一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2013年3月29日金曜日

投稿のテストをしております....

なんて事のない、動作テストなんですが(^^;

ただ、これだけをアップするのは申し訳ないので、

「にゃあ」にご協力頂きました♪























ご協力、ありがとうございました!(^^

2013年3月27日水曜日

おつかれ!そして、また来期!....


「もっと上手くやりたいんだけどなぁ....」

「激しく突っ込まないとダメだよ」

「だって、痛いんだもん」

「初めのうちだけだよ。慣れてくると痛くなくなるから」

「そんなこと言っても、痛いのはイヤ」

「大丈夫だって。ちゃんと付けておけば安心だし」


....何か誤解がありますか?(^^;

この会話は、Slalom(回転:SL)の初心者の頃にしていた会話です。

変な風に聞こえるのは考えすぎです♪


SLという競技は、スキー技術はもちろんですが、SL独特の技術も必要です。

他の種目のように2本のポールでゲートが立てられているのではなく、

1本のみで立てられるのがSL。


例えばGiant Slalom(大回転GS)だと、

ゲートフラッグで結ばれているポールの間に飛び込んでしまえば、

簡単に吹っ飛んでしまいます(^^;









これは
GSゲート







でも、SLの場合は、ゲートにあたっても1本だけですからなぎ倒していくことが出来ます。









これはSL







その分、限りなくイン側を突いたターンが出来るのですが、

ポールに当たる衝撃に耐える必要があるのです。

これがあんた、痛いのなんのって(^^;


打ち身が腫れるのは当たり前。






















ゴーグルのレンズは割れるわ、











サイン入りゴーグルレンズ
(抽選で1名様プレゼント用)


....ただし応募ゼロ(^^;






ヘルメットが割れるわ。









新品のヘルメットを、
5秒で壊した人(^^;











挙げ句の果てには、歯が折れたり骨を折ったりする選手もいます。


初心者の頃は、それを嫌がってゲートに当たらずに滑るのですが、

大変大回りで窮屈なターンになります。

そんなことではとてもレースにはなりません。


で、無理矢理当たらなくてはならないのですが、

何でこんな目に遭わなくちゃ行けないんだよ!というのが正直な感想でした。

そんな時にしたのが、上の会話です(^^


滑り慣れていけばラインが安定しますし、その分、体勢もしっかりと作れます。

綺麗にターンをすることが出来るようになれば、

ポールを胸板の分厚いところに当てたり、脇の下に通したりと、

「痛くない」当たり方を見つけることが出来ます。


もっと慣れてくれば、顔面めがけて入ってくるポールを避けることも出来るようになります(^^

慣れてくると痛くなくなるというのはそういうことです。


ただ、チェアスキーだと、弾いたポールが足を強打します。

σ(^^のようなマヒのない選手には、それはそれは大層痛いもので。

マヒのある選手に直接の痛みはないのですが、痛みがない分、大ごとになります。

....気がついたら骨が折れていた!!なんてこともよくある話。


ですので、足にはプロテクターを「ちゃんと付けておけば安心」なんです。

ね?何も変な話はしていないでしょ?(^^


さて、今日はSLのお話です。

「ジャパンパラ冬季競技大会アルペンスキー競技(通称:ジャパラ)」

最終日(24日)、種目はSLでした。


好みは別として、SLもとても大切な競技です。

GSと併せて、SLの技術はアルペンの上達には欠かせません。

なんてったって、「技術系種目」というぐらいですからね。


さらに「スピード系種目」の技術も身につければ、

あなたの技量はより高まることでしょうし、

アルペンレーサーが求めるべきは、トータルバランスです。

オールラウンダーを目指してトレーニングすることは、

あなたのレーシングライフをより魅力的なものにすることでしょう!

....って、誰に言ってんだ?(^^;

閑話休題。


では、最終日のSL、そのコースプロファイルを見てみましょう!

スタート標高1.085m、フィニッシュ標高950m、標高差135mです。


スタートハウスは、八方尾根スキー場オリンピックコース2の、

「たてっこ」と呼ばれる急斜面、その後半部分に作られています。

「馬止めジャンプ」と言われる棚の少し上の結構な角度の斜面を造成、建設されました(^^;


1本目のコースセッターは、MARUYAMA Koheiさん。

お初に目にするお名前ですなぁ....(^^;

まるやまこうへいさん....地元白馬でコーチ活動されている方なんでしょうか?

どんなセットを立てられたのか、大変興味があります(^^


ゲート数48、ターン数45。

標高に対するターン数は33%。

それなりのターン数ですな(^^

でもまあ、45ターンだったらそんなにしんどいこともないかな?


問題はコンディションです。

1本目の公式記録には天候などは出ていませんので、

気象台白馬観測所のデータを参考にすると....

0900時点で、気温+5.6℃、微風、快晴ということですので、

それはそれはポカポカと暖かい朝ですなぁ(^^;


当然、雪質はおなじみ「Spring condition(春の状態)」でしょう。

前夜も冷え込んでいなかったようですから....

はあ、目に映るようですねぇ....


ザラザラの悪雪、雪面に張り付く滑走面、

アウトリガーは雪面に深く突き刺さるし、

掘っていけばどこまでも深く掘り進むことが出来るでしょう(^^;


ゲート沿い、もちろん掘れてくるでしょうけども、

もっと気をつけなければならないのが、

ヘアピンやストレートといった「リズム変化」の入り口です。


こういったところはターン弧がとても小さくなりますから、

その掘れ方も半端ありません(^^;


インスペクションでは、ラインを読むことはもちろんですが、

そのライン沿いの掘れ方も予想しなくてはならないでしようね。


溝に逆らって進入した日にゃ、エッジをとられて、

あさっての方向にぶっ飛んでいくことになるでしょう♪

溝を嫌って大回りしても、ライン外側の雪だまりに突っ込むし....


いちばんいい滑り方は、溝に逆らわずに、まるで水が流れるように滑っていくこと。

もしくは、ラインの最内を抉るように、まっすぐまっすぐ滑ることです(^^

ええ、もちろんσ(^^はそんなこと出来ません♪


では、1本目のスタート順をおさらいです!


ビブ(ゼッケン)ナンバー1、女子Standing(立位)高桑美希選手

ビブ2番、女子Sitting(チェアスキー)村岡桃佳選手

以下、3番奥山楽良選手、4番梅野裕理選手、5番大日方選手と続きます。


男子Standing

ビブ11番小池岳太選手、10番三澤拓選手、12番伊藤史雄選手、13番山崎福太郎選手

   14番春日寛人選手、16番飯沼安弘選手、そして15番阿部敏弘選手の順。


Sittingは、18番狩野亮選手、20番森井大輝選手、21番谷口彰選手、17番鈴木猛史選手

 19番夏目堅司選手、23番BUDGE Lincoln選手(AUS)、22番PARK Jong Seork選手(KOR)

 24番LEE Chi Won選手(KOR)、25番今野英樹選手となっています。


いつもσ(^^は、スタートの早い女子選手が羨ましくてしようがありませんでした。

だって、コースの荒れがほとんど無いんですからね。


σ(^^が荒れていない雪面で、

ナショナルチームのメンバーは荒れまくったところでレースすることになれば、

少しはいい勝負が....いや、それでも勝てないかな?(^^;ソンナコトハドウデモイイ....


でもこの日は、女子選手といえども、きっと綺麗な雪面ではなかったでしょうね。

たぶん、前走の3人で十分に掘れていたと思いますよ。

それ以前に、インスペクションでも「うねり」が入っていたはずでしょうしね....


何にせよ、重力に、自然に逆らわずに、攻め気を忘れずに滑ることです♪


さあ1本目、まずは女子選手!

まずはStandingSittingともに全員がフィニッシュ!

難しいコンディションでは、やはり経験がものをいったか。

大日方選手が貫禄のぶっちぎり!


男子はどうだ?

なんとなんと、Standing小池選手が!Sitting森井選手がコースアウト!

LEE選手はラスト3旗門目をDisqualified(旗門不通過)!

小池、森井の両選手は、ソチパラリンピックに見立てたこのコンディションで、

きっちりと全開走行をしたんでしょうね。

つまり、伸るか反るかの大バクチ!


でも、このふたりならば、ただ吹っ飛んだだけでなく、

しっかりと次に繋がる材料を仕入れたはずです。


この難しいコースを攻めきったレーサーたちの結果、1本目はこうなりました!

女子
Standing

高桑美紀選手 1位

Sitting

大日方邦子選手 1位
村岡桃佳選手 2位
奥山楽良選手 3位
梅野裕理選手 4位

男子
Standing

三澤拓選手 1位
阿部敏弘選手 2位
飯沼安弘選手 3位
伊藤史雄選手 4位
山崎福太郎選手 5位
春日寛人選手 6位
小池岳太選手 DNF

男子
Sitting

鈴木猛史選手 1位
狩野亮選手 2位
夏目堅司選手 3位
谷口彰選手 4位
BUDGE Lincoln選手(AUS) 5位
今野英樹選手 6位
森井大輝選手 DNF
LEE Chi Won選手 DQ


いやいや、こうやってみるとやっぱり厳しいコンディション。

引き出しの数の多さの順に並んだ感がありますかね(^^;

とはいえ、男子Sittingは小さな差。

さすが層の厚いSittingチームです♪


2本目に向けて、着々と準備が進んでいきますが、気温も着々と上がっていきます。

スタート地点、フィニッシュ地点共に+10℃。

もう、ため息しか出ない暖かさです♪


スタートの方向は大きく角度が付けられ、

1本目のラインとかぶらないようにコースが設定されました。

そのセッターは切久保コーチが勤めます。

ゲート数、ターン数も共に1本目と同じ数。


改めて見てみると、1本目のラインはクレーターのように抉れています。

2本目の滑走中、こんなクレーターに落ち込んでしまうと考えたら....ガクブルですな(^^;


さあ、2本目は、泣いても笑っても今期最後のランです。

明日からは、来期のために使う時間!

すべてを出し切った最終結果はこうなりました!!


女子
Stabding

DQ高桑美希選手

Sitting

優勝 大日方邦子選手
2位 奥山楽良選手
3位 梅野裕理選手
DQ 村岡桃佳選手

男子
Standing

優勝 三澤拓選手 
2位 阿部敏弘選手
3位 飯沼安弘選手
4位 山崎福太郎選手
5位 伊藤史雄選手
6位 春日寛人選手

Sitting

優勝 鈴木猛史選手
2位 狩野亮選手
3位 BUDGE Lincoln選手(AUS)
4位 今野英樹選手
DNF 夏目堅司選手
    谷口彰選手


以上、この難しい状況の中、みなさんお疲れ様でした!(^^

興味深かったのは、女子の高桑、村岡の両選手は、

全く同じゲートでDQだったんですね。

28番ゲート....何があったんだろう?


28番っつったら、咲花ウェーブのふたつ目を越えるかどうかのあたりでしょうか。

先の見えないところでスキーが叩かれてラインを外しちゃったか、

ヘアピンやストレートなんかがあって、重なっているゲートを通りきれなかったか....

なんにせよ、「何か」あったんでしょうね(^^;


三澤選手は、極めて高いレベルで2本ともタイムを揃えて圧勝。

鈴木選手は、さらに速いタイムを叩き出しています。

このふたりにはきっと、雪面の溝なんて関係ないんでしょうかね(^^;

フタを開けてみれば、ふたりのスラローマーの完勝でした(^^


これで今シーズンのすべての予定は終了。

夜が明ければもう、「パラリンピックシーズン」が始まります。


ソチの期間中、ジャパンチームでは柔らかすぎる雪面を想定しているそうです。

あと少しの間の、春の「ザク雪」はソチを想定するトレーニングにはもってこい♪

みんなはどのように調整していくのかな?


ソチに行かない選手たちだって、

ゲレンデのクローズまでにしなければいけないことはいっぱいあるはず。


実はこの時期は、レーサーにとって本当に重要な時期なんですよ(^^

来期は、もっともっとレベルアップした滑りを見せてくださいね♪


しかしまあ、σ(^^も頑張りました!

だらだらだらだらと、ひと様の読み易さなんてお構いなしのこの連載も、

とうとう最後までσ(^^;のスタイルを貫き通しました。


最後までお読みいただいた方には、心からお礼申し上げます♪

こんな文体と文字量に辟易された方には、謹んでお詫び申し上げます(^^;


お詫びはしますが、なんせ文章力のないσ(^^ですので、

きっと来期もマイペースに綴るはずです。どうかご了承の程を♪


「我々スキーヤーにとって、大晦日はシーズンの最終日だ」

かつての恩師、元ジャパンナショナルコーチの伴一彦氏の金言です。

これでσ(^^も新しい年を始めることが出来るぞ♪

何よりも楽しみな時間....


