一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2013年1月30日水曜日

ジャパンチームはすでに帰国済だけど....

こんばんは(^^

本題に入る前に、頂いてているコメントからご紹介させてください♪

------------------------
1月27日(日):「夢がひとつ叶います....」

なまず様のコメント
「おめでとうございます!
 お父さん似に見えますね。

 将来“美人過ぎる○○レーサー”として騒がれることでしょう。
 生い立ちを紹介する記事にはきっと
 そのチャイルドシートにおさまるお嬢さんの写真が使われることでしょう。

 私も子供欲しい・・・。」


ありがとうございました!

決して、「お父さん似」と「美人過ぎる」がイコールではないはずですが(^^;

このシートは成長に合わせてポジションを変えていけます。
背比べの柱の傷ではありませんが、座っている写真はいい記録になるでしょう。

いくら子供が欲しくても、合法的な方法じゃなきゃダメですよ(^^;

------------------------

では、本日のお話です(^^


これまで好評(?)な「まるで見てきたような観戦記」ですが、

唯一の弱点をさらけ出してしまいました(^^;

情報が何もない中で、「リザルト」のみを頼りにお送りしてきましたが、

リザルトの「公表」が無いことには、何ひとつ書き進める事は出来ません....
                                    マア、トウゼンデスガ

ジャパンチームが帰国前に参戦していたEuropa CupTarvisio大会。

最終日に行われていたSuperCombi(SC:スーパーコンビ)のリザルトが、

ようやく公表されました(^^;


という事で、夜中になってしまいましたが、

「まるで見てきたように」書いていこうと思います。

(書き始めたのは29日深夜)

眠気にどこまで耐えられる事やら....(^^;


開催日は1月25日(金)、現地時間09:30に1本目がスタートしました。


ところで、「スーパーコンビ(SC)」とはなんぞや?という疑問にお答えしておきます。

スーパーコンビとは、「スーパー複合」ともいいまして、スーパーな複合競技なのです。

以上、説明終わり!

....そんな訳にはいきませんね(^^;


2本勝負の合計タイムで競うのですが、

1本目はSuperG(SG:スーパー大回転)

2本目はSlalom(SL:回転)の合計タイムで競います。


つまり、高速系と技術系の両方の競技で速くなければ「結果」が残らないという、

とてもエキサイティングな競技な訳です(^^


モータースポーツに例えれば....

高速サーキット1周のタイムと、

ジムカーナ1本のタイムを合計して順位を決めるようなもの。

「ぶっ飛ぶ」度胸「クルクル回る」技術の両立がなければ勝てない種目です。


まずは、1本目!SGから見ていきましょう!


あ、ひとつ言い忘れました。

1本目のSGは、SCの1本目というだけではなく、

「SG」単独のレースとしても成立しております。


つまり、1本目のラップ(トップタイム)は、そのままSGの優勝者となるわけです。

これも健常者のアルペンにはない計らいです(^^


見上げてご覧~♪

会場では、太陽の日差しが目に突き刺さってきます!

天候は「Sky Clear」

もう説明するほどのことではありません。

SkyClaerなんです(^^


気温は、スタート地点で-8℃フィニッシュ地点で-4℃

これ以上に無いぐらいに「最高」のコンディションではないでしょうか♪


1本目のセットはロシアチームのコーチ。

使用するコースは、前日のDownHill(DH:滑降)と同じ、

スタート標高1,300mフィニッシュ標高845m標高差455mとなっています。


SCの1本目とは言え、SGのルールに沿ってコースが作られます。

ヨーロッパカップのSGは、350m~600mの標高差

標高差に対して7%以上のターン数を求められています。


455mですから、最低で32ターンが必要。

今回のコースは33ターンが設定されています。

ルール上は、ターンが少なくスピードの出る「イケイケセット」ということですか(^^


では、1本目のスタート順を確認します。

女子選手が11カ国22名。

男子はビブナンバー(ゼッケン番号)21番から。


あれれ?

女子22名なのに、男子は21番から?

23番からが男子じゃないの??


なぜだかわかりませんが、女子にはビブ76番と77番がありますねぇ....

