日に日に、寒さが強くなってきてますなぁ....
以前は気にならなかったのですが、
膝や足首の関節痛にイラッときてます(^^;
こうやって、少しずつ「年齢」を感じるようになっていくんでしょうね♪
さてさて、そんなσ(^^;のくだらない感傷をよそに、
日本障害者アルペンスキーチームは、北米でのテストレースを迎えております。
今シーズンもナショナルチームの全レースを、「まるで見てきたように」お送りしますよ♪
注:「見てきたような」シリーズを始めてご覧になる方へ。
これは、IPCが公表するリザルトの情報をもとに、「まるで見たきたように」、
それはそれはまことしやかに書き綴るシリーズです。
しかしながら、リザルトの情報以外は全て想像(妄想)でしかありませんので、
お読みになるに当たっては、くれぐれもご注意いただきますようお願いいたします。
このシリーズの内容を鵜呑みになさっても、当方は責任を負いません。
そう、これは「フィクション」です!(^^
ということで、リザルトをお手元にお楽しみ下さい(^^
(SG1:男子リザルト 女子リザルト)
今回のレース会場は、アメリカはコロラド州、Coppre Mt.スキー場です。
時差は16時間ですから、現地は日本から半日以上遅いわけです。
現地時間の7日、Day1はSuperG(スーパー大回転:SG)の第1戦が行われました。
小雪(Light Snow)舞い散る戦場。
気温は、スタート地点で-13℃、フィニッシュ地点で-12℃と、
ほんの少し厳しめのコンディションかな?
チームのみんなにとっては、「ふつー」なのかも知れませんが(^^;
気温が低めということは、当然のように雪面はHard。
アルペンレーサーにとって、雪面が硬いというのは何よりも嬉しいことです♪
コースに目をやると、インスペクションの真っ最中。
徐々に観客も繰り出し始め、寒いはずの戦場は「アツく」なりつつあります。
コースプロファイルを見てみましょう。
スタート標高3,433m、フィニッシュ標高2,988m、
標高差445mのSGコースを、34ゲート、33ターンで争われます。
コースセッターは地元アメリカのコーチ。
ルール上、標高差に対するターン数は最小で31。
33ターンというとかなりの「高速」セッティングということです。
いきなりの高速レース、なかなかの見物ではないですか?(^^
しかし、それにしてもスタート標高の高さといったら。
富士山の9合目?ぐらい?エラいところから滑り降りるもんですなぁ....
空気が薄い、つまり空気密度が低いということは、
空気抵抗が少ない、つまりスピードが出る。
ということは、ターン中の遠心力も強くなり、コントロールには多くの体力が必要です。
夏場のトレーニングをサボった選手には、
体力、心肺機能においてとてもタフなレースになることでしょう。
....そんな選手は、ジャパンチームにはいませんけどね(^^
では、SG第1戦のスタートリストを確認してみましょう!
女子選手は6カ国24名、男子は10カ国72名の選手がエントリーです。
女子の後、男子がスタートで、それぞれ、
VisuallyImpaired(視覚障害:VI)クラス、
Standing(立位)クラス、
Sitting(チェアスキー)クラスの順で進んでいきます。
女子はSittingクラスのみ。
ビブ(ゼッケン)20番 青木辰子選手、
22番 田中佳子選手、
23番 村岡桃佳選手。
ベテランの青木、田中の2選手が、新人の村岡選手を導くというチーム体制。
そのチームワークがどのように実を結ぶか?
男子はStandingクラスとSittingクラスにエントリー。
Standingクラスには6名。
34番 小池岳太選手を一番機に、
37番 三澤拓選手、
47番 東海将彦選手、
48番 阿部敏弘選手、
49番 伊藤史雄選手、
54番 山崎福太郎選手と続きます。
こちらもベテランから新人まで、とても層の厚い布陣です。
Sittingクラスも6名。
67番 狩野亮選手はSittingクラスでは2番手スタート。以下、
69番 鈴木猛史選手、
72番 森井大輝選手、
73番 谷口彰選手、
79番 夏目堅司選手、
87番 横澤高徳選手と続きます。
Sittingクラスはおなじみの、押しも押されぬ重厚な布陣。
σ(^^;付け入る隙なんてこれっぽっちも....ソンナコトハドウデモイイデスナ
Sitrtingクラスの「ソチ枠」は5つらしいので、
これから始まる代表争いは熾烈を極めていくことでしょう♪
スタート時間が近づきざわめく会場。
観客の熱気は刻々と高まり、
スタートハウスではオフィシャルの最終確認が着々と進みます。
Fore Runner(前走者)2名がフィニッシュを切ることで、
コース上の全ての安全が確認されました。
あと数分で、本格的な「パラ」シーズンが開幕です!
まずは女子。
VIクラス、Standingクラスの終了を待って、
ジャパンチームはまず、青木選手がコース内へ切り込みます!
が、次の瞬間、スタートはストップ!
高速系レースでは、コースアウトなどのトラブルがあった場合、
安全確保のために次の選手のスタートは禁止されます。
「AOKI OUT!」
ざわめくスタートハウスに、残念な情報が伝えられました。
かつては「弾丸娘」と異名を取った青木選手、
その弾丸はフィニッシュラインを切ることはありませんでした。
続けて21番、かつて日豪合同軍事演習(「活動日誌」ではDay39~)で、
σ(^^がご一緒したオーストラリアのVictoria選手も「OUT」!
さらには、アメリカでの「ひとり合宿」で、
入念にトレーニングを重ねた田中選手もスタートを止めてしまいました!
初めての「本格的」なレースシーズンを迎えた村岡選手は、そのすぐ後に控えています。
立て続けにスタートストップを目の当たりにした村岡選手、
その心中は穏やかではなかったはず....