年度魔Ⅱですなぁ....(^^

世の中はさぞかし忙しないことでしょうね。


かくいうσ(^^は人事異動もかからず、

昇任試験にも落っこちて、

仕事柄年度越えの事務もなく....

まるで何事もなかったかのように日々を過ごすこととなりました♪


どんなに忙しい日々よりも、

何事もない方が苦痛きわまりないσ(^^の性分ですので、

何かシゲキを求めて彷徨う事にしています。


さて、そんなσ(^^にとってささやかなシゲキは、毎度おなじみの連載、

「山本新之介のジャパラをまるで見てきたような観戦記」を書くこと。

これを書いている間の完全な現実逃避は、ヨダレものの時間なんです(^^


どんなに不評でも、この時間は誰にも邪魔をさせない♪


てことで、始めますよ(^^

「ジャパンパラ冬季競技大会アルペンスキー競技(通称:ジャパラ)」は第3日目(23日)。

この日はGiant Slalom(大回転:GS)が開催されました。


ところで、σ(^^にとってはGSという種目は特別なものなんです。


障害者アルペンスキーでは、

世界を狙うのであれば、

オールラウンダーたるべし!

という考え方で取り組まれています。


が、本音を言えば、来る日も来る日もGSをやりたい!と思ってしました。

まあ、そんなこと出来るわけありませんでしたが(^^;


なんで、そうまで思うのかって、理屈じゃないんですよね。

なんというか、競技の「リズム」がσ(^^のそれとぴったりはまったと言いましょうか、
 
物理で言う「共振」というヤツですか?


たいていの物質の場合、共振は悪影響を与えるだけのものなのですが、

σ(^^の気持ちとGSのリズムが共振した時、

頭が真っ白になるほどの気持ちよさに包まれるのです。

まあ、滑りそのものはそんなに大したことなかったのですがね(^^;


100km/hオーバーで駆け下りるレーサーは英雄ですし、

スーパースラローマーの正確無比な滑りには惚れ惚れします。

しかし、もっとも魅力を感じるのは「無敵のGSマイスター」(^^


そんな存在に非常に憧れていますし、そんなレーサーになりたかった♪

まあ、夢物語の無い物ねだりですが(^^;


そんな特別な思いがあるものですから、

リザルトを見るのも特別な感情がわきます。


今日の「見てきたような」シリーズは、「聖地」八方でのGSレース。

いつも以上に気持ちを込めて書いていきますよ!


まずはリザルトをご覧ください。

IPCフォーマット(男子)

国内格式(男子女子


前日は春の暖かな日差しに包まれた白馬でしたが、

前夜未明から東日本上空に発生した低気圧によって、北よりの風が吹き始めました。
         ↑リンク切れ注意
でも、冷え込むというほどではなく、日が差さなかったという程度。


溶けたザラメ雪。

手で雪玉を作ってもすぐに崩れてしまいます。

あまりいい条件のコースにはならなかったことでしよう。

残念(^^;


1本目、スタート地点で「Mostly cloudy(ほとんど雲り)」

雪質は「Compact(締まっている)」気温が0℃

フィニッシュ地点では、天候は同じ「Mostly cloudy」

雪質が「Spring Conditions(春の状態)」+1℃

....面白くねーなぁ(^^;


スタート標高は1,190m。GSのスタート地点はタテッコの一番上の部分です。

天気が良ければ白馬村の町並みと向こう正面の山々が、

本当にすてきな光景を見せてくれるのですが....

標高904mのフィニッシュエリアも、なんだかどんよりとしています。


....ダメだダメだ。

こんなネガティブな書き方だと、

そんなレースの何が楽しいのか?なんて思われそうですね(^^;


コースセッターは、ジャパンチームの志渡コーチ

ゲート数34、ターン数32

標高差289mに対して11.9%、ルール上はかなりターンが少なめのコース設定です。

ターン数が少なめということは、雪面を荒らさないようにしたということ。

それはつまり、スピードが出るセットだということです。


まあ、荒れないといっても「比較的」という程度であって、

柔らかい雪は必ず荒れていくんですけどね(^^;


コース上の雪質、「Compact」から「Spring condition」に変わるのはどのあたりかな?

多分、タテッコの中間あたりから下じゃなかったろうか?


スタートから3旗門目までは多分、それなりにいい雪でしょう。

3~4ターンで最高速まで持って行き、

リズム良く滑って9旗門目あたりに現れる2ゲート1ターン(スルーゲート)。

ここでさらに気分良く行こうとした途端に、雪面の荒れがひどくなる!(^^;


硫安でまだらになった雪面が細かいうねりを作り出し、

掘り進められた雪はラインの外側にたまっていきます。

少しでもラインを外そうものなら、雪だまりに足を掬われてしまうでしょう。


荒れた雪面でコントロールしようとしても、

慣性で移動しているスキーはそう簡単に向きが変わらない。


雪面に叩かれる → ラインを守ろうとする → コントロール(したつもり)

→ ラインが外れる → 雪面に叩かれる → エンドレス....


こんな時、ひとつだけ秘訣があるのです。

それは「何がなんでも、どんなことがあろうとも、スキーを落下方向に向け続けること」です。


そうすれば、雪面に叩かれたスキーも、

エッジに任せてきれいなラインを描いていくことでしよう。

人間の仕事は、エッジが雪面から外れないように乗り続けるだけ。


それを踏まえて、インスペクション(コース下見)の時間をどのように過ごしたか?

準備万端の選手たち、そのスタート順をご紹介しましょう!


この日から技術系種目ですので、エントリーが増えております。

トップスタートは女子Standing(立位)高桑美希選手。お初でよろしくです(^^

ひとりだけですが、久しぶりのStandingレーサーです♪


Sitting(チェアスキー)はビブ(ゼッケン)2番の村岡桃佳選手から。

3番スタートは、奥山楽良選手。そして、大日方選手、梅野裕理選手と続きます。

奥山選手梅野選手チェアスキーチャンピオンシップにも出場されていました。

若手のエントリーが増えるのは嬉しいことです(^^


以下、ID(知的障害)クラスD(聴覚障害)クラス

男子Visually Impaired(視覚障害:VI)クラスときて、

男子Standingはその後。


ビブ11番小池岳太選手12番三澤拓選手13番伊藤史雄選手

   14番山崎福太郎選手15番春日寛人選手16番飯沼安弘選手

   そして17番阿部敏弘選手の順。


春日選手も随分と長い間活動されていますね(^^

飯沼選手はお久しぶり♪

飯沼選手とは、2007ファーイーストカップ(コンチネンタルカップ)韓国大会でご一緒しました。

初めての海外レース、初めての-18℃、初めてのカジノ....

わいわいと楽しんで遠征したいい思い出も6年も前の話になるんですねぇ(^^

お元気そうで何よりです♪


男子Sittingは、18番森井大輝選手、19番鈴木猛史選手、20番夏目堅司選手

          21番狩野亮選手、22番BUDGE Lincoln選手(AUS)

          23番PARK Jong Seork選手(KOR)、24番LEE Chi Won選手(KOR)

          25番今野英樹選手


....あれれれ?

谷口選手の名前がない?

どうしちゃったのかなぁ?(^^;

そして、PARK選手Did not start(不出走)のようです。


このあと、男子もID、Dと続きます。


さて、エントリーも増え、賑やかになった女子クラス♪

どんよりとした曇り空の下ですが、なんだか華やかでいいですな♪

現地に行けなかったことが、
本当に悔やまれます(^^オイオイ....


先日までのSuper-G(スーパー大回転:SG)SuperCombi(スーパー複合:SC)と、

大日方選手のタイムに絡んできた村岡選手

この日のGSはどうなった?

そして、ニューカマーたちの滑りやいかに?


男子Standing、Sitting、連日の大接戦はこの日も続くのか?

1本目の結果はこうなった!(^^


女子
Standing

高桑美紀選手 1位

Sitting

村岡桃佳選手 1位
大日方邦子選手 2位
奥山楽良選手 3位
梅野裕理選手 4位

男子
Standing

小池岳太選手 1位
三澤拓選手 2位
阿部敏弘選手 3位
伊藤史雄選手 4位
山崎福太郎選手 5位
飯沼安弘選手 6位

Sitting
鈴木猛史選手 1位 
森井大輝選手 2位
夏目堅司選手 3位
狩野亮選手 4位
BUDGE Lincoln選手(AUS) 5位
LEE Chi Won選手(KOR) 6位
今野英樹選手 7位

となりました。


やっぱりやってくれました♪村岡選手!(^^

1本目、大日方選手に0.51秒の僅差ですがリードしました!

もしかして?もしかするの??(^^


男子Standingは、いつまでも絡み続けますなぁ。
 
小池選手と三澤選手の差は0.25秒

この競り合いに決着が付くことはあるのか?


男子Sittingは、ワールドカップ総合タイトルをひっさげた鈴木選手が、

森井選手を1.04秒突き放してのラップ(トップタイム)!

3位の夏目選手とは2.59秒も!

今シーズンは最後まで手が付けられない男なのか?(^^


こんなに結果が楽しみなジャパラは久しぶりです♪

早く2本目を始めろい(^^マア、ソンナアセルナ....


2本目、少し天候が回復しました。

「Partly Cloudy(所どころ雲)」ですから、「Mostly cloudy」よりマシになったということ。

しかしあれですね、よく目にする「Partly cloudy」という言葉ですが、いつまでも馴染めません(^^;

頭が日本語に凝り固まっている証拠ですな....


スタート地点の気温は+1.5℃フィニッシュ地点は+3℃

雪質は、お約束の「Spring conditions」です。

もう、イヤになりますね(^^;


2本目のコースセッターは切久保コーチ。

ゲート数35、ターン数32。

対標高差は1本目と同じ11.9%。


多分、コースが荒れまくって、

同じリズムで左右を逆にする立て方しかできなかったのでは?と思います。


ゲートがひとつ増えてターンの数は同じということは、

スルーゲートがひとつ増えたということ。

それはどこかなぁ....


思うに、1本目はタテッコ中間にひとつと、

フィニッシュ前の緩斜面にひとつ、スルーゲートがあったと思うんですよ。


で、もうひとつスルーゲートが増えたとしたら、きっと馬留めジャンプ前かな?

あの場所でしっかりターンさせるセットだと、結構荒れるんですよね(^^;


午後になってグスグスに緩んだ雪面、

「タテッコ」でスピードをつけて「馬留め」で飛ぶ直前、

ボッコリと穴が空いていたらキケンキケン....(^^;


続く「咲花ウェーブ」は緩斜面。

雪面がよくないのでスピードも出ない。

それならばなおさら、馬留め前でスピードダウンをさせられない。

多分、追加のスルーはこの馬留め場所でしょう♪

なんか、このセットが目に浮かぶようです....ああ、滑りてぇ(^^


2本目のスタート順は、各クラスごとに1本目の順位を逆転させます。

女子のトップバッターはStanding高桑選手

ひとりしかエントリーのないクラスなので、順番を逆転も何もないのですが(^^;


レースそのものは張り合いがないのかも知れませんが、

滑っている瞬間だけはコースを独り占めしているという快感と、

他のクラスとのタイム差を意識して滑って欲しいものです♪


女子2番機は村岡選手

以下、梅野選手奥山選手大日方選手と続きます。

ちょっとまて(^^;女子は1本目タイムの逆順じゃないじゃん!


ややこしいことですが....

この大会は、IPCカテゴリーの選手国内戦の選手が混走になっています。

全選手の順位を一律にひっくり返したら、IPCレーサーにとっては少々不利になります。


ですので、順番はIPC選手→国内選手になっているようで(^^;

昨日までは気がつきませんでしたが、どうもそういうことらしいです。

こんなややこしいことにならないように、みんなでIPCの登録をしておきましょう!(^^


男子Standingは全員がIPC登録者。

飯沼選手、山崎選手、伊藤選手、三澤選手、小池選手の順。


男子Sitting

LEE選手(KOR)、BUDGE選手(AUS)、狩野選手、夏目選手、森井選手、鈴木選手、

最後に国内組の今野選手。以上の順番になっています。


さあ、いよいよ決戦の2本目が始まりました!