何でだ?スタート順が決まってから追加のエントリーを認めた??

もしかして、男子だと思っていた選手が実は女子と判明したとか。
                             ソンナワケナイカ(^^;

Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが21番から28番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは29番から53番。

ジャパンチームは小池岳太選手が46番三沢拓選手が32番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが54番から75番。

ジャパンチームは、森井大輝選手55番狩野亮選手57番

            鈴木猛選手59番夏目堅司選手68番

以上、14カ国55名のエントリーです。


SCの1本目とSGのレースを兼ねたスタート。

そのモチベーションは、どんな盛り上がりを見せたのか?

その結果は....?


1本目のクラスラップはジャパンのかっとび野郎、狩野亮選手

スピードキングは威風堂々、SGクラス優勝!!

おめでとう!!!(^^

高速系のこの強さはいったい何だ???(^^


1本目の結果です!(SGでは最終結果)

Men's SuperG 

Standingクラス
10位 小池岳太選手
13位 三澤拓選手

Sittingクラス
1位(SG優勝) 狩野亮選手
2位 森井大輝選手
4位 夏目堅司選手
7位 鈴木猛史選手


オールラウンダーの森井選手は、しっかりと好位置をキープ!

特筆は夏目選手0.07秒差で4位!!


0.07秒って、何m差だよ?

時速80km/hでフィニッシュラインを通過したなら....1.5m差!

SGの板の長さは205cmなんだぜ?

その差が板1本分もなかったって事かよ(^^;


ポディウムまでのこの小さくて大きすぎる差!

これがレース残酷なところ....


鈴木選手はラップの狩野選手から1.33秒差

この差なら「したり顔」か(^^


なぜなら、SGのレースでは7位に終わりましたが、

まだ途中のSCレースの2本目はSL。

「世界最速スラローマー」の鈴木選手には、

この2本目でひっくり返すには十分すぎるタイム差。


さあ、お楽しみの2本目を見ていきましょう!

(ここでσ(^^;は寝落ち、続きは翌30日に書いております)


Course Setterはスロバキアのコーチです。

スタート標高950mフィニッシュ標高815m標高差135m


ヨーロッパカップのルールでは、SLは標高差が120m~200m

ターン数が標高差に対して30~35%の±3ターン

今回のセットはゲート数44ターン数42

標高差に対して31.1%ですから、「速め」のコースですね。


という事は、ひとつのミスでも結構な影響が出るということでしょうか....

ここで、ジャパン各選手の、トップとのタイム差を確認しておきましょう。


Standingクラス
小池岳太選手 +3.75秒
三沢拓選手 +5.60秒

Sittingクラス
狩野亮選手 +0.00秒
森井大輝選手 +0.64秒
夏目堅司選手 +1.00秒
鈴木猛選手 +1.33秒


このタイム差を意識しながらの2本目。

攻めるのか?守るのか?


結果はこうなった!!

Men's SuperCombi

Standingクラス
9位 小池岳太選手
11位 三澤拓選手

Sittingクラス
優勝 鈴木猛史選手
4位 森井大輝選手
9位 狩野亮選手
DNF 夏目堅司選手


やっぱり、やりやがった(^^

鈴木選手、SC優勝おめでとう!


でも、あっさりと決めたというわけでもなさそうです。

2位のNOLTE Thomas(GER)選手とは1本目0.03秒差。

ほとんど差のない2人がぶっちぎり、0.55秒差でかろうじて鈴木選手がトップに立ったと。

これからのSLではNOLTE選手も要注意か?


SGで優勝した狩野選手は2本目で沈んでしまい、

SG2位の森井選手も2本目は6番手タイム。

夏目選手は2本目DNF....


トリノモデルが抱えるSLの課題は、

こういう場面で顕著ですなぁ。

どうにかしたいなぁ....(^^;


Standingクラス三澤選手は2本目7番手タイムと巻き返しを図りました。

少しずつ調子が出てきていると信じています(^^


さあ、これで本当に前半戦の終了です。

今頃みんな、ゆっくりと疲れを癒していることでしょう。

いや、帰国したらしたでバタバタしてしまうかな?


