一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!
2013年2月25日月曜日
これでレースが成立したのか....
さて、本日も「障害者アルペンスキー世界選手権」のお話です。
昨日は、Slalom(回転:SL)が開催されました。
スケジュールでは一昨日だったのですが、
ご覧のように暴風のためキャンセルされました。
よくあんな風でスタートさせてみたものだと、ある意味感心しました(^^;
ところで、このSLから、ジャパンチームに合流した選手がいます。
「キング」こと東海将彦選手、そしておなじみ、横澤高徳選手のおふたりです!
東海選手は長い間、
「Injury Status(故障者リスト:IS)」に登録されていて、戦列を離れていました。
かつてはトリノパラリンピックのGiant Slalom(大回転:GS)での銀メダルを始め、
レベルのチョー高いStandingクラスで勝ちまくっていた経歴の持ち主です。
まさに「キング」の名にふさわしい(^^
ISの間は、レースポイントが失効することがないという特例があるため、
じっくり怪我の治療に当たってきました。
ようやく実戦復帰のめどが立ったようで、
この世界選手権のSLから復活のようです♪
その活躍やいかに?(^^
まずは、リザルトをお手元にどうぞ。
昨日の暴風とは打ってかわって、本日はまずまずの天気ですね。
「Partly cloudy(所どころ雲)」ですから、日本語では「晴れ」と言っていいでしょう。
スタート地点の気温が-12.1℃、
フィニッシュ地点で-7.6℃。
しっかりと冷え込みました♪
雪質は「Hard」ですから、今日もスキーびより♪と思いたい....
現地を見る事の出来ないこのシリーズでは、リザルトの文字情報だけが頼りなのですが、
σ(^^;の経験からくる「よからぬ想像」も混ざってしまいます。
前日の暴風でしょ?
しっかりと冷え込んだんでしょ?
ということはですね....
新しい軽い雪はすべて吹き飛ばされ、
むき出しになった古い固い雪が風で磨き上げられ....
そう!鏡面仕上げのレースバーンが姿を現したということです!!
σ(^^;も何度か経験したことがあります。
映像も残っています。
ギンギンに研ぎ上げたスキーのエッジでも、
しっかりと斜面で立つこともままならない雪面なんです。
そしてそれは、σ(^^;ごときでは太刀打ち出来ない雪面でした。
ナサケナイコトデスガ....
でも、La Morinaは「天下一武道会」の会場です。
σ(^^;のごとき選手なんて一人もいないはず!
かつての悪夢を振り払って、会場に目を向けていきましょう。
スタート標高1,914m、フィニッシュ標高1,710mで、
標高差204mというのが今回のSLコースプロファイル。
ルール上の標高差は140m~220mですので、かなり長いコースです。
そんなコースに、フランスチームのコーチは立ても立てたり63ゲート!
ターン数では60と、タフなコースが出来上がったようです。
それでも、ターン数の対標高差は29.4%ですから、少ない方ですなぁ。
(ルール上は30%~35%±3ターン)
このコースにMAXでゲートを立てたなら何ターンだ?
35%+3ターンですから....74ターン!
σ(^^;がそんなコースを滑ったら、
完走出来たとしても「出し殻」みたいになりますな、きっと♪
このSLはエントリーが多かった。
高速系と違って出場資格のポイントをクリアしやすく、
男女あわせて116名ですか(^^;
これはちょいと想像しにくい人数ですなぁ。
では、スタート順を見ていきましょう。
女子選手が17カ国34名。
Visual impaired(視覚障害:VI)クラスの選手はビブ(ゼッケン)35番から52番。
ジャパンのエントリーは無し。
Standing(立位)クラスが53番から81番。
ジャパンチームは三澤拓選手が61番、東海将彦選手は70番、
小池岳太選手がビブ73番。
Sitting(チェアスキー)クラスが82番から116番。
ジャパンチームは、鈴木猛選手85番、森井大輝選手90番、
狩野亮選手97番、夏目堅司選手104番。
以上、26カ国82名のエントリーです。
ということですが....夏目選手の姿がありません。
どうしちゃったかな???
さて、先ほども書きましたが、
想像どおりに「鏡面仕上げ」の雪面だったとしたら、
そんなコンディションでのSLは、ある意味「エクストリーム」です(^^;
とんでもない結果になったのは仕方のないことかも。
それはリザルトが示していますね(^^;
82名のエントリー、
Did not start(不出走:DNS)が2名で80名のスタート、
Did not finished(途中棄権:DNF)が29名!
