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2013年12月10日火曜日

熱戦と興奮:20131208CopperMt.SG2....

昨日に引き続いて、コロラド州はCopperMt.スキー場からお送りします(^^

Day2もきっと、アツいレースが期待出来ると思いますよ♪


と、その前に....

昨日の投稿で村岡桃佳選手のレースポイントについて、

ワールドカップの出場権がどうたらと書きましたが、

誤りというかあまりにも乱暴な情報をお伝えしてしまっていました。

お詫びの上、正確な出場可能ポイントを次のとおりお伝えいたします(^^;


ソチパラリンピック
(いずれも2014年2月17日時点でのIPCASポイントリストに掲載の有効ポイントによる)

高速系種目【Downhill(滑降:DH),Super-G(スーパー大回転:SG),
                   SuperCombined(スーパー複合:SC)】
男子140pts.以下女子180pts.

技術系種目【GiantSlalom(大回転:GS),Slalom(回転:SL)】

男子220pts.女子240pts.




ワールドカップ
(いずれもIPCAS種目別ポイントによる:2013-14シーズン)

DH 男子140pts.以下のDHポイントか100pts.以下のSGポイント
   女子180pts.以下のDHポイントか120pts.以下のSGポイント

SG 男子140pts.以下のSGポイント
   女子180pts.以下のSGポイント

SC 男子140pts.以下のSCポイントか100pts.以下のSGもしくはDownhillポイント 
   女子180pts.以下のSC、SGもしくはDHポイント

GS 男子120pts.以下のGSポイント
   女子140pts.以下のGSポイント

SL 男子120pts.以下のSLポイント
   女子140pts.以下のSLポイント

となっております。

物を書くには、とにもかくにも正確な情報が必要ですね(^^;

大変失礼いたしました♪


で、昨日の村岡選手が獲得したポイントから、

「ソチ」とワールドカップの出場資格を計算しますと....


獲得したレースポイント159.7pts.(ペナルティ含む)

ソチの高速系種目の出場資格180pts.

ワールドカップSGの出場資格180pts.

有効なベスト2レースの平均ポイントで評価されますから、

Day2のSG第2戦目でペナルティポイントを含めて200.3pts.を獲得すれば、

ソチの高速系種目とワールドカップのSGについて、

晴れて出場資格を得られるということになります。


こういった点も、今回のレースでは見所となっています♪

IPCASポイントリストはこちらのページからご覧ください。


おっと、くだくだと講釈をたれている間に、

レース会場は観客でいっぱいになっていますよ♪

Day2のリザルトをお手元にどうぞ(^^(男子 女子


コースは昨日と同じCopperMtスキー場Rosi's Race Arena

スタート標高3,433m、フィニッシュ標高2,988m、標高差は445mのタフなコースです。


コースは同じでも、Day2はさらに気温が下がっていますね。

公式発表ではスタート地点で-17.8℃、フィニッシュ地点で-16.7℃、天候はCloudy

....寒いっすね(^^;

その分、雪面はHardなままですから、コースコンディションは最高でしょう♪


インスペクションを行っている選手たちの表情は少し厳しめかな?

コースセッターはオーストラリアチームのコーチGRAHAM Steve氏がお務めになりましたが、

なんとも思い切ったセットにしたものです。


ゲート数29、ターン数28。

ルール上の最低ターン数より4つも少なく立てちゃった(^^;

ターン数が少ないということは、ハイスピードのレースになります。

「イケイケ」の選手たちには楽しめるかも知れませんけど♪


彼のセットは、八方のジャパラで走ったことがありますが、

ものすごく余裕のあるゲートインターバルにするクセがあるようです。

このハイスピードレース、選手たちはどう戦う?


SG第2戦のスタートリストはこうなっています!

女子選手は6カ国24名、男子は10カ国68名の選手がエントリー。


女子Sittingクラス

20番 青木辰子選手
22番 田中佳子選手
23番 村岡桃佳選手

男子Standingクラス

36番 小池岳太選手
37番 三澤拓選手
47番 東海将彦選手
48番 阿部敏弘選手
49番 伊藤史雄選手
54番 山崎福太郎選手

男子Sittingクラス

66番 鈴木猛史選手
67番 狩野亮選手
69番 夏目堅司選手
74番 谷口彰選手 
76番 森井大輝選手
86番 横澤高徳選手

以上のようになっております。


インスペクションが終わり、スタート地点に選手たちが集結します。

戦い前のピリピリした感じと、和気あいあいとしたリラックスムードが、

ほどよく混ざり合ったこの瞬間は、

アルペンレーサーなら堪らない心地よさを覚えることでしょう。


ジャパンチームのみんなも同じ気持ちのはずです。

特に、海外のキャリアが少ない選手たちにとっては、

ベテランたちのリラックスムードに助けられているのではないでしょうかね?

寒い中、レース前の緊張でガクブルでは面白くありませんものね。


レース開始後、真っ先に飛び出すのは女子Visual Impaired(視覚障害:VI)クラス。

VIクラスの選手たちは、コース状況を目で確認することが出来ません。

「ガイド」と呼ばれる先導のスキーヤーの、

スピーカーから聞こえる「合図」だけを頼りにコースへ躍り出ます。


そのため、会場では一切の雑音を出さないようにルールで決められています。

大会アナウンスはもちろん、観客も選手たちも、固唾を呑んでレース進行を見守ります。


そんな静寂の中、Day1でDid not finish(途中棄権:DF)に終わった青木、田中の両選手は、

このレースこそはと期していました。


が.....デジャヴ?

20番青木選手、21番Victoria選手、22番田中選手と立て続けにDF!

そして、その影響をまともに受けたのが、23番村岡選手!!