いずれにせよ、お疲れ様でした!

ワールドカップは、2月11日(現地時間)からスロベニアのログラで再開されます。

懲りもせずに、σ(^^は見てきたつもりで書いていきますので、

よろしければお付き合いくださいね♪

2013年1月27日日曜日

夢がひとつ叶います....

親バカ全開の気が出つつあるバカ親な山本新之介です(^^


ひとつ、昔から抱いていた夢が叶いそうでウズウズとしています♪














レカロ
スタート07

















0才~7才用










チャイルドシートが義務化されてからというもの、ずっと抱いていた夢なんです。


「君の背中は生まれてきてからずっと、レカロに包まれてきたんだよ」

このひと言を、子供が大きくなったときに言いたかった(^^;


バタバタで取付のテストをしていませんが、

時間を見つけて、説明書とにらめっこしながらにやけることにします(^^


こんなバカ親に、ありがたいコメントを頂きました!

頂いたのは子育てでは大先輩、人生では戦友のこの方(^^

------------------------

1月27日(日):「今日は私事で....」

デブデブ・ストーナー様のコメント

「おめでとうございます!
 やっぱ人体の不思議というか
 生命誕生の不思議ですな!
 満月の夜に産まれた新しい命(^^)
 パパに始まり~お父さん~オヤジ~くそジジイ(笑)
 子供の成長と共に一緒に成長して下さいね(^^)」


ありがとうございました!

「その時」に立ち会いをしていたのですが、
 もう、特撮映画を見ているかのような光景でした(^^

 出産後、妻と二人で、
 「こんなのが入ってて、出てきたんだね」
 としみじみと話していたものです。

 子供の成長ですか....
 モータースポーツを志す娘になれば、
 三井学級にお預けしますね(^^」

------------------------

....このブログ、親バカブログにだけはしないでおこう(^^;

親バカなバカ親が書き綴るブログだけれども♪

今日は私事で....

日本海側は、大荒れですな(^^

舞鶴市もしっかりと雪化粧♪

みなさま、くれぐれも風邪とかインフル何とかとかにかからないように(^^


さて、今日(26日)の投稿は、極めて私事にてご容赦を。

夕方から、ここに張り付いてしました。




はい、もうおわかりですね(^^

妻が無事に長女を出産いたしました!


明け方が勝負の長丁場と覚悟していたのですが、

現場でお世話になった先生や助産師さんのご指導の下、

チョー安産!!!(^^


本当にありがとうございました♪


出産後に娘を抱かせてもらったのですが、

なんとも言えない感慨深さに包まれました。








特に、目があった瞬間....

不覚にも、なぜかドキドキしてしまい....(^^





(妻と娘には無許可での掲載のため、
      あとで何を言われる事やら^^;)





曲がりなりにも、人並みに「親父」というものを経験させてもらえるようで♪

これから、どんな人生が待ち受けているのでしょうかねぇ(^^;

山本新之介第3幕、始まります!
          イヤ、ソンナタイシタコトデハナイデスガ....


子供が生まれて、一番最初にしたこと!








産婦人科から帰宅するための、

         車の雪掻き!(^^



ま、これもいい思い出だろうね♪

2013年1月25日金曜日

コンマ1秒の世界....

よく、レースの話では「0.1秒の世界」という表現がされます。

まあ、そんな話を聞いてもピンと来ないのは確かですよね(^^;

「ああ、実感出来ないぐらいにシビアな世界なんだな」

ということが、おぼろげにわかるぐらいでしょうか。


そんなとき、σ(^^はこういう説明をしています。

「早口で『あいうえおかきくけこ』と言った時、

その『あ』と発音した時間がコンマ1秒だよ」と。

これもよくわからないたとえですが(^^;


そんなよくわからない時間の話が、現実として存在するレースの世界。

そのわずかな時間差に決定づけられる世界に魅了された戦士たちのお話です。


ヨーロッパカップ、イタリアはタルビシオ大会、

DownHill(DH:滑降)のレースが開催されました。


ジャパンナショナルチームが一時帰国する前の高速系レースです。

どのような結果が彼らに突きつけられたのか?