村岡選手は、その前にスタートした高桑選手の背中を見ていました。

スタートハウスからその姿が見えるのは2旗門目の先まで。


誰もいなくなった視界。

後に控える大日方選手との差0.51秒に意識が移る。


きっと、追い上げられる。でも必ず突き放してみせる。

小さな体からあふれ出す闘志をまとい、村岡選手は静かにスタートを切りました。


45秒の間隔を開け梅野選手、そのまた45秒後には奥山選手がスタート。


大日方選手は、少し首をかしげました。

フィニッシュした選手のタイムは、大会アナウンスで流れてきます。

しかし、村岡選手の名前はまだ告げられていないのです。


「....やっちゃったかな?」

小さくつぶやいた元女王は、ライバルのいなくなったコースに出て行きました....


競り合いの中、先に仕掛けるのが有利なのか、後攻めの方がやりやすいのか。

どちらかは、それぞれの好みによるでしょう。

でも、コイントスのないアルペンでは、スタートの順番は選べません。

先に出るならそれなりに気持ちを作らなければなりません。


この時、三澤選手はどんなことを思っていたでしょうか。

すぐ後に控える小池選手とは0.25秒差。

負けられない。ただその思いひとつを背負ってスタートします。


一方の小池選手

ミスとも言えないロスひとつで逆転されてしまうマージンしか持っていません。

コース上では、すぐ後にいる三澤選手の影、プレッシャーと戦うのです。

ふたりの決着はどうなる....?


1本目、快走を見せた鈴木選手

荒れた雪面状況なら、体幹の効くLW12/2の選手が有利なんてのは、

ジャパンチームの実力を知らない人が言うセリフ。

そんなレベルを超えたところで戦ってきたチームメイトの能力を、

鈴木選手はよくよく理解しています。


きっとどんなマージンもあっさりとひっくり返されることは経験済み。

チームメイトの恐ろしさはチームメイトでしかわからない。

この仲間と戦っている間は、常に持ち続ける恐怖心でしょう。


大会アナウンスで流れるフィニッシュ後のタイムが聞けたのは、

ふたり前にスタートした夏目選手まで。

鈴木選手を脅かすタイムは、まだ出ていません。


しかし、最も恐ろしい相手はすぐ目の前にいます。

鈴木選手がコースに入った時、森井選手はまだフィニッシュしていない。

結局、アルペンレースの帰結は自分自身との戦いにつきるのです。


スタート後の3旗門目。

ここのアプローチと同時に、コースの全景が視界にあふれます。

はるか先には、馬留めジャンプをクリアする森井選手


あの背中に追いつく!そうすれば負けることはない!

タテッコの急斜面も、海外のゲレンデに比べればそんなに威圧感はない。

荒れた雪面だって、嫌いじゃない。


ライン上の溝に惑わされることなく、スキーをラインに沿わせて落ちていく。

どんなに叩かれ暴れても、絶対に暴走させない自信がある。

ほんのわずかな重心移動で暴れ狂うチェアスキーを手なずける。


馬留めが見えてきた。

新たに立てられたスルーゲート。

やさしく、逆らわずに、そしてスピードは殺さない。


馬留め。

ターン方向は右から左へ。

この方向を間違えば勝負は終わる。


右ターンでスルーゲートをクリアしながら、上体は馬留めの向こうを狙う。

ゲートをかすめ飛び出した時、誰よりも理想のラインをとれたことを確信する。


咲花ウェーブを超えていく。

見え隠れしていたフィニッシュエリアが大きくなってくる。


あと3ターン。

森井選手が見ているのがわかる。

みんなが見ているのがわかる。


アウトリガーを突きだし、見えないフィニッシュラインを断ち切る....

勝ったのはどっちだ....?


では、GSの最終結果です!(^^


女子
Stabding

優勝 高桑美希選手

Stting

優勝 大日方邦子選手
2位 奥山楽良選手
3位 梅野裕理選手
DNF 村岡桃佳選手


男子
Standing

優勝 三澤拓選手
2位 小池岳太選手
3位 阿部敏弘選手
4位 伊藤史雄選手
5位 山崎福太郎選手

Sitting

優勝 鈴木猛史選手
2位 森井大輝選手
3位 夏目堅司選手
4位 狩野亮選手
5位 BUDGE Lincoln選手(AUS)
6位 LEE Chi Won選手(KOR)
7位 今野英樹選手

となりました。


村岡選手、きっと攻め続けたんでしょうね(^^

大日方選手と競り合うことの厳しさをかみしめていることでしょう。


大日方選手の偉大さは、タイムを2本ともしっかり揃えられたことでしょう。

難しい状況の中、さすがベテランといったところでしょうか(^^


男子Standingは、三澤選手が逆転!

小池選手は、ほんの少し後れを取った!
 
最終のタイム差は、0.68秒!


男子Stting

2本目は、森井選手にラップを奪われた鈴木選手でしたが、

1本目のマージンは、それを補ってなお余裕がありました!
 
余裕があると言っても、その差はたかだか0.66秒....

それは余裕なのか???(^^;


σ(^^はこれまで経験したことがないのですが、

「コンマ以下の戦い」って、どんな感じなんでしょうかねぇ....

小数点以下なんて、体重計に乗ったときの一喜一憂しか経験ありません(^^;


でも、これがこの世界の現実です。

けっして、実感出来ることなんてないでしょうけどね....♪


さあ、いよいよ次でジャパラも最終回!

これでシーズンオフになります!

その最後の最後のドラマは、何が待っているのか?

乞うご期待!(^^


....てか、もう結果は出てるんだけどね(^^;

2013年3月25日月曜日

その男多忙に付き....


ちょいと、投稿をサボってしまいました(^^;


まごまごしている内に、

「ジャパンパラ冬季競技大会アルペンスキー競技(通称:ジャパラ)」

の全日程が終了してしまっています....


現地でレースをご覧になった方や、

大会公式HPで結果をチェックされている方もおられることでしょうけども、

このブログではまだスーパー大回転(SG)が終わったばかり。

「後追い」でマヌケなことですが、マイペースで書いていきますね♪


「山本新之介のジャパラをまるで見てきたような観戦記」、

第2日目(3月22日)はスーパーコンビ(SC)です(^^


ワールドカップ編でも何回か書きましたが、

SCとは、SGを1本、Slalom(回転:SL)を1本、

その2本の合計タイムで順位を競います。


スピードを上げてぶっ飛ばすのが得意なだけではいけない、

くるくる回ることだけが上手くてもいけない。

高速系と技術系をバランス良く両立させなければ、

とても勝負なんて出来ないという大変シビアなレースです。


そんな厳しいレースの模様はどうだったのか?

まずはリザルトをお手元に(^^

IPCフォーマット(男子SC)

国内格式(女子男子


IPCフォーマットのリザルトには、面白い事が書いてありますね。

天候は「Sunny(晴れ)」、雪質が「Spring conditions(春の状態)」ですって(^^;

この時期にスキーをされる方はよくご存じの雪質でしょう。

簡単に言えば、「溶けずに残っている雪」ということです。


1本目のSG。

スタート地点の気温は0℃、フィニッシュ地点で4℃。

朝の段階でこれですからねぇ....


ちなみに、気象台白馬観測所が記録した当日の最低気温は-5.3℃

前の晩からずっと氷点下でしたから、それなりには締まった雪面だったかも知れません。

SG1本ぐらいはなんとか保ったかなぁ....(^^;


何とか保って欲しいというのはコースセッターも同じ気持ちだったでしょう。

セッターは、前日に引き続き切久保豊コーチです。

ゲート数40、ターン数35と、こちらもそれぞれ、前日と同じ。


このコース、実はそんなに変化を付けられるところではないのです。

違いを出せるとしたら....

スタート直後の緩斜面のラインで少し、

M's(エムズ)ジャンプの飛び出し方向、

馬留めジャンプの通過ライン....ぐらいかなぁ。


もしかしたら、前日のSGと全く同じようなセットだったかも。

経験の浅い選手もいるので、そんなに難しくも出来ないでしょうし....

切久保コーチもご苦労なことでしょうね。


標高差499m、コース長1705m、上からも下からも全部を見通すことが出来ません。

スタート地点から見通せるのは、直後の緩斜面のみ。


インスペクションでは「風景を憶えろ」とよく言われますが、

コースの全体像を把握できていないうちは、

自分がどの位置にいるのか、どの方向に進んでいるのかがわかりません。


「風景」を繋いで行くだけでは、いいラインをイメージすることは出来ないでしょうねぇ。

高速系競技はは経験を踏まないと、「風景」を繋ぐことは出来ませんよ(^^;


さて、SC1本目、スタートの準備が出来たようです。

順番を見ていきましょう。


この日も、トップスタートは村岡桃佳選手

そして大日方邦子選手が続きます。


男子はStanding、ビブ(ゼッケン)5番三澤拓選手を先頭に、

           6番小池岳太選手、7番伊藤史雄選手

           8番山崎福太郎選手、9番阿部敏弘選手


男子Sittingは、10番狩野亮選手、11番森井大輝選手、12番鈴木猛史選手

          13番夏目堅司選手、14番谷口彰選手海外の選手が3人続いて、

          殿が18番今野英樹選手となっています。


コース整備等でのインターバルをはさんでも、

スムーズに進めば30分ぐらいで男子Sittingまで終わります。

雪面の心配は要らないかな?(^^


前日同様、女子のIPCのコンティネンタルカップカテゴリーは、

エントリー不足のために残念ながらレース不成立です。

それでも、村岡選手にとってはとても意義のあるレースでしょう。

その理由は、すぐ後にスタンバっている大日方選手の存在。


元「女王」との差を確認し、少しずつでも詰めること。

滅多にないそんな機会をどこまで生かすことが出来るのか?

その小さな体がコース内に躍り出ます!


大日方選手もデビューは高校生の頃だとか。

現役高校生の村岡選手に、昔の自分をオーバーラップさせているでしょうか。


2人の違いは、村岡選手には指導者としての大日方選手がいるけども、

大日方選手のデビュー当時、大日方選手を導く女子選手がいなかったと。

そんな中でも積み重ねてきたキャリアをどのように後輩に伝えていくことが出来るか。

まだまだ大日方選手の戦いは続いています。


男子Standing。

昨日は0.55秒差で決着しました。

この日の1本目SGはどうなるのか?

三澤選手がリベンジをするのか、

小池選手が2本スキーとその長身をスピードに繋げるのか?


三澤選手はSLが得意。

小池選手にとって、SGで差を付けておかなくては。


一方、国内組もいつまでも指をくわえているわけにはいきません。

元パラリンピアンの阿部選手も、後輩たちに割って入り、

その実力を見せつけたいところ。


伊藤、山崎の両選手は、新旧のトップレーサーたちから、

いろんな事を学んでいかなくてはなりません。

そして、まず先に抜け出すのはどちらか?


男子Sitting。

昨日のSGはジャパンチームの独壇場でした。

慣れたコースでの勝負でしたから、さもありなんというところですか。


でも、彼らはこのBADコンディションをソチパラリンピックの前哨戦ととらえています。

先のワールドカップファイナルは、パラリンピックと同会場同時期の開催でした。

そして、そのコンディションはお世辞にもいいものではなかったのです。


ジャパンチームは、このジャパラのコンディションを、

「ソチ」のそれに見立てて戦っています。

雪質や気温、そして天候までを計算に入れて、

次の1年に向けたスタートをこのジャパラから始めようとしているのです。


様々な思いは、フィニッシュエリアでどのように昇華するのか?

1本目SGの結果はこうなりました!


女子Sitting

村岡桃佳選手 1位
大日方邦子選手 2位


男子Standing

小池岳太選手 1位
三澤拓選手 2位
阿部敏弘選手 3位
伊藤史雄選手 4位
山崎福太郎選手 5位


男子Sitting

森井大輝選手 1位
夏目堅司選手 2位
狩野亮選手 3位
鈴木猛史選手 4位
谷口彰選手 5位
BUDGE Lincoln(AUS) 6位
今野英樹選手 7位


なんとなんと村岡選手は、大日方選手と0.83秒の差を付けて1本目を終えました!

昨日の大差をしっかりとリベンジしてくるあたり、大器の片鱗が伺えます(^^


小池選手三澤選手は、この日も0.51秒の僅差。

ただ、SCは2本目のSLで勝負が決まります。

どんな死闘が繰り広げられるのか?


やはり、森井選手は頭ひとつ抜け出しました。

2位と1.25秒の大きな差。


意地の2位は、地元夏目選手

夏目選手はこの八方尾根スキー場の所属です。

地元も地元、まさに自分の庭でレースが行われているようなもの。気を吐きました(^^


狩野選手がそのすぐ後に付け、

スーパースラローマーの鈴木選手にとっては、1.74秒差は射程圏内か。


気温が上がり続けている中、2本目の戦いは本当にアツくなるはず!