こんな事が2日続けて起こるとは(^^;


チームメイトの無事を祈りつつ、スタートを切る村岡選手。

後に控える男子の選手たちも、コースの状況を気にしている。

幸い、その後は途切れることなくレースは進行し、男子がスタートする。


男子VIクラスの静寂の後、男子Standingクラスの3番目、

ジャパンチームのトップを切って、小池選手がコースへ躍り出る。


次々とコース内に弾き出されるレーサーたち。

その流れは48番阿部選手で止まった。


「TOKAI OUT!」

アナウンスのトーンが高くなる。

フィニッシュエリアでは、東海選手を師と仰ぐ三澤選手が表情を凍らせた。


東海選手は何年もの間、足の古傷と戦ってきた。

近年はようやく快方に向かっていると実感していたが、

レースではひとつの転倒が、選手生命を終わらせる危険が付きまとう。

すぐに様子が伝わらないのがもどかしい....


直後に控えていた阿部選手にとっても、

チームメイトのコースアウトは気がかり。

しかし、闘争心は鈍らない。


キャリアの少ない伊藤、山崎の両選手は、

自分が成すべき事を見失ってはいけない。

動揺を一瞬で押さえ、視線を再びフォールラインに向けた....


男子Sittingクラスがスタートするころには、会場はさらなる熱気に包まれる。

ジャパンチームの席巻、会場の興味はそこに集中しているかのようだ。


Day1では森井選手が獲った。

今日は誰だ?....


まずは鈴木選手がリーダーズボードのトップに立つ。

続けてスタートした狩野選手が、それを大きく突き放す。


好調さを見せ始めた夏目選手がそれに続くかと思われたが、

コース上でストップしてしまった。


その後も有力選手が次々とフィニッシュするが、

狩野選手には届かない。


「Today is....KANO?」

半分の観客は圧倒的なタイム差を見てそう思う。

残りの半分は「No,He is still....」とつぶやく。


「Morii has started!」

叫んだのは会場アナウンス。

狩野選手を引きずり下ろすのは森井選手しかいない。

会場は異様な興奮に包まれた。


1ターンごとにアナウンスのトーンは絶叫に近くなっていく。

フィニッシュ前、森井の姿を大歓声のうねりが包む。

その走りに破綻はない。


最終ゲートのはるか上からクローチングを組む森井。もう、

何もすることはない。

見えないフィニッシュラインを断ち切る。


リーダーズボードの表示が変わった「その瞬間」、

狩野は歓喜を爆発させたが、その声は聞こえない。

しばらく鳴り止まない、山を揺るがすような大歓声の中、

森井はタイム差を見て天を仰ぐ。


....いやいや、想像してたら楽しくてついつい大げさに書いてしまいました(^^


リザルトのふたりのタイム差をご覧ください。

ふたりの差はたった0.06秒ですよ。

もしσ(^^が会場にいたら、興奮で鼻血を出していましたね、きっと。


このコースは、長さが1,461mです。

そこを1分02秒04で駆け抜けた時の平均時速は約85km/h。


フィニッシュラインではスピードが落ちますが、

それが70km/hだととしてもコンマ06秒の差は距離にして約1.2m....

SGのスキー板が205mmの長さ。


このハイスピードレースが板の半分程度の長さで決まってしまう。

リザルトを見てるだけで興奮してしまいますよ(^^

しかも、ジャパンチームのエースふたりの争いですからなおさら♪


まだDay2だというのに、

こんなに楽しんでいいんですか?

いいんです!(^^くぅ~っ!!


....では、リザルトのおさらいです♪

Wemen's Super-G

女子Sittingクラス
4位 村岡桃佳選手
DF 青木辰子選手
   田中佳子選手

Men's Super-G

男子Standingクラス
6位 小池岳太選手
10位 三澤拓選手
13位 阿部敏弘選手
16位 伊藤史雄選手
17位 山崎福太郎選手
DF 東海将彦選手

男子Sitingクラス
優勝 狩野亮選手
2位 森井大輝選手
6位 鈴木猛史選手
12位 谷口彰選手
18位 横澤高徳選手
DF 夏目堅司選手


注目していた村岡選手の獲得レースポイントは、

160.59pts.にペナルティポイント18.33ptsが加算されて、178.92pts.

Day1のポイントとの平均が169.31pts.ですから、

ソチの高速系、ワールドカップのSuper-Gともに出場資格基準をクリアしたことになります。

やりましたなぁ(^^


小池選手はDay1の順位からジャンプアップ。

このままの上り調子を期待したい♪


伊藤、山崎の両選手はとっても仲良しですね(^^

Day1に続いて名前を並べています。

この2選手は、昨シーズンから競り合い続き。

どちらが先に抜け出すかな?


森井、狩野の両選手の仕上がり、相当にいい具合のようですね。

でも、少し事情を知るσ(^^は断言します。

まだまだこれからどんどんと調子を上げてきますよ。

かれらは、これからも「ゴリゴリ」来るはずです♪


残念ながらDFに終わった、青木、田中、東海、夏目の4選手、

ケガなんかしてないだろうか心配です。

DFの選手について、リザルトには情報が無いんですよねぇ....

どうか無事でありますように(^^;


さて、CopperMt.のNORAMレース、Day3はGS第1戦。

本当の速さ巧さ強さは、GSに現れるとσ(^^は考えています。

はてさて、どんなレースが展開されますやら。


明日の「見てきたような観戦記」も、どうぞお楽しみに!(^^

1 件のコメント:

  1. 今、こちらを発見して、感動してます。同じresultsを見てるはずなのに、素晴らしい想像力。桃香ちゃん、やりましたね。次の観戦記も、楽しみにしてます。

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コメント、ありがとうございます。