコーチです。
ゲート数、26ターン数20。
本番レースまで、この戦場に手を加えられることはなく、
全て同じコースで争われるのです。
まず躍り出たのは森井大輝選手。
いきなりのラップ(トップタイム)を叩き出すあたり、ノリにノっている証拠でしょう。
続くのは狩野選手。
0.45秒という僅差でエースに続きます。
夏目選手もここに来て、さらに調子を上げているように感じられます。
森井選手から遅れること1.27秒の5番タイム。
なかなかいいタイムではないでしょうか(^^
一方、少々出遅れた感があるのは、鈴木選手と小池選手。
小池選手はワールドカップの北米シリーズで膝を負傷するというアクシデントがありました。
「ソチ」本番直前のこの時期、どこまで回復させられるかが焦点です。
2本目にタイムアップを図れるかな?
1本目の1時間30分後に行われた2本目。
気温は2℃ほど上昇しています。
同じコースを走るために雪面は荒れていきますが、
そんな中、狩野選手が1本目より2.39秒タイムを縮めます。
森井選手も1.34秒縮めましたが、
DEVLIN-YOUNG Christopher選手(USA)に割って入られて3位にポジションダウン。
夏目選手もタイム短縮に成功します。
鈴木選手と小池選手は、
1本目とほぼ同じタイムで伸び悩みました。
このコースのプロファイルを単純に分析しますと、
平均斜度が15%程度という「緩斜面主体」のレースバーンです。
「飛び込んでドーン!」というような急斜面レースではない以上、
ほんの1ミスであっても、タイムロスは取り返しのつかない事になりかねません。
スピードに対する恐怖と戦うことよりも、
極めて繊細なライン取りを求められるのです。
これは、胃が痛くなるぞ(^^;
というのがTraningRunの様子でした♪
うだうだ言っているうちに、スタート時刻が近づいてきました。
今のコース状況です。
天候は晴れ。
気温はスタート地点-2℃、フィニッシュ地点0℃。
雪面は「Hard」と昨日よりもいい状況のようですね。
きっと、レースタイムは短縮されていくことでしょう。
では、スタートリストを確認しましょう。
女子のエントリーは5カ国9名。
ジャパンチームのエントリーはありません。
男子は9カ国35名。
Standing(立位)クラス
ビブ(ゼッケン)20番 小池岳太選手
Sittingクラス
35番 森井大輝選手
37番 鈴木猛史選手
40番 狩野亮選手
41番 夏目堅司選手
以上です。
さあ、TrainingRunから一夜明けた本番レース。
各選手がどのように戦ったのか見ていきましょう!
....ジャパンチームで最も早くスタートするのは、まだ傷が癒えきらない小池選手。
TrainingRunでは、ジャパンチームの誰よりもタイムが振るわなかった。
焦る必要が全くないレースだが、不完全燃焼で終わらすことだけはしたくない。
繊細な雪面タッチが求められる緩斜面、少しずつ感触を確かめるようにコースを降りていく。
コース上の安全確保のため、スタート間隔は長い。
しかし、待ち時間の長さはこれまでのランを思い返すにはうってつけだ。
森井選手は貪欲である。
まだ詰められるところがあるはずと信じている。
昨日の2本目は、狩野選手に0.5秒差をつけられた。
さらに、「係数」で割り戻した平均時速でいえば、DEVLIN-YOUNG選手から2km/h以上も遅い。
まだそれだけスピードアップをする余地がある。
もっと速く。
闘争心がピークに達した時、スタートバーを押し込んだ。
雪面状況は間違いなく良くなっている。
しかし、鈴木選手は滑走中の違和感と戦っていた。
なにがなんだかわからない。
表現のしようがないぐらいに、とにかくスピードが乗ってこない。
ゲートがまるで止まっているように見える。
リーダーズボードを見上げるその表情は憮然としていた。
対照的なのが狩野選手だ。
彼が限界とするスピードの領域にははるかに及ばないレース展開だが、
その分、スキーに余計な力を加えずに済む。
落下を妨げないその滑りは、ライバルを圧倒する。
森井選手をリーダーズボードのトップから引きずり下ろした。
思惑を外したか夏目選手。
彼も思った以上にスピードを乗せられなかった。
2本目まで時間がない。
どこに原因があったのか?
自身の滑りを修正することが出来るか。
ライバルはあと4名。
これまで、唯一の1分2秒台を叩き出した狩野選手が盤石だろうと、観客たちは考えていた。
WALKER Tyler選手(USA)、IT1で大きく遅れ、フィニッシュまでに取り返せなかった。
やはり、このコースでの遅れは致命的なようだ。
DEVLIN-YOUNG選手も、IT1で0.75秒という大きなタイム差を表示させてしまった。
昨日の2本目は0.03秒差で狩野選手に肉薄したが、この日は序盤で勝敗が決まってしまった。
SAMPL Reinhold選手(AUT)はさらに遅れた。
IT1での0.96秒差は致命的だ。
残るひとり。
KURKA Andrew Earl選手(USA)は新進気鋭の22歳。
怖いもの知らずのヤングライオンは、TrainingRunから好タイムを連発してきた。
このレースではどうだ?
IT1までは5番手タイムと、なかなかのスピードで降りてきた。
最後の最後で魅せてくれるのか?
ゲートジャッジも身を乗り出し、そのスピードを確かめている。
明らかに速い。
観客たちはその姿を目の当たりにした時、新たな時代が来ることを予感した。
あとふたつ。
ゲートを肩口で迎えるはずだった。
しかし、彼は当たりすぎた。
ほぼ体の真正面でゲートポールを受けてしまった彼は、
スキーごとターン外側へ押し出されてしまう。
慌ててラインを修正しようとするが、すでに間に合わず万事休す。
最終ゲートの外側をすり抜けざるを得なかった。
痛恨のDisqualified(旗門不通過:DQ)。
この瞬間、リーダーズボードに表示されていた順位が確定した....
とにもかくにも、狩野選手。
優勝おめでとうございました!(^^
昨年ワールドカップ、このTarvisioでのDHでも優勝していますから、
相性のいいコースなんでしょうな(^^
「ソチ」へのいい弾みになったことでしょう!
では、最終結果を整理します!
男子Standingクラス
12位 小池岳太選手
男子Sittingクラス
優勝 狩野選手
4位 森井選手
9位 夏目選手
11位 鈴木選手
以上のようになりました!
気になるのは鈴木選手。
σ(^^の記憶の中で、どんなレースでも、どれだけエントリーが少なくても、
彼が最下位という結果で終えたことはなかったように思うんです。
なにか深刻なトラブルがあったのでは?と心配になります。
まあ、緩斜面主体で、特殊っちゃあ特殊なDHレースでしたので、
そんなに気にすることでもないのかも知れませんけどね♪
以上、まずはDHレースの1本目の模様をお送りしました。
いつものお断りですけどね、
この「観戦記」は、リザルトから読み取れること以外はσ(^^;の「妄想」です。
あくまでも「フィクション」です。
KURKA選手のDQの様子なんか超テケトーです(^^;
このあたりをどうかご了承ください。
決して、石などを投げたり、事実と違うなどと訴えたりしないでくださいね♪
では、明日は、同じ日に開催された2本目の模様をお送りします(^^
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