2本目のSLはスタート地点を大きく下げ、馬留めジャンプの少し上のところから始まります。

スタート標高1,044m、フィニッシュ標高904m、標高差は140mとなりました。


コーセッターはジャパンチームの志渡一志コーチ

ゲート数52、ターン数49、対標高差は35%

雪面が緩んでくるんでしょうけども、しっかりとした数のゲートが立ちました。


2本目のスタート順は、1本目の成績順をひっくり返します。


村岡選手は、大日方選手の後。

SLのライン取り、ゲートのあたり方、リズム変化の処理、柔らかい雪面での走り方....

目の前で見せられる世界最高のお手本をどこまで吸収できるのか?

そんなふたりのスタートに男子の選手たちが声援を送ります。


村岡選手と同じ立場にいるのは、山崎選手伊藤選手

彼らにとっても、後に並んでいる選手たちは最高のお手本。


三澤選手にとって、小池選手とのビハインド0.51秒はあってないようなもの。

得意のSLで逆転を狙う。


一方、小池選手は相当なプレッシャーを感じていることでしょう。

守っていては間違いなく勝てない。


男子Sittingはどうだ?


鈴木選手がSLで巻き返してくるだろうと、みんながまず考えているでしょう。

基準は「猛史のSL」

その滑りにどこまで食らいつくことが出来るのか?


そのレース開始は1230時。気温は+7℃にまで上がっていました。

コースには硫安が撒かれていたでしょう。


たっぷりと硫安を染みこませて固めたコースなら、

男子Sittingまでの16名ぐらい、そんなに荒れずに済むかな?

荒れないで欲しい(^^


まずは女子Sitting、大日方選手がスタート!貫禄の滑りを見せる!


その滑りを盗みたいところだが、村岡選手は苦労しながら滑っていく。

SLには独特な技術が必要なので、経験が浅ければごまかしのきかない種目です。

でも、村岡選手は何かを掴んだことでしょう(^^


男子Standing、山崎、伊藤の両選手も経験が浅い選手と言えるでしょう。

何かひとつ掴むことが出来れば、トントントンと速くなっていくのですが....


阿部選手、巻き返そうと攻めたんでしょう。

途中でコースアウトしてしまいました....


そして、三澤選手がスタート。

その滑りはまさに、「水を得た魚」といってもいいでしょう!

その姿を見ていた小池選手は、ため息をついていたかも知れません。


男子Sitting。

実質的な勝負は鈴木選手がフィニッシュしてから始まります。

鈴木選手のタイムが2本目の基準タイムとなり、

そのタイムと1本目のマージンを考えて「どの程度」攻めるか。


もしかしたら、鈴木選手はみんなが呆れるぐらいのタイムを出すかも知れない。

そうでなければ、このマージンで逃げ切ることが出来るかも知れない....


そして、判断の参考になるのはチームメイト、

共にトレーニングを続けてきたStandingの三澤選手

三澤選手の2本目は、40秒06の好タイムでした。


鈴木選手がそれ以上のタイムを出せば、

選択肢に「諦める」という言葉が追加されるかも知れない。

さあ、鈴木選手はどうだった?


タイム....43秒27!

どうしたことか!

後に続く選手たちの表情には、驚きの色がにじみ出ていました。

しかし同時に、それはチャンスがやってきたということ。

1本目の結果以上にマージンが得られた事を知った選手たちは、

一躍、コースに飛び出していきました....


では、SCの最終結果を見てみましょう!

女子Sitting

優勝 大日方邦子選手
2位 村岡桃佳選手


男子Standing

優勝 三澤拓選手
2位 小池岳太選手
3位 伊藤史雄選手
4位 山崎福太郎選手
DNF 阿部敏弘選手


男子Sitting

優勝 森井大輝選手
2位 狩野亮選手
3位 夏目堅司選手
4位 鈴木猛史選手
5位 谷口彰選手
6位 BUDGE Lincoln(AUS)選手
7位 今野英樹選手

となりました(^^


1本目、村岡選手の後塵を拝した大日方選手でしたが、やはりSLは圧巻!

SLだけで、村岡選手に10秒近い差をつけて逆転優勝!

しかし、村岡選手はこの圧倒的な差すら糧にして、来期に望むことでしょう。


男子Standingも圧勝、三澤選手の優勝でした!

小池選手は奮闘しましたが2位に止まりました。


そして、男子Sitting。

こちらも森井大輝選手の圧勝!

2本目のSLもラップ(トップタイム)を叩き出し、

オールラウンダーの実力を遺憾なく発揮しました。


1本目SGで0.09秒というほんのわずかな差で3番手に甘んじた狩野選手でしたが、

2本目SLでは2番手の夏目選手を逆転しました!


惜しくも3位となった夏目選手でしたが、

2本の合計タイムでは、狩野選手と0.17秒差で食らいついていきました。

実際の距離にすれば、数十cmというあたりでしょうか。シビれる戦いでした(^^


何があったのか、σ(^^;もちょいとびっくりの鈴木選手

まだ2レースが残っていますから、そちらでの活躍を待っています!


ちなみに、1本目のSGのみでも男子IPCカテゴリーレースが成立したようです。

リザルトはこちら♪

これで、ジャパラではSGが2レース成立したという事になります(^^


さあ、翌日(23日)に予定されているレースは、GiantSlalom(大回転:GS)です。


σ(^^も一番好きなGS!

神様!なんとか、いいコンディションのレースを見せておくれ♪

2013年3月22日金曜日

風よ白馬へ~♪....

白馬八方尾根という場所について、
 
ある方は「聖地」という表現をされていたのを聞いたことがあります。

そのぐらい、特別なゲレンデなんだと思っています。


σ(^^にとっても、昨期までの主戦場。

障害者アルペンスキーでは、国内最高峰のレースが開催されている場所です。


今年も、

「ジャパンパラ冬季競技大会」

アルペンスキー競技の熱戦が繰り広げられております♪


なお、この大会はIPCコンチネンタルカップカテゴリーとして、

ワールドカップの下に位置づけられている大会です。

国内組はこの大会を足がかりにして、世界を窺います。


ちなみに、ジャパンパラ(略称:ジャパラ)は、

クロスカントリーも、ここ白馬での開催なのです。
 
やはり、障害者スキーヤーにとっても、「聖地」なのでしょうかね(^^


昨日(21日)は、障害者アルペンスキーのスーパー大回転(SG)競技が行われました。

世界を転戦し、凱旋を果たしたナショナルチームを、

下克上を狙う国内組が迎え撃つという構図。


さらに、エントリーリストを見るとお隣の韓国オーストラリアの選手の名も。


かつて、ナショナルチームのメンバーに聞いたことがあるんです。

海外のレースが終わった後の国内レースは、気軽に楽しく滑ることが出来るだろ?と。

返事はこうでした。


「とんでもない!国内だからこそ、ほんの少しも気が抜けない。

 無様な走りをしたら後で何を言われるか!(笑)」


戦いは、海外組の「ガチ」国内組の「ガチ」が真っ向からぶつかります。

そこに割って入ってくるのは、コリア&オージーの侵略者たち(笑)!

現地の様相は、一見和気藹々に見えますが、

実はのっぴきならないプライドとプライドがぶつかるのです(^^


σ(^^は、仕事そっちのけで、

レースを「まるで見てきたよう」に想像する日々が続きます♪シゴトシロヨ....


では、八方尾根の様子を見てみましょう!

公式リザルトをお手元にどうぞ(^^

ちなみに、公表されているリザルトは2種類。

IPCフォーマットと、国内格式(男子女子のものです。


このジャパラはコンティネンタルカップとしての位置づけの他に、

「国内戦」としても位置づけられています。


Visually Impaired(視覚障害:VI)、Standing(立位)、

Sitting(チェアスキー)の3カテゴリーに加え、

世界格式では設定のないID(知的障害)、(聴覚障害)の2カテゴリーも設定され、

IPCが設定していないカテゴリーでも、同じ障害者だからみんなでレースを楽しもうという趣旨。

このあたりは日本的文化といったところでしょうか(^^


IPCの選手登録をしていない選手でもエントリーできるのですが、

当然のことながらIPCのレースポイントは獲得できません。


リザルトが2種類あるのは、

IPCカテゴリーとしてのジャパラと、

国内戦としてのジャパラが並立しているためです。

少しややこしいですが、わかってください(^^;


3月21日、気象庁(白馬観測所:標高703m)の観測データでは、

午前9時現在の気温-2.7℃、快晴。

ちょいと暖かいのは、この時期だから仕方あるめぇ(^^


SGに使用されるコースプロファイルは、

スタート標高1,403m、フィニッシュ標高904m、標高差が499mとなっています。


午前9時からはコースオープンの時間となっていて、

一般客を排除した競技コースを1人ずつ、1回限り滑ることが出来ます。

ゲートはまだ立っていませんが、

直前の雪質など、コース状況をしっかり確認する、

とても大切な時間です。


コースはしっかりと圧雪されていて、
 
さすが八方尾根!といったところでしょうか(^^


気になるのは気温上昇による雪面の緩みですが、

白馬観測所のデータから単純に計算すると、スタート地点の気温は-6度前後。

これから暖かくなるとしても、「ぐすぐす」に緩みはしないはずです。

とても、いいコンディションだったことでしょう(^^


コースをひとり、またひとりと滑り降りてきます。

眠気覚ましにかっとんで行く選手。

慎重に、足下を確認しながらおりていく選手。

ここのSGを初めて滑る選手は、どう滑っていいのかわからないといった様子(^^

すでに戦いは始まっていますよ♪


すべての選手が滑り終わり、コースはクローズ。

同時に、コースセッターが戦場を設定するために入っていきます。

コースセッターはジャパンチームの切久保豊コーチ

地元白馬の切久保コーチはこのコースの何もかもを知り尽くしていて、

目をつむっていてもゲートを立てられることでしょう(^^


白い雪面に赤と青のゲートが映えます。

アルペンレーサーにとっては、とても落ち着く風景です。

同時に、居ても立ってもいられなくなるぐらいに駆り立てられます。


どんな戦場になったか、σ(^^もインスペクション(コース下見)に入ってみようかしら♪


スタートハウスは八方尾根の中腹、

パノラマゲレンデのペアリフトを降りてすぐのところにあります。









写真は現地ですが、
    イメージです。






スタートしてしばらくは緩斜面が続きます。

































5旗門をスムーズに、スピードを殺さずにクリアしていくと、

普段ならコース外のところへ誘導されていきます。

















ストンと落とされた斜面の先は林道。

















幅も狭く、ゲートはコース幅いっぱいに立てられています。

















スピードが乗っていることもあって、

慣れていない選手には、まるで「針の穴を通す」ようなラインに見えることでしょう(^^


でも、その狭さもつかの間。

広がった視界の先には、先の見えない1枚バーンが現れます。

















空に繋がっているかのようなその風景、ジャンプをするほどの斜面変化ではないにせよ、

飛び出す方向とその後の斜度を理解していないと、「すってんころりん」です(^^;ご注意を♪


その1枚バーンを3ターンで駆け抜けるともういちど狭い道へ。

















ここは平坦なコースではなく、左右にうねっている所。

この斜面の入り口はしっかりとラインを取らないと、途中でのライン修正は難しい。

ずるずるずるずるとスピードは落ち続けていきます。


この先は「M's(エムズ)ジャンプ」といわれる所。

















ジャンプといっても、「軽く浮く」程度なのですが、

ここの難しさはジャンプそのものより、「その次」へのアプローチにあります。


この先は、名物「タテッコ」といわれる大斜面!