そして、σ(^^たちはどこまでその事実を理解出来るのか?

「リザルト」だけで読み解いていくシリーズ、コンマ1秒の世界を想像していきましょう♪

リザルトをお手元に、本日もお付き合いください(^^


この日のコース上には、厚い雲が垂れ込めていました。

「Mostly Cloudy」、ほとんど曇りという、

実に英語らしい表現で天候が発表されています。


気温は、スタート地点で-12℃フィニッシュ地点は-4℃

コースは昨日までと同じ455mの標高差


標高が100m上がると気温は0.6℃下がると聞いたことがあります。

同じような大気条件だとしたら、455mだと3℃弱の気温差しかないのですが、

この朝のこれだけの気温差は、寒気が張り出していたのが原因でしょうね。


どのあたりまでが冷たい空気だったのかわかりませんが、

コースの前半と後半はコンディションが違うことがわかります。

その違いについては後ほど(^^


コースセットは昨日までと全く同じですので、省略!

インスペクションでは、雪質やコース上での風景、目標物を再確認してレースに備えます。


ではここで、スタートを待ちわびる選手たちの順番を確認していきましょう。


女子選手が9カ国20名。

男子はビブナンバー(ゼッケン番号)21番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが21番から28番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは29番から53番。

ジャパンチームは小池岳太選手が44番三沢拓選手が49番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが54番から73番。

ジャパンチームは、鈴木猛選手55番狩野亮選手57番

            森井大輝選手60番夏目堅司選手69番

以上、14カ国53名のエントリーです。


今季初のDHレース。みんなどんな気持ちで迎えたかな?

昨日2本目のトレーニングランで、

Sittingクラスのラップ(トップタイム)を叩き出した狩野選手はノリノリか?(^^

さあ、1本勝負で行われたDH!その結果はどうなった???


ジャパンが誇るスピードスター狩野亮選手!

堂々のSittingクラス優勝!!

おめでとう!!!(^^


昨年末の菅平で会った時には、まだセッティングで悩んでいたようでしたが、

高速系ではしっかりと調子を合わせてきたようですな♪


狩野選手の優勝タイムは、2位と0.16秒差!

早口で「あいうえおかきくけこ」の「あい」すら言えない時間。

いったいどんな差だよ(^^;


フィニッシュラインでのスピードがどの程度出ていたかわかりませんが、

80km/hだったとして、2位の選手との距離は3m強!

1分ちょいをぶっ飛ばして滑り降りて、軽自動車1台分の長さしか差の付かない勝負(^^;

なんとシビアな世界でしょうか....


では、1レース目の最終結果です。


Men's Downhill1

Standingクラス
12位 小池岳太選手
18位 三澤拓選手

Sittingクラス
優勝 狩野亮選手
5位 森井大輝選手
8位 鈴木猛史選手
9位 夏目堅司選手

みんなしっかりと完走して結果を残しました(^^


ところでこのレースのSittingクラス

狩野選手からちょうど1秒で、7位の選手がフィニッシュしております。

早口で「あいうえおかきくけこ」と言う間に7名の選手がフィニッシュしたのです。


まさにコンマ以下の戦い!

この臨場感を実感出来ないのがもどかしい!(^^;


さて、先に書きましたコース上で気温の変化がある場合の影響について、少し簡単にご説明♪


気温が低くなれば空気は収縮し、密度が上がります

その分、たくさんの空気をかき分けて滑ることになりますので、空気抵抗は増えます

こういったコンディションでは、スピードを殺さずに滑ることがキモとなります。

つまり、体型がスマートな選手が有利と言うこと。


体型がごっつい選手は出来る限り、

少しでも多くの時間で身をかがめ、空気抵抗を少なくする必要があります。


今回のように、コース途中で多くの温度差があるようなレースでは、

こういった攻め方も必要になってくるのではないかと愚考する次第です(^^


さて、今回のタルビシオ大会では期間の前半にキャンセルが相次ぎましたので、

この日は2レースが立て続けに行われました。

2レース目のリザルトはこちら


全く同じコースが使用されましたので、

2レース目のコース紹介も省略させて頂きます(^^