Disqalified(旗門不通過:DQ)も10名!!
1本目をしのぎきったのは約半数の41名!!!
ビブ92番の選手の後、24名中、完走者は7名。
その間にスタートした選手は次から次へといなくなっていくんです....カミカゼ?
これはもう、異常事態といってもいいでしょう(^^;
ジャパンチームの1本目はこうでした。
Men's Slalom 1st.run
Standingクラス
小池岳太選手 6位
東海将彦選手 DNF
三澤拓選手 DQ
Sittingクラス
森井大輝選手 5位
狩野亮選手DNF
横澤高徳選手DNF
鈴木猛史選手DQ
....なんだこの結果は?(^^;
特に、SLを得意とする三澤、鈴木の両選手がDQなんて、
二人の実力を知っているσ(^^;には信じられない事態です。
しかも、ふたりとも同じゲートでやっちゃったんですよ。
アリエナイ....
何とか生き残った、小池、森井の両選手には気を吐いてもらうしかない!
2本目、天候は「Sunny」で1本目より良くなって、
気温もスタート-9.3℃、フィニッシュ-4.3℃と、
冷え込みは緩くなっていきましたが、雪面が緩むということはないでしょう。
コースセッターはイタリアチームのコーチ。
ゲート数61、ターン数59ということですが、
どんなゲートかというよりも、どうやって鏡の上を滑りきるか?
問題はこの一点のみでしょうな(^^;
「鏡」の上を滑り降りるにはコツがありましてね。
とにかく板を横に向けてはいけないんです。
滑っていく方向と、スキーの角度がわずかでもずれてしまえば、
すてーん!と転んでしまいます。
丁寧に丁寧に、落下する方向へスキーを向け続け、
丁寧に丁寧に、エッジを雪面にあわせ、
リズム変化の場面も、丁寧に丁寧にスキーの向きを合わせていく。
コントロールしようと思って、ちょっとでも板をずらしすぎてしまうと....
そんなシビアなターンを60もこなさなきゃいけないなんて。
優勝者には神が降りてきたとしか思えない!(^^
で、2本目のジャパンチームはどうなった???
Men's Slalom
Standingクラス
DNF 小池岳太選手
Sittingクラス
2位 森井大輝選手
以上!
結局、生き残ったのは森井選手のみ(^^;
意地の第2位!おめでとう!
2本目は、1本目ほどではないにせよ、完走率は70%。
この数字にしたって異常ですわ(^^;
恐ろしい1日がこれで終わりました♪
IS明けのキング東海選手は、DNFでケガを悪化させたりなんかしてませんように。
他のみんなも気持ちを切り替えて、翌日のSuperCombi(スーパーコンビ:SC)をしっかり!(^^
なんて言ってても、この投稿を上げた頃、
現地ではSCの2本目の真っ最中。
寝る前には、結果がわかるでしょうな♪
最後になりましたが、
この日のSLのハイライトがIPCより公開されております。
どうぞご覧下さい。
これを書き終わってからσ(^^も拝見しましたが、
やっぱり、鏡のように磨かれた雪面だったようですなぁ。
想像は大正解でした。
想像しきれなかったのは、三澤、鈴木両選手のDQ。
このコース、よく見ればシングルポールと言われるセットのようです。
通常なら2本のポールでゲートを立てるのですが、
たまにSLでは1本だけでゲートを立てるときがあります。
外側のポールは、まあ、いらないっちゃぁいらないので、省略!
なんて事もあるのでしょうな(^^;
で、59ゲート目。
ふたりが「やっちゃった」ところですが、
どんなセットだったかも映像から見て取れます。
一見、なんて事のないオープンセットのようにも見えますが、
ここはかなり難しいリズムなのです。
その上の「ディレードゲート(2ゲート1ターン)」の長いリズムから、
深く板を右に回してタン、タンと切り返し。
普段のふたりの実力なら、なんて事のない状況だったと思いますが、
このレースに限って言えばそれだけ余裕がなかったんだろうと愚考する次第です(^^;
大会もDownHill(滑降:DH)トレーニングから数えて5日目が過ぎました。
スケジュールはまだ3レースを残していますが、もうDay offはありません。
そろそろみんな疲れがピークに来てるだろうなぁ(^^;
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