しかもエムズを抜けても、タテッコひとつ目のゲートがまだ見えてこないのです。

















この場面で次のゲートを探しているようでは、タイムアップなんてとうてい無理。


エムズ前からしっかりとラインを決め、

大きく口を開けたタテッコの斜面にびびりながら(笑)、

迷わずにゲートを目指していきます。


そして、ゲートが見えたらターン開始、では遅い!遅すぎる!(^^;

SGの板は、とにかく曲がりません。

大きなターン弧の後半をしっかりとゲート際に合わせるためには、

ゲートが見えない内からターンを始めていかなくてはならないのです。

そこまでしてようやく、タテッコで勝負できるだけのスピードが得られます。


まるで大空からダイブするような感覚になるタテッコの急斜面。

















あまりにも広い斜面では距離感がしっかりと掴めません。

SGターン弧の大きさをしっかりと身につけ、ゲートとの距離感を掴んでおかなければ、

ゲートからゲートへ直線的に滑ってしまうことになるでしょう。

















まっすぐ行ってくるっと廻る。

まっすぐ行ってくるっと廻る。

その繰り返しでは重力に逆らっているだけ。

それはスピード系競技の神髄に反します(^^;


大きく丸く、気が遠くなるような落差、

スピード感と戦いながら降りていく先で待ち受けるのは、

ここも名物「馬留めジャンプ」。

















斜面を駆け下りてきた馬が、

馬でさえも恐怖を感じて止まってしまうと言われるのが名前の由来。

そんな場所であっても人間様は止まってはいけないのです(^^;

2階から飛び出していくような落差を、是非一度ご体験頂きたい!


ちなみにσ(^^;は着地に失敗、

50mぐらいを転がりながらコース外へ飛び出たことがあります。
 
正直、(いろんなことが)終わった」と思いましたよ(^^;


ここまでしっかりと滑り降りてくれば、もう難しいところはありません。

「咲花(さっか)ウェーブ」という、先の見えないうねり斜面が待ち構えるだけです。

































先が見えないと言っても、実は緩斜面。

しっかりとラインを意識しておけば難しいものではありません。

少しずつ大きく見えてくるフィニッシュエリアに飛び込むだけ!

















さあ、みんなはどのように攻めるのかな?(^^


スタートは、女子のあと男子、

それぞれVI、Standing、Sitting、ID、Dの順になっています。

全選手の紹介をしたいのですが、

普段の交流がないVI、ID、Dの各カテゴリーの選手のことは、

よく知りませんので割愛!(^^;モウシワケナイ....


さて、まず一番最初にコースに飛び出すのは、

女子Sitting、ビブ(ゼッケン)ナンバー1番。

将来の女子エース候補の筆頭格!

村岡桃佳選手です!


年越しNORAMを経験して、

メキメキと実力を付け始めた美少女レーサー

このジャパラをどう戦うのか楽しみです(^^


そして、迎え撃つのは往年の名レーサー。

押しも押されぬ元女子エース、大日方邦子選手


引退後もその実力を保持し続けている大日方選手は、

頭角を現しつつある村岡選手とどう戦うのか?

新旧の激突がいきなり実現します!


男子Standingも面白いですよ。

ヨーロッパ帰りの小池岳太選手がビブ6番、三澤拓選手が7番。

迎え撃つのは、国内組、ビブ8番の伊藤史雄選手と9番の山崎福太郎選手


そしてそして、こちらも元パラリンピアンが参戦!

お久しぶりの阿部敏弘選手
 
ビブは10番で、そしてイケメン!(^^


男子Sittingは壮観といっていいメンバーが揃っています。

最初にスタートするのは、ビブ11番PARK Jong Seork選手(KOR)

ヨーロッパでジャパンチームと渡り合った韓流レーサーは、

帰国してゆっくりする事よりも、この戦いを選択しました。


海外の戦いの続きを日本国内に持ち込まれたジャパンチームは、

このまま笑って返すわけにはいきません!(^^

容赦なく、ジャパンチームの底力を見せつけなければ!


ビブ12番森井大輝選手を筆頭に、

13番鈴木猛史選手

14番夏目堅司選手

15番狩野亮選手

16番谷口彰選手

そうそうたるメンバーが顔を揃えました!


世界を席巻した森井、鈴木の2選手の活躍はもうご存じのはず。

そして、夏目、谷口の両選手は、この白馬村が地元。

狩野選手だって長野市を活動の拠点にしていたぐらいですから準地元ですな(^^

この5選手は、プライドを賭けてでも「獲り」に来ることでしょう!


まだまだ海外選手の攻勢は続きますよ。

17番BUDGE Lincoln選手(AUS)

18番LEE Chi Won選手(KOR)と続きます。


BUDGE選手は、昨期の日豪合同軍事演習でご一緒しました。

今期は、σ(^^のかつての恩師、伴一彦氏のコーチングの元で実力を付けたに違いない!


LEE選手は....申し訳ない、存じ上げていません(^^;


ジャパンSittingの最後を飾るのは、19番今野英樹選手

こちらはレースを始めてからまだ日が浅いのですが、その貪欲さは国内随一!

いずれ、ジャパンの一角に食い込むのではないでしょうか(^^

以下、男子はID、Dと続いていきます。


ここに、σ(^^;がいないのは非常に切ない....

いずれ必ず復帰しますからね♪ソレハイッタイイツノコトヤラ....


スタート直前、盛り上がる会場の熱気は、気温もぐんぐんと上昇させます。

大会公式発表では、フィニッシュエリアで±0℃

スタートハウスでも-2℃程度でしょう。

日差しの下にいると暑さを感じるのではないでしょうか。


暑さ、アツさ....選手たちのテンションが最高潮に高まった時、村岡選手がスタート!

彼女のスタートを見送った大日方選手

「まだ、若いわね」と言ったかどうかわかりませんが、そのふたりのタイム差は6.02秒!

女王の圧勝でした!(^^


男子Standingは、凱旋組2人の競り合い。

わずか0.55秒で小池選手に軍配が上がります。

阿部選手は少し離されての第3位。

福ちゃんは....ちょいと苦労したか?(^^;

なお、伊藤選手Did not start(不出走)でした。


男子Sittingは森井選手の優勝、2位狩野選手、3位夏目選手と続き、

以下鈴木選手谷口選手と外国勢を寄せ付けませんでした!

なんと言ってもホームですからね(^^

今野選手は、どこで止まっちゃったのかなぁ....


最終の順位とタイムは、リザルトにてもういちどご確認ください♪


ところで、IPC女子のリザルトがないのはなぜかって?

これにはとても悲しい国内事情がありまして....


IPCのレースとして成立させるためには、

カテゴリーごとに、ポイント保持者3人以上がスタートを切らなくてはならないそうです。

今回の、ジャパン女子ポイント保持者のエントリーは、村岡桃佳選手ただひとり....

VIとStandingはエントリーすらありませんでした。

結局、女子のコンチネンタルカップとしてのジャパラは不成立。


つまり、国内のレーサーが少ない女子は国内で世界戦が設定できずに、

海外へ飛び出さなくてはIPCのポイントが得られないという悲劇に見舞われているのです。


国内でレースを成立させようと思ったら、

あとふたりのポイント保持者にエントリーしてもらうか、

海外から選手を招待するしかありません。


レーサーのいないVIやStandingはまだしも、

村岡桃佳選手にとっては大変な苦難となっているわけです。


σ(^^が女子だったら、迷わずに協力するのですが....

σ(^^;が女子だったら....気持ち悪いですか?


さて、本日(22日)行われた競技はスーパー複合(SC)でした。

SGと回転(SL)を1本ずつ走って合計タイムで競う厳しい競技。

どのような結果が待ち受けていることか、楽しみです!


この連載、ヨーロッパだったら時差があるので書きやすかったのですが、

国内の大会だからすでに結果をご存じの方もおられるだろうなぁ....(^^;


後追いで書くのもマヌケかも知れませんが、

あくまでもリザルトだけ見て書いていますのでご了承の程を♪

ではまた、白馬八方尾根スキー場でお会いしましょう!

2013年3月21日木曜日

でぃ~ふぇんす!でぃ~ふぇんす!....

テレビとかラジオとか、新聞やありとあらゆるメディアで、

この時期に必ずといって聞くフレーズがあります。


「春眠暁を覚えず」


高校の「漢文」の時間に勉強しました。

「古典」の時間と違い、漢文は少しまじめに授業を受けていたんですよ(^^


元々は、春先には寒さが緩み、心地よい睡眠のため、

夜が明けたことにすら気がつかないという意味だったように憶えています。


昔の人たちは、起床時間が早かったのでしょうか。

冬の時期は夜が長く、いつもどおりの生活でも起床は夜明け前になったんでしょうね。

ところが、冬も終わりに近づき、夜明けが早くなって、しかも寒さが緩んでくる。

心地よい眠りは、日が昇っても妨げられることもなく....


現代、よく耳にするこのフレーズはどうも、

「二度寝」の代名詞になっているような気がします。


二度寝ということで言えば、σ(^^;にとってみれば、

春どころか「春夏秋冬眠暁を覚えず」ですわ....

しかも、起床時間は一年中、「夜明け後」だし(^^;


古人の名文を、自堕落な生活に使っちゃダメだとつくづく感じます(^^

それでも、暖かくなるとそんな自堕落な生活を何とかしようと思ったりするものです。


先日、車いすハンドボールのチームメイト「無かた」君から、

昨年の全国大会の決勝戦の模様を編集したDVDをもらいました。

決勝戦の相手は、ここ数年ずっと「宮城フェニックス」。


昨年の決勝戦のσ(^^;は、

屈辱的な途中交代をさせられるほど仕上がりが悪かったものです。

「今年こそ全国制覇」というフレーズを、

「本当に今度こそ全国制覇」に置き換えて頑張っていこうと、

「無かた」君が渾身の編集を行った映像で気持ちを新たにしてました。


アップロードしようかなと思ったりしましたが、

BGMに著作権のある曲が使用されていたので、断念してます(^^;


で、昨夜は繰り返しその映像に見入り、

どの局面でどのように「出来なかったのか」を考えていました。


σ(^^の動きそのものは悪くないのですが、

足りないのはやっぱり、「連携」「シュート決定率」

特にディフェンスの連携はあまりにもお粗末でした。


しっかり守れていればあり得ないロングシュートを、

さくさくとイヤになるぐらいに打たれ決められてしまっています。

なんといっても、ディフェンスは大切ですな(^^;


ところで、昨夜は小腹が空いたので、かまぼこをかじりながら画面を見ていました。

そのかまぼこを狙って攻めてくるのは「にゃあ」(^^;













それ、
うまそうだな....







画面を見ながら、にゃあの動きを牽制しつつ、かまぼこを守り....


ついつい口に出していたのが、

「でぃ~ふぇんす!でぃ~ふぇんす!」というコール(^^;


にぁあは腎不全を煩っているので、魚介類は禁忌。

どんなにかわいくせがまれても、絶対に上げるわけにはいきません....

「ちょっとだけ」がクセになってもいけません。


かまぼこを守りきって、ひととおりゲームの再検証も終え、

時計を見ればびっくり!するような時間♪


慌ててベットに入り、今朝起きた時に時計を見てさらにびっくり!

「やっちまった!まさに『春眠暁を覚えず』だ!!」


....言葉は正しく使いましょう♪

春が来たんですねぇ....

今日は春分の日。

春が来たって事だけで祝日になるなんて、

世界的に見ても日本だけじゃないでしょうかね(^^


季節柄、「変なの」が現れるのは仕方がないことでしょうか。


シグナルグランプリを始めるヤツ。
(動画はイメージです)



何が楽しいのか、爆音を奏でるヤツ....
(動画はイメージですからね)




今朝なんて、非常識なジジイの襲撃を受けました(^^;


ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪(←ドアホンの音)

「すみません!おられますか!」

ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪


....あ?

だれだよ、こんな朝っぱらから....(怒)


ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪

「すみません!おられますか!」


....何時だと思ってんだよ(怒)



ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪

訪問者「すみません!おられますか!」


深い心地良い眠りを妨げられたσ(^^;はベッドを降りる。

当時、妻は朝のミルクの時間で手が離せない。


ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪

訪問者「すみません!おられますか!」


うるせーな!

σ(^^;は、義足を付けていなかったため、すぐに動けない。

それでも続くラブコール。


ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪

訪問者「すみません!おられますか!」


玄関、扉を開けずに丁寧に対応する。

σ(^^「あぁ?どなたですか?(激怒)」

○○町内会の××です」

声の主は、どう聞いてもご老人。


σ(^^「はぁ?誰??(激怒)」


ご老体××です!....△△さん(うちの隣人)、おられますか!?」

σ(^^「誰を呼んでるんだって???(半狂)」

老人「△△さん(うちの隣人)のお母さんおられますか!?」

σ(^^「....うちは『山本』だ!(狂)」


じじぃ「あ?ちがうんか?」

σ(^^「....ふざけんな!いま出て行って○○○してやるから待ってろ!!!」


こういう時、「待て」と言われて待ってる人なんて、まず、いませんわな(^^;

急いで義足を履いて玄関を飛び出しても、ご老体は見あたらず....


