一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2014年3月14日金曜日

スーパーなG:20140309SochiSGMen....

(昨日の投稿、「下書き状態」を解消しました。改めてご覧下さい♪)

先日、軽くメダル予想をしました。

その数、みごと的中!ちょいと誇らしかったです♪

まあ、当てずっぽうだったので、誰がどの色というのは大外しでしたが(^^;


さて、「見てきたような観戦記」改め、

「わかったような技術解説」を前回から始めています(^^


昨日のDownHill(滑降DH)レースに続いての快挙、

ソチパラリンピックDay2のSuper-G(スーパー大回転:SG)について、

詳しく見てしいくことにしましょう。ワードンドンドンパフパフパフ....


まず手に汗を握ったのは、夏目選手の滑りです。

本当にきれいに滑り降りてきました。

中間計時でも後に続く狩野、森井の金銀コンビに引けを取らない好タイム。


実はこの時σ(^^は、NHK総合テレビ「あさイチ」の打合せの合間を縫って、

スカパーの中継を見ながら(笑)、近藤アナウンサーと「中継ごっこ」をしていました(^^


実際にスカパーで解説をしていたのは野島弘さん。

奇しくも同じような話題で盛り上がる近藤アナとσ(^^

もしかしたら、このコンビで中継する事も出来んじゃね?なんて事を話していました♪


それはさておき、夏目選手。

道中は、ケチの付けようのないぐらいに素晴らしいランでした。


前回のDHについても書きましたが、

全てをこの斜面にあわせて準備していたのがよくわかるぐらいに、

サスペンションがいい仕事をしています。


最後の急斜面に飛び込んできて、

他の選手が回しきれないような難しいターンをクリアした瞬間!

「来たぁ!」と叫んでしまいました(^^;ウルサクテゴメンナサイ....


お?少しラインが膨らんだかな?

でも、ギリギリ通せる!いける!!

と感じた次の瞬間、アウトリガーがゲートポールにヒット!


左腕を取られてしまった夏目選手は、

スピンするように滑落していってしまいました....


ほんの5cm程度だったと思うんです。

ほんの少し腕をたたんでさえいれば、

と悔やんでも悔やみきれないDidNotFinished(途中棄権:DNF)。
                         (「たられば」は言うべきではないことはよくわかっています^^;)

気を吐いたのは森井選手。

前夜はDHでの転倒により、「痛みでまともに眠れない」夜を過ごしたそうです。

でも、その程度では「火の玉」の力は弱まることがありません。


中盤の斜度変化(IT1〈第1中間計時〉後)。

右ターンから飛び出したラインは、

それまでに滑った選手とは明らかに違いました。


安全マージンを確保しながら飛び込むと、

着地した瞬間のスキー板は落下方向に対して「斜め」にエッジを掛けてしまいます。

その分、加速し始めるタイミングが遅れ、スピードを乗せる事が出来ません。


「安全マージン」とは、飛び込んだ先のゲートに入りやすくするためのラインの自由度のこと。


このマージンを大きく取ると急斜面の攻め方に余裕が持てますが、

飛び出しのスピードを殺し、なおかつ着地の瞬間にブレーキがかかってしまうために、

「初速」は大きく落ち込んでしまいます。


森井選手は、そんな「妥協」のラインを選びませんでした。

飛び込んだ先の次のゲートに対して「最短」距離、

つまり「真っ直ぐ」に、板を真下に向けて「最高速」優先のラインで飛び込みました!


当然、着地後すぐにターンを始めなければならないために、

相当なリスクがあったはずです。

でも、彼は回しました!


それも、後にも先にも森井選手以上のスピードで、

その局面をクリアした選手がいないというぐらいに!


σ(^^は、夏目選手の時以上の大きな声で叫びました。

「勝った!」と。ショクインノミナサンゴメンナサイ....

「近藤さん、これで決まりましたよ!」


後半の区間も森井選手のスピードは衰えません。

リーダーズボードを見た森井選手も、勝利を確信したはずです。

そのぐらいに会心の1本だったと見ました。


ところがですよ。

直後にスタートした狩野選手がやっちまいやがったのです(^^

IT1(第1中間計時)のタイムは表示されませんでしたが、

IT2(第2中間計時)では1.34秒。

あれよあれよの間に圧倒的なタイム差を叩き出しました。


この違いは何だ???

その場で見ているだけでは、

「スムーズな重心落下」というぐらいしかわかりませんでした。


あらためて録画した映像を繰り返し見てみると....


ターン初期からスキーエッジに乗り込んで最短ラインを描く森井選手は、

最もリスキーなターン初期の不安定感と戦いながら滑ります。


一方、狩野選手はその独特のターンインにより速やかにスキーの方向付けを行い、

加速状態に持ち込むと滑走面全体に荷重を移してターンを安定させています。

つまり、狩野選手の方がターン中のリスクを背負わずに走っていたことがわかります。


どちらのテクニックが上かどうかは一概に言えませんが、

あの時の雪面状況では、狩野選手の滑り方に分があったということでしょうか。


ウェイティングスペースで狩野選手のフィニッシュを見届けた森井選手が、

一瞬、「やられた」という表情をしたのが印象的でした。

限界ギリギリのブッシュをした森井選手には、絶対の自信があったと思うんです。


残念ながら、手が届きかけていた自身初の「金」を取り逃がしてしまった訳ですが、

その後はチームメイトの狩野選手の勝利を、心の底から喜んでいるように見えました。

このあたりは、森井選手の懐の深さを感じられます。


さて、1-2がジャパンチームということになれば、

当然、「表彰台独占」に期待がかかります。


でも、鈴木選手は「3位に入ればいい」なんて事は考えていませんでした。

独占の頂点はオレだ!なんてね(^^


それは、森井選手以上にプッシュする滑りが証明しています。

スタート直後、アウトリガーで雪面を漕ぐ回数は、他の選手より1回多い。

そして、絶対的なボディバランスを武器に、ヒラヒラと蝶のようにゲートをくぐる鈴木選手。


σ(^^「おお!攻めてる攻めてる!」


その攻め気が裏目に出ます。

4旗門目の左ターン、バンクさせながらうねりに入る。

わずかに雪面ギャップに乗り上げ、一瞬の抜重、エッジグリップを失わせます。


ほとんど転倒していた状態から、リカバリーするあたりはさすが鈴木選手。

「ちぃっ!」と舌打ちが聞こえた気がしました(^^


0.5秒ぐらいでしょうか?

大きなロスを挽回するべく鈴木選手は、

さらに愛機へムチを入れていきます。


まだ間に合う。

σ(^^は画面の前で拳を握りしめていましたが、

思いは鈴木選手も同じだったはず。


もう、その滑りに「安全マージン」は確保されていません。

伸るか反るか....そのギャンブルの破綻は間もなくやってきました。


ギリギリのプッシュにメダルをベットした鈴木選手、その健闘は賞賛に値します(^^


リザルト上は、「DNF」の3文字しか表現はありませんが、

夏目選手にも、鈴木選手にも、そして他のDNFレーサーたちにも、

それぞれドラマがあるんですよね(^^


いやいや、アルペンレースって本当に面白い!

その面白さ、まだあと3種目もあります。

まだまだ、「わかったように」書いていきますね♪

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