「いったい、どんな状況になってるの?」
「インスペクションでは気付かないようなトラップが?」
「こんなレース、あたしに....出来るの?」
「OK!Are You ready?Go by next signal!」
係員がスタート準備を促す。
その瞬間に再び集中力を高められた村岡選手、
やはり、持って生まれた「資質」を持ち合わせているのでしょう。
トリノモデルとのマッチングに苦労したその小さな体は、
弾き出されたそのコースを流れるようにフィニッシュへと吸い込まれていく。
コースサイドの安全な場所に待避していた、
青木、田中の両選手も、彼女の走りを応援している。
トレーニング以上にスピードを高めた滑りが出来たのは、
「空気抵抗」のせいだけではないはず。
電光掲示板には、「3rd. MURAOKA Momoka JPN」の文字が輝く。
女子の最終24番のランナーは、Did not start(不出走:DS)だと彼女は知っていた。
この瞬間、ポディウムの栄光を掴んだと確信したのだった....
その情報は、チームの無線によってスタート地点に上げられています。
ざわめくジャパンチーム。
その歓喜はチームの雰囲気をさらに高めます。
コースは再び静寂に包まれ、男子VIクラスがスタート。
その後に控える男子Standingチーム。
小池選手は真っ先にフィニッシュして、
コースの情報と好タイムを続く選手たちに伝えたい。
NORAMレースとはいえ、「ソチ前」の調整のため、
有力選手たちが軒並みエントリーします。
その中でのタイムは、あと3ヶ月の短い期間では有効な指針。
それは、チームメイトも同じ。
三澤選手や、復活にかける東海選手にも、初戦は特別な意味を持ちます。
久しぶりの国際大会でブランク有りとはいえ、阿部選手もかつては「パラ代表」。
初戦の戦い方は心得ています。
伊藤、山崎の2選手は長いレースシーズンは未経験ですが、
日本を飛び出して戦おうとする「勇気」がある。
秋のゾルデン合宿の成果を目一杯ぶつけられるか?
男子Standingクラスは、
たったひとりのDid not finish(途中棄権:DF)を出しただけで、
本当にスムーズにレースは進行しました。
テンポ良く流れるレース進行は、続く選手たちにいい影響を与えます。
Sittingクラスの選手たちは、気分良くスタートを切れるはず....
しかし、このコースはチェアスキーたちには牙を剥く。
スタートを切ったSitting28名中9名がDF。
その都度、スタートは中止され、選手たちは集中力を乱していく。
しかし、ジャパンチームは動じない。
いきなりスタートを止められた狩野選手が好タイムを叩き出し、鈴木選手もそれに続く。
圧巻なのは森井選手。
Sittingクラス7番手、その間に3回のストップの影響を受けながらも叩き出したタイム。
電光掲示板の一番高いところに表示された彼の名前は、
このレースが終了するまで消えることはなかった。
今シーズン企業に所属し、活動の体制を確かなものにした夏目選手は、
鈴木選手の上に滑り込み好調ぶりをアピール。
谷口彰選手は「長野モデル」の限界に苦しんでいるのか。
ゾルデンでは負傷してしまった横澤選手は、やや出遅れたか。
全てのアスリート達がスタートを終え、ジャパンチームは初戦、
男子は誰ひとりかけることなく、フィニッシュエリアで健闘をたたえ合う事が出来ました。
「無事是名馬」それは、かけがえのない戦果には違いありません。
さて、CopperMt.SG第1戦。
リザルトのおさらいです。
Wemen's Super-G1
女子Sittingクラス
3位 村岡桃佳選手
DF 青木辰子選手
田中佳子選手
Men's Super-G1
男子Standingクラス
9位 東海将彦選手
10位 三澤拓選手
11位 小池岳太選手
14位 阿部敏弘選手
17位 伊藤史雄選手
18位 山崎福太郎選手
男子Sitingクラス
優勝 森井大輝選手
3位 狩野亮選手
5位 夏目堅司選手
6位 鈴木猛史選手
11位 谷口彰選手
13位 横澤高徳選手
以上と相成った(^^
何はともあれ、村岡選手の表彰台におめでとうです♪
レースに「IF」は厳禁ですし、「DFがらみの表彰台」などと、
口さがない表現をする人もいるでしょうが、何よりも結果が大事。
それに、注目したいのは獲得したレースポイントです。
121.09pts.にレースペナルティ38.61pts.が加算されて、合計159.7pts.
ベスト2レースのポイントの平均値で、パラリンピックの種目別出場権は200pts.以内。
そう考えれば、とてもいいポイントを獲得したと思えません?(^^
ちなみにワールドカップのそれは150pts.ですので、
「もうひとつ」、ペナルティを含めて140pts.を切れば、
ワールドカップの高速系も出場出来ることになるんです。
こんな嬉しい知らせはありません♪
国内では、参加選手が少ないために成立しない女子ですので、
海外でこうやってポイントを得るというのは、大変な意味を持ちます。
村岡選手、本当におめでとうございます!
一方の男子ですが、リザルトだけを見ると明暗が分かれたように見えますが、さにあらず。
メンバーは「こんなはずでは」と思っている選手はいないと断言します。
全てのリザルトは「想定内」。
それぞれの予定どおりに、調子を↑↑にするはず。
その中でも、特に森井、狩野の両選手はさすがです。
ただ、このまま駆け抜けられるほど甘くないのがレースの世界。
くれぐれも油断せずに、ね♪
さて、明日Day2もSG。
第2戦となる2日目も、ジャパンチームの活躍に乞うご期待♪
では、Copper Mt.からひとまずお別れです(^^
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