こんな非常識な出来事に出会うのも、「春」ならではでしょうかね(^^;

そういえば昔の映画で、「郵便配達は二度も三度もベルを鳴らす」ってありましたねぇ....

この時は多分、37回くらい鳴らされた気がします(^^;


春と言えば、今日は彼岸の中日

σ(^^のじいさんの17回忌、ばあさんの3回忌でもありました。

数年に一度しか着ないような喪服に袖を通し、

お寺で南無南無南無....としてもらい....


甥っ子がいつの間にか大きくなった姿に驚き、

親戚達に愛娘のお披露目をして....


「世代交代」なんてカッコのいいことを言っても、

その実、親戚づきあいの絆は薄くなっているものですなぁ(^^;


なかなか会話が弾まない親父兄弟達。

やんちゃ盛りの子供たちとプラモデルで遊ぶその父親(従兄弟)とσ(^^の弟(38歳独身)。

お披露目に疲れた我が愛娘に寄り添う、我が両親....


このまま、年の順に片付いていったとして、

親戚ぐるみの付き合いなんて続くわけはないですわなぁ....


σ(^^が子供の時の法事って、

親戚一同、みんなみんな酔っぱらった勢いでケンカをおっ始め、

それでいて、普段からしっかりと付き合いをしていた記憶があるんです。


大きなケンカをしなくなった変わりに、

ものすごく浅薄な親戚づきあいになったような気がします。


墓の中で、じじばばはどう思っているのかな?(^^;

2013年3月18日月曜日

若さ故の過ち....

かつて赤い彗星は、若さ故の過ちを認めたくなかったのだとか。


後になって、赤面したくなる間違いというものはσ(^^;にもありました。

てゆーか、今、その過ちの真っ只中にいます。


先週土曜日、近畿医療福祉大学の若者達と、

車いすハンドボールで、はしゃいでいました(^^


1ゲーム15分を9セット。

卒業の思い出に、若者達の体力をきっちり搾り取ってやったさ(^^


そして、全ての予定をこなし、撤収作業を終え、

車いすから降りようとした瞬間!


メシメシメシッ!

という異音が、激痛と共に腰から聞こえました!

....ギックリ腰ってヤツですか?(^^;


実は、この日のゲーム開始前、チームメイトの「真↓」君と話していました。

真↓「いま、ギックリ腰してるから、そんなに動けないよ」

σ(^^「ははぁ、それはトレーニング不足だな。
       背筋が落ちてくるとなるらしいぜ?」

真↓「チッ....(笑)」


そんな会話をしていたのですが、終わってみれば....

σ(^^;がギックリ腰!


日曜日は起きてられなくて、今朝も激痛と闘いながら出勤を....断念!(^^;

時間休をとり、鎮痛剤が効き始めた頃にご出勤♪....モウシワケナイ(^^;


で、思ったわけですよ。

....認めたくないものだな。

    老い故の過ちというものを。

お後がよろしいようで(^^;


さて、いただいていたコメントをご紹介します!

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3月15日(金):「「にゃあ」、かわいいでしょ?....

namazu様のコメント

「ありがとうございます!
 モフモフからちょこんと出ている前足がツボです。
 12歳ですか。時々達観したような表情の写真がありますが、納得です。
 ネコ語がわかるなら、人生について是非ご教示頂きたいものです。」


ありがとうございました!

あの足、ゾクゾクしますよね(^^;
まさに「モデル立ち」です♪

確かに、にゃあは達観していると確信する瞬間があります。
頭の中に聞こえてくるんですよ。
「ふん、若造が....」という呟きが(^^;

とくに、こんな瞬間....










小僧、
外で何を学んできた....?










きっと、いそいそと時間つぶししてるだけですσ(^^;

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では、ギックリ腰には安静第一。

おやすみなさい!(^^

2013年3月15日金曜日

明日は飽きるまで車いすハンドボール....


最近、寒いやら暖かいやら、体調管理が大変ですなぁ(^^;

みな様はお加減いかがですか?


そんな天候のせいかわかりませんが、

σ(^^;はなぜか、けさ方に鼻血を出してしまいました。


シャワーを浴びた後、顔をふいてびっくり!

白いタオルが真っ赤っか♪

もういちど浴槽に入って、顔とタオルを泣きながら洗っていました(^^;


さて、明日は車いすハンドボール、今シーズン初の対外試合です♪

公式戦ではないんですけどね、

相手は、近畿リーグでも一緒に活動してきた近畿医療福祉大学の若者たち。
                      (この春から『神戸医療福祉大学』へ改名)

「卒業生追いだし練習試合」として企画しました(^^

学生時代最後のゲームでへろへろになるまで楽しんで、夜は夜で焼肉ぱーちーも。

本当に一生懸命活動する子たちで、去年はこちらも苦戦を強いられてしまうこともしばしば。


σ(^^たちドリーマーズにとっても、

このシーズンの方向性を固めるにはいい機会。


明日はしっかりと体と頭を動かして、いい一日にしたいな♪

近福大のみんな!最後の最後で泣くんじゃないぞ!(^^


....σ(^^;は朝から泣いてましたけどね。

「にゃあ」、かわいいでしょ?....

キーではいつもお世話になっている、



そのスタッフであるなまず様からご指名を頂きましたので、

久しぶりにこのブログへご登場願いました!









よろしくです♪
































寄る年波と戦いながら、でも、とても健やかにお過ごしになっています(^^














彼が若い頃は、掃除機やドライヤーの音がすると、一目散に逃げて行ったものですが、

最近は全く無反応。真横で騒音を立てていても、

気づくこともなく爆睡から覚めることはありません(^^;

お年を召すとそんなものなんでしょうかね。














2002年2月22日生まれ(推定)ですので、もう12才。

人間でいえば....年金がもらえるお年頃でしょうか♪

















でもまだ、「おじいさん」と表現するには早いかな。

いつまでも長生きしてくださいね(^^

....コレモトシヨリアツカイカ(^^;










ではまた♪

2013年3月14日木曜日

ささやかな怒りと大いなる絶望と....

昨日は、東北の被災者の方々の思いを、しっかりと考えたいなという投稿をしました。


防災というものは、基本的に自分の身は自分で守るということから始まります。

自分を守れない人が、人を助けるなんて事は出来るはずもありませんし、

ましてや「防災行政」になんて携われるわけがありません。


この「自助」という考え方は、あまりにも当たり前だけど、

なかなか自覚が出来ないんですよね。


完璧に取り組む事なんて不可能だとは思いますが、

その意識を常に持ち続けているだけでも、随分と日頃からの行動が変わっていきます。

簡単に言えば、防災を人ごとにしないというところでしょうか。


σ(^^も「その時」のために、完璧に備えているなんてとても言えるクチではないですが、

いつも、何かあったらどうしようかな?と考えているひとりです。


で、そんな中、舞鶴市役所がパブリックコメントの募集をしてましたので、

205ページにもなる膨大な「舞鶴市地域防災計画(一般災害対策編)【案】」の、

隅から隅まで目を通し、50項目を越える意見を突きつけました(^^


この結果が舞鶴市のHPにアップされたので、お時間があればご覧ください。

まあ、内容をひとことで言えば、「なんか、どことなくビミョーに人ごと」なんですよ(^^;


防災計画というものは、そもそも、

災害時、市民が受ける被害を最小限に抑えるために策定されるものと理解しています。


市民ひとりひとりが、

自分の身を守ろうと努力することが前提の上での計画ではあるんですが、

どうも、舞鶴市に「本気度」が感じられないんです。


ごく一部の地域に起こる災害であれば、

行政だけでなく、消防団や自主防災組織というものも機能するでしょうが、

大災害時にはそういった機能がマヒするのは間違いないのです。


その機能マヒを最小限に抑えようとすることそのものが、

「行政の自助」というものであるはずなんですが、

「そんな検討をするつもりなんてさらさらない」という意識が見え隠れしています。

避難所の運営についても、備蓄物資についても、有事の体制整備についても。


さらには、市民の自助意識についてなど、さらっと書いただけ。


市が言っていることを通訳するとこんなところでしょうか。

「お前らの命なんて知るかよ、
生き残りたければお前らで何とかしろ。

こっちはほとんどもらえない予算の中で、
最低限のことは、
しなきゃいけないからしてるだけなんだよ。

大災害?そんなものは起きてから考える!」

というようにしか読めないんですよねぇ....


結局、舞鶴市長や市職員、そして、市民の側にとっても、

大災害は「テレビの中のドラマ」にしか過ぎなくって、

「我が事」のように考えられないんでしょうかねぇ....

2013年3月13日水曜日

鎮魂の祈りと複雑な思いと....

今さらな投稿になりますが....(^^;


東日本大震災から2年が過ぎました。

3月11日当日に書くべきだと思っていたのですが、

「見た来たような」シリーズが連載中で、申し訳程度の投稿にしたくなかったことと、

当日の投稿だと、これ見よがしと言いますか、何となく「尻馬」に乗ったようなと言うか、

σ(^^;の思いとはどこかズレていて....


当日のメディアからはいろんな論調で話が伝わってきました。

「3.11」を記念日にしろ。

いや、そんなことはするな。

復興はまだ始まってもいない。

寄付金が減ってボランティアの活動を続けられない。

震災の記憶を風化させるな。

メディアはもっと情報発信しろ....

全くもって仰せの通り。


かつて、σ(^^;も走った宮城県の海岸沿い。

その映像もTVで流れました。


当時よりも、きれいになっていましたね。

がれきがきれいに片付けられて、

「さっぱり」とした印象をTV画面から受けました。


でも、同時に思ったのは「復旧」はかなり進んでいるけども、

「復興」には取りかかれてないんだろうなと。


復興には、まだまだ多くの難題が立ちふさがっていて、

そう簡単に進まないのもよくわかりますし、

遅々として進まない状況では、メディアが取り上げることも少ないのでしょう。


被災地以外では、「風化」なんて言葉で表現されるように、

「思い出そうとしなければ」被災地のことは意識しなくなる。


人間は、「忘れる」という機能があるからこそ、

平静を保っていられる動物なんだと聞いたことがあります。

「風化」という表現が正しいかどうかはわかりませんが、

震災の記憶が薄れていくのもさもありなんというところでしょうか。

ましてや、震災をメディアでしか知らない人たちにとっては....


でね、「3.11」のメディアの論調を見聞きしてて思うんですけども、

被災地の復興や被害者の方々の心情にクローズアップするのは当然のこととして、

そこから、防災、とくに「自助意識」を高めるという話題へ、なぜ移せないのでしょうかね?


犠牲者の方々を悼む、鎮魂の祈りを捧げることは、

人間として自然な行動だと思いますが、

犠牲者の方々、あるいはご遺族の方々の本当の思いは、

こんな思いを二度と、誰にも味わって欲しくないということではないでしょうか。


いろんな後悔の念を、悲劇のストーリーとして報道するだけでは、

震災を「ドラマ」にしてしまうだけだと思うんです。


本当に鎮魂の祈りを捧げるのであれば、

我が事のように、自分を、家族を、大切な人たちの命を、

「守る」という行動を始めていくべきではないでしょうか。


「次」に自分たちが後悔して、「ドラマ」にされないためにも....

2013年3月12日火曜日

外は冬の雨、まだやまぬ....


有名な演歌の歌詞のようなタイトルですが(^^;


障害者アルペンスキーワールドカップファイナル。

ソチパラリンピックのプレ大会として行われている、

ここROSA KHUTORスキー場は昨夜から雨、雨、雨....

走る方も走らせる方も、観客もファンも、こんな悲しいことはないですなぁ(^^;


この日、3月10日はSuperCombi(スーパー複合:SC)が予定されていましたが、

こんな天候では1本目のSuperG(スーパー大回転:SG)が開催出来ないということで、

急遽、Slalom(回転:SL)の開催に変更されました。


SLだけの方がまだ安全だということなんでしょうが、

何にしても雨のレースは辛いものです(^^;

スキーウェアは防水機能がしっかりしてますから少々の雨でもへっちゃらですが、

レース用ワンピースだと、文字通り「蝕まれる」ようにずぶ濡れになっていきます。


それだけでなく、

ゴーグルは曇りまくるし、

グローブが濡れてしまえばアウトリガーがずるずるに滑るし....


雪面はたっぷりと水を含んで、板のワックスなんてな~んにも効きやしない。

コース上のラインはまるでかき氷を食べ進んだように掘り下げられて、

ボッコボコのむちゃくちゃになるし.....

σ(^^;は発狂しそうになりました♪


それでも、歴戦の強者たちは戦います(^^

その戦場は、スタート標高1,150m、フィニッシュ標高975m、

標高差が175mのゲレンデに設定されました。


オーストリアチームのコーチがコースセッター

このセットはゲート数50、ターン数49。ターンの対標高差は28%。

ルール上、最もターン数の少ないコースとなりました。


晴れていれば上から下まで見渡せるはずでしょうが、

雨にかすんでまともにコースが見えない(^^;

それでも、傘を差しながらも選手レースのスタートを待つ観客たちは表情も明るく、

本当にアルペンレースが好きな人たちなのでしょう♪


気温はスタート地点、フィニッシュ地点ともにプラス4℃。

雪面は「Wet(濡れている)」。


モータースポーツならレインタイヤに履き替えて、というところですが、

レイン用のスキー板なんてありません(^^;

もし、レインレースが頻繁にあるのであれば、

レイン用のスキーなんて開発されるのかしら?


雨に打たれるスタートハウス、

その周辺に待機する選手たちの表情は決して明るくはないのですが、

ただ一人だけ、明らかに気合いの入っている選手がいます。


そう、ジャパンチームが誇るスーパースラローマー!

「世界の鈴木猛史」選手!

彼はすでに、この種目のタイトル獲得を決めていますが、

このレースで優勝すれば、種目総合のタイトルまでもぎ取ることとなります(^^

そりゃ、気合いも入るってもんですよ。


そんなレース、鈴木選手に栄光は訪れるのか?

SL1本目のスタート順はこうです!


女子選手が10カ国21名。

Visually Impaired(視覚障害:VI)クラスが、

ビブ(ゼッケン)ナンバー24番から38番の13名。ジャパンのエントリーはありません。


Standing(立位)クラスが、ビブ39番から67番で27名。

ジャパンチームからは、三澤拓選手が45番、東海将彦選手が61番、

               小池岳太選手が....名前がありません(^^;


Sitting(チェアスキー)クラスが68番から101番の25名。

鈴木猛史選手が68番、森井大輝選手が77番、

狩野亮選手90番、夏目堅司選手94番、谷口彰選手99番。

以上、男子は18カ国66名のエントリーですが....


なんか、ビブ番号が飛び飛びですなぁ(^^;

飛んでいる番号は、スタートしなかっただけなら、

Did not start(不出走:DS)のところに名前があるはずですし、

エントリーしていないなら番号があくこともないはず。

こんなこともあるんですねぇ。


さて、降りしきる雨の中、女子選手から競技が始まりました。

まるで、冷たい雨の中、肌身を寄せ合うように集まっていたジャパンチームは、

ひとり、また一人とスタートハウスへ入っていきます。


チームのトップバッターは三澤選手

少しずつ調子を上げてきたSL、その最終戦をどのように戦うのか?

そして彼が滑った後、その情報はチームのみんなへ伝えられます。


どのゲートが大きく荒れているのか、

インスペクションでつかんだリズムが、雪面の荒れによってどの程度狂っているのか。


自らのプライドを賭けることはもちろん、

最後まで滑りきって情報を上げて、チームへも貢献しなければならないのです。


東海選手が、三澤選手の情報を受けてスタンバイ。

スタートを待つ間にも、次から次へと選手たちがコース外へ消えていきました。


コース状況はかなり悪化しているのかも知れません。

まだ足のケガに不安の残る東海選手ですが、このコースは走らないわけにはいきません。

すでに、ソチパラリンピックは始まっているのです。


鈴木選手がチームの輪から離れ、スタートハウスへと向かいます。


彼がまだ世界を知らない頃、日本国内で行われたジャパンパラリンピックで、

その天性を見せつけられたことがありました。


雨こそ降っていませんでしたが、

その日のSLも柔らかい雪に全ての選手が悩まされていました。

掘り進められる雪面は深さ50cm程の溝を生み出し、

それはまるでモーグルコースのようになっています。


コブ斜面の山の部分にゲートが立てられたようなコースを見て、

鈴木選手はひとこと言い放ちました。

「まだ、イン側は掘れていないですよ」


確かに、ゲート際の10cmほどは誰も通っておらず、まったく荒れてはいません。

「そこを通って滑れば、ほとんど平地ですよ」

その時、なに言ってんだ?こいつは、とσ(^^は思ったものです。


50ゲートほどが立てられているコース、

そのゲートすべてのインを付き続けるなど不可能だと思いました。

そして、その思いはあまりにも鮮やかに裏切られるのです。


レールの上を走るように、

まっすぐ、ただひたすらまっすぐ滑り降りていくその姿に、

その場にいたすべての人は魅入りました....


この日のソチのコースも、彼にとっては「かつて来た道」のはずです。

軽快にスタートバーを弾き、誰も通っていないラインを攻めていきました。


森井選手は、鈴木選手の他にOverAllタイトルの可能性を残している唯一の選手です。

ポイントリーダーよりも下の順位でフィニッシュした瞬間、

タイトルを持って行かれる立場にある森井選手


昨年度のタイトルホルダーとして、

チームメイトとは言えそう簡単に譲るわけにはいきません。

刻一刻と悪化し続けるコースと戦いながら、

雨でかすむフィニッシュを目指していきます。


このワールドカップではGiant Slalom(大回転:GS)やSLに悩み続けた、

狩野選手夏目選手が二人続けてのスタートです。

きっと、焦っていないと言えば嘘になるでしょう。

そして、何とかきっかけをつかみたいと思っていたこのソチで、

天候に悩まされ、その心中は穏やかではないでしょう。


おなじく、ソチを目指してきた谷口選手

ここのコースを憶えて、パラへの弾みとしたい。


....1本目、やまない雨と暖かすぎる気温は、

選手たちの3分の1を容赦なくコース外へと弾き出してしまいました。


すでに、選手たちはずぶ濡れ。

レース用ワンピースはもちろん、

インナーウェアにまでしみこんだ雨水は、

徐々に体温を奪っていきます。


スキーブーツやチェアスキーのバケットシートの中にも、

当然のように水がたまっています。

精密なスキー操作が求められるアルペンレーサーにとって、

最悪の状況と言っていいでしょう。


それでも、2本目を走らなければなりません。


コースセッターはドイツチームのコーチ

このコンディション、そして1本目に出来た雪面の溝を避けながらゲートを立てるのは、

コースセッターの腕の見せ所と言ったところでしょうか。


ゲート数、ターン数は1本目と同じ。

つまり、同じようなリズムのコースを、少し横に移動させただけかも知れません。

自分の思うように立てられないのは、やはり面白くないでしょうなぁ。


女子の競技が始まっても、まだ待ち時間はあります。

集中力を途切れさせないように、スタートを待つジャパンの選手たち。

「糸」が切れたその瞬間、レースは終わってしまいます。


1本目とは逆に、三澤選手に見送られる東海選手のスタート。

まだ、彼の両足は、彼にコントロール下にあるようです。

ラフなスキー操作は、レースそのものを終わらせるだけではなく、

再びInjury Status(故障者)の苦渋をなめる結果に繋がります。

丁寧に、慎重に....


その背中を心配そうに見ていた三澤選手

アナウンスで東海選手が無事にフィニッシュしたことを聞くと、

今度は自分自身のために気持ちを高めていきます。

このSLだけは....と思いを強くして、雨の中へ飛び出していきました。


Sittingクラスでは、谷口選手を除いた4名が2本目のスタート地点に来ています。

上から見下ろしたコース。

やはり、今から行われるのはモーグル競技かと思わせるような光景です。


そんなコースへ、ジャパンチームは次々とスタートを切っていきます。

鈴木選手一人を残して....


1本目のベスト15の順位を逆にした2本目のスタート。

鈴木選手がフィニッシュした瞬間に、勝敗が決まります。

そして、総合タイトルの行方も決まるかも知れません。

その結果を、彼は「勝ち」という実績で迎えるつもりです。


溝なんて、どこにありますか?と、いつもの「猛史節」が聞こえてきそうな滑り。

まるで、宙に浮いているかのような安定感。

そして、明らかに次元の違うスピード。


SL王者は、フィニッシュを切った瞬間に世界最強の称号も手に入れたのです!

おめでとう!鈴木猛史選手!


パラリンピック前のシーズン、

最強のスラローマーとして、

最高の結果を手に凱旋します!

本当におめでとう!!!


....しかし、σ(^^;の文章が稚拙なのはよくよくわかっていますが、

この結果を前にすると、本当にその陳腐さが鼻につきますな(^^;モウシワケナイ....


では、SLレースの最終順位を確認いたします!


Men's Slalom

Standingクラス
6位 三澤拓選手
8位 東海将彦選手

Sittingクラス
優勝 鈴木猛史選手
5位 狩野亮選手
DQ 森井大輝選手
DNF 夏目堅司選手
DNF 谷口彰選手


そして、SLレースは全て終わり、ポイントランキングも確定!


Men's Slalom PointRankings

Standingクラス
6位 三澤拓選手 216Pts.
7位 小池岳太選手 145Pts.
25位 東海将彦選手 32Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛史選手 640Pts.
3位 森井大輝選手 371Pts.
13位 狩野亮選手 111Pts.
23位 夏目堅司選手 29Pts.


鈴木選手は、「圧巻」という言葉にふさわしい成績ですな(^^

森井選手は、2位の座を死守出来ませんでした....残念。


さて、最強レーサーのランキング、OverAllにご注目!


Men's Overall PointRankings

Standingクラス
10位 三澤拓選手 279Pts.
12位 小池岳多選手 253Pts.
28位 東海将彦選手 32Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛史選手 766Pts.
2位 森井大輝選手 573Pts.
14位 狩野亮選手 221Pts.
24位 夏目堅司選手 99Pts.
29位 谷口彰選手 15Pts.


こちらは、森井選手が2位を確保(^^

しかし、その森井選手を193Pts.離した鈴木選手は、やはり別次元の存在だったでしょうか。

193Pts.といえば、ほぼ2レースで優勝したポイントと同じです。


むか~しから鈴木選手を知っているσ(^^は、

「とうとう、行くとこまでいっちゃったなぁ....」という感慨深さでいっぱいです。

これで、鈴木選手は、来期から全世界を敵に回して戦うことになります(^^

森井選手にとっては、来期は「奪還」のシーズン。

ふたりの戦いは、本当に注目です♪


Standingクラスにも、三澤選手という、ジャパンが誇るスラローマーがいます。

彼の活躍も必ず見たい!


小池選手だって、これから脂がのってくる選手。

どのように化けていくのか、ご注目(^^


そして、東海選手には、万全の体調を取り戻して、

来年のこの会場で暴れて欲しい!


Sittingクラス、狩野選手にとって今期は、

「屈辱」と言ってもいいシーズンだったのではないでしょうか。

多分、本人の口からは、「いやぁ、実力どおりですね」なんて言葉が出てくるでしょうけども、

きっと「はらわた」が煮えくりかえっているはず(^^;

かならず、彼は反撃に出てきますよ!


夏目選手もきっと、悩んでいるひとりだと思います。

なにかひとつ、いいきっかけを掴めれば、

トントントンと上り調子になる実力を持っている選手なんですが....


谷口選手は、もうベテランと言ってもいいキャリアの持ち主。

本番に向けて調子を合わせていくことはそんなに難しくもないでしょう。

来期、期待をしています♪


昨年末から、全てのレースを「まるで見てきたように」書き綴ってきましたが、

ジャパンチームの歓喜、栄光、苦労、苦悩などなどなどなど、

まるで手に取れるような錯覚に陥ることが出来ました。


チームの選手、コーチ、スタッフ、関係者のみな様に本当にお疲れ様でした!(^^

そして、こんな駄文にお付き合い頂いた読者の方々へも感謝の念がつきません!(^^

本当にありがとうございました!


....え?このSLと日程が入れ替わったSCが、まだ残っているんじゃないかって?

ええ、残っていましたとも!そして、なくなっちゃいました(^^;


結局、天候は回復せず、1本目のSGが開催出来ずに....キャンセル!

そして、ワールドカップ終~了~!という事なんだそうな(^^;


全てのレースについては、IPCのSeason Calendarのページを、

ポイントランキングについてはこちらをどうぞ。
            (種目別 and OverAll

この連載を続けたおかげで、選手たちにとってもそうでしょうが、

σ(^^にとっても長く充実したシーズンでした♪

いやぁ、スキーって本当にいいもんですね(^^


それではみなさん、また来シーズンにお会いしましょう!

2013年3月11日月曜日

これは困ったぞ....


ロシアのソチで開催されている、

障害者アルペンスキーワールドカップファイナル


暖かすぎるコンディションの中、選手たちはいろんなものと戦っております(^^

遠く離れた日本で、その結果を待ちわびるファンたちも、

その戦いを自分のことのように感じていることでしょう。


σ(^^も気持ちは全く同じ。

公表されるリザルトを待ちわび、

その内容に一喜一憂しながら日々を過ごしております♪


予定されていたスケジュールが変更、

初日(7日)のDownHill(滑降:DH)の公式トレーニングがキャンセルとなり、

2日目(8日)に公式トレーニングとDHレースの1本目が行われました。


トレーニングランについては昨日書きました

本日は、DHレースの1本目を、渾身の書きぶりで!と思っていたら....

男子リザルトのリンク先には女子のリザルトが!!!(^^;


昨日の時点では、しっかりと表示されたのに!

「いつでも見られるから」なんて油断していたらダメですね。

何はともあれ、まずは保存しないと....


しかし、、こまりました。

IPCのページの中をいろいろ見て回るんですけども、

男子リザルトがどうにもみつらない。

HPの担当者が気づいて、差し替えをしてくれるまで「待ち」ですか。


てことで、本日の「見てきたような」シリーズはキャンセル!

そんなわけにも行くまいて(^^;


仕方がないので、リザルトがきちんと表示出来ていた間に作ったPoint listから、

DHレースの1本目を見るしかないですな(^^;


Men's DownHill1

Standingクラス
15位 三澤拓選手

Sittingクラス
3位 鈴木猛史選手
8位 夏目堅司選手

の3名がワールドカップポイントを獲得しました(^^


鈴木選手は堂々のポディウム!

60Pts.を獲得し、OverAll(総合)タイトルにもう一歩近づきました!

おめでとうございました!(^^


三澤選手は、OverAll小池選手を逆転!

夏目選手もしっかりとポイントを積み上げました!

と、ポイントリストでわかるのはここまで(^^;


名前が出てこない選手は、DNFか、完走したけどポイントを獲得出来なかったか....

リザルトを見ていたσ(^^;の記憶もそんなにあてになりません♪

ですので、DH1本目はここまでにいたしとうございます(^^;


では、DHレースの2本目を見ていきましょう。

DHの2本目は、翌3月9日0930時(現地時間)にスタートされました。

コースプロファイルやゲート数などは、

すべてトレーニングランや1本目と変更ありません。


相変わらずなのは、暖かいのも同じでしたね(^^;

天候は「Mostly cloudy(ほとんど曇り)」

気温はスタート地点、フィニッシュ地点ともに、プラスの2℃。


スノーセメント(雪面硬化剤)って、どこまで効くんでしょうかねぇ?

日本だと、「硫安」というものを撒きますが、

外国ではどんなものを、どれだけ使うのかな?


σ(^^のいままでの経験だと、撒き方が不均一で量も少なかったりすると、

「まだら」に固まってしまい、ものすごく雪面がうねっていたということがあります。

DHでは、とにもかくにも安全第一で行われるはず。

均一な雪面が出来るよう、徹底的にしっかりとスノーセメントを撒いてあったと信じたい(^^;


エントリー数は女子選手が10カ国17名、男子が15カ国49名でした。

Visually Impaired(視覚障害:VI)クラスが11名。

ビブ(ゼッケン)ナンバー18から28。

ジャパンチームのエントリーはありません。


Standing(立位)クラスがビブ29から47の19名。

ジャパンチームからは、小池岳太選手がビブ43番、三澤拓選手が47番。


Sitting(チェアスキー)クラスがビブ48から66の19名。

狩野亮選手が57番、森井大輝選手が59番、夏目堅司選手が63番、

鈴木猛史選手が64番、谷口彰選手が66番。


気温が高くて曇り空だと、湿度も高かっただろうなぁ....

あまり楽しいコンディションではなかったでしょうが、

みんなベストを尽くして走ったに違いない!

その結果はこうでした!


Men's DownHill2

Standingクラス
8位 小池岳太選手
16位 三澤拓選手

Sittingクラス
4位 狩野亮選手
8位 森井大輝選手
10位 夏目堅司選手
11位 鈴木猛史選手
16位 谷口彰選手


今期のワールドカップDHは、昨日とこの日の2レースのみです。

そして、そのDHのポイントランキングはこのように!

Men's DownHill PointRankings

Standingクラス
14位 小池岳太選手
15位 三澤拓選手

Sittingクラス
8位 鈴木猛史選手
10位 夏目堅司選手
13位 狩野亮選手
15位 森井大輝選手
16位 谷口彰選手

....こうしてみると、さすがにみんな苦労したんだなぁというのがわかります。

世界選手権もそうでしたが、ジャパンチームは今期のDHとの相性が悪かったですねぇ。

それだけDHは難しいということですな(^^;


さて、この時点での総合順位を見てみましょう!

Men's Overall PointRankings

Standingクラス
11位 小池岳多選手 253Pts.
13位 三澤拓選手   239Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛史選手 666Pts.
2位 森井大輝選手 573Pts.
14位 狩野亮選手  176Pts.
23位 夏目堅司選手 99Pts.
28位 谷口彰選手   15Pts.


残りのレースは、SuperCombi(スーパー複合:SC)とSlalom(回転:SL)のふたつ。

Sittingクラスは1位の鈴木猛史選手と3位の選手との差は202Pts.ですから、

すでに3位以下の選手にタイトルの可能性はなくなってしまいました!

つまり、総合タイトルの可能性は、

鈴木猛史選手と森井大輝選手の2名にしか残されていません!(^^


ジャパンチームで争う総合タイトル!

しびれますなぁ♪


そのふたりの差は93Pts.

次のレースで鈴木選手森井選手より8Pts.多くフィニッシュしたその瞬間に!

鈴木選手のタイトル獲得が決定します!(^^

8Pts.差という事は、鈴木選手が優勝しちゃったりなんかしたら、文句なしにタイトル決定!


しかし、このまま黙っている森井選手でもないでしょう。

森井選手は2連勝して、意地を見せたいところ。

他の選手たちだって、まだまだランクアップ出来るはずです♪(^^


ラスト2レース、まだまだ見所はいっぱいです。

では、また明日!(^^

2013年3月10日日曜日

ソチにも春が来てます....


黄砂だ、花粉だ、午後2時50分だと、

いろんなものが飛び交い、いよいよ日本にも春が訪れてまいりました!

まあ、そんなろくでもないもので春の訪れを感じるのも悲しいことではありますが(^^;


来年の冬季パラリンピックの開催地、

ロシアのソチでも冬の終わりを感じさせる天気のようです。


現在、ソチパラリンピックのプレ大会も兼ねて、

「障害者アルペンスキーワールドカップファイナル」が開催されております!

いつものように「山本新之介のワールドカップをまるで見てきたような観戦記」を(^^


この連載はリザルトが命!

リザルトが出ないことには、何にも書けません(^^;

まだか、まだかと思ったら、いきなりドォン!とまとめて出てきやがる....

ちったあ、書く方の身にもなりやがれってんだコンチキショー(^^;


まあ、天下のIPCがσ(^^;ごときを相手にするはずもないので、

やはりがんばって書くしかないのですが。


現地時間の7日朝から、Downhill(滑降:DH)の公式トレーニングランが行われる予定でした。

日本とソチの時差は5時間。

これまでより早くリザルトが出ると思って、いい子にして待ってたんですけどね。


なかなかリザルトが出ないものですから、

天候か何かでキャンセルになったんだろうと思って、ソチの天気予報をチェック!

すると、最高気温が14℃とか、晴れマークがいっぱいついていたりとか(^^;

「麓」と「山の上」では気温の違いはあるとしても、温かかったには違いない。


温かすぎて雪が緩みまくって、

DHなんて危険で走らせられない!

って事だったんでしょうね。


先日のこのブログでは、

まるで見てきたように「みんなブッ飛ばしていましたよ」なんて書きましたが、

トレーニングランなんて、実は行われていなかったんです(^^;

ごめんなさい、大ウソついてしまっていました....

まあ、それもこのシリーズの醍醐味とご容赦下さい♪


さて、本当ならトレーニングランのリザルトからしっかり分析して、

レース本番の傾向とかなんとか書きたかったんですけども、

DHレースの1本目も同じ日に行われましたので、

トレーニングランではさわりだけ書きますね(^^;


スタートは3月8日0900時(現地時間)でした。

天候は晴れ、気温は0℃、雪面はHardと発表されています。


気温は下がらなかったはずですから、

圧雪車で踏み固めた「Hard」という程度かも知れません。

スノーセメント(日本では硫安)を使っているのでしょうか。

なんにしても、ハイシーズンの「氷」のような雪面ではないので、

かなり要注意なレースバーンだったことでしょうね(^^;


スタート標高1,585 m、フィニッシュ標高970 m、

標高差615 mでコース長2,050 mと、長くもなく短くもなくといったコースですね。


でもね、平均斜度が30%ですから、

σ(^^;のようなハンパなレーサーにはあり得ないコースプロファイルです。

スキーをご経験の方々には、30°の斜面というものは、

かなり急斜面であるお感じのはず。


σ(^^;もスキー初心者の頃、始めて目にした30°の斜面の前で声を荒げました。

「どないせぇっちゅーねんっ!」


で、今回のDHのコース、平均斜度30°ってことですから、

ちょいと緩いところもあれば、激しく急なところもあるはずです。

もし、σ(^^;がこのレースに出場するならば、間違いなく遺書を書いておくかな?


そんなコースに、ゲートを立てるセッターは地元ロシアのコーチ。

ゲート数32、ターン数30。

2,050mのコースでターンが30という事は、平均ターン弧が68m....


ターンひとつ分で50m走が出来る!


ところで、俗説らしいですけどね?

スキージャンプが死刑囚への罰ゲームだったなんて言われてますやん?

ジャンプだったら、なんとかかんとかがんばって、

バランスを取れればなんとかなりそうな気がするんです。


でも、2,050mの長さ、平均斜度30°のダウンヒルを、

何秒以内で駆け降りたら許してやる!なんて言われても、

間違いなくDid not finished(途中棄権:DNF)ですよ。


どこかに突き刺さって終わるか、

泣きを入れて粛々と死刑執行されるかのどちらかですね(^^;

....話が逸れまくりました。


トレーニングランでのジャパンチームの順位です!

Men's DownHill Training

Sittingクラス
4位 森井大輝選手
12位 谷口彰選手
DNF 狩野亮選手
    夏目堅司選手
    鈴木猛史選手

となっています。


これはまだトレーニングラン。

どんな順位でもDNFでも、本番に向けた調整が出来ればいいんです。焦るでないよ♪


ここで、おひとりご紹介します。

この連載には、当初からご登場谷口彰選手ですが、ワールドカップは初参戦♪

「初」で、このDHは辛かろうて(^^;

無事にクリアして下さいね♪


さてと....あれ?そういえば、Standingクラスは?

トレーニングランのリザルトには、Standingクラスの順位が書いてないですねぇ....


エントリー数は、Visually Impaired(視覚障害:VI)クラスと、

Sitting(チェアスキー)クラスの合計しか書いてありません。

どういうこったい???


当日の状況を見て、「走るのやーめた!」だったら、

Did not start(不出走:DNS)の欄に名前が残るはずなんですが....なぜだ?


可能性その①気温の上昇、雪面の状況、いろんな事から考えて、

Standingクラスの選手が一致してトレーニングランのボイコットを決めた。

....んー、これは考えにくいですねぇ。

ボイコットなら、Standingクラスのみでなくて、各国のチームごとに決めるはずですから。


その②大会主催者が、Standingクラスのみ不出走を決めた。

かなりギリギリのコンディションで、VIとSittingだったらそうでもないが、

Standingはケガ人が続出しそうだから、

全チームの同意をもとにStandingのみキャンセルした。

....あり得ないことはないですが。

この場合、トレーニングランをせずにDHレースを行うわけで、

しかも、レースはこの後すぐ。危険には違いない。


その③Standingの選手のみ、全ての選手がエントリーを忘れていた。

....失礼しました(^^;それは、ない♪


その④IPCがリザルトにStandingクラスを上げ忘れ....これもないな(^^;


正解は....リザルトだけではわかりません!

でも本当に、Standingクラスの選手が、

「ぶっつけ本番」でDHを走るということもあったのかも知れません。

それはいくら何でもヤヴァくないか?なんて思うわけです(^^;


そんなヤヴァイレースを、みんなはどう攻めたのか?

続きは次回!


....トレーニングランは「さわり」だけって言ってなかったっけ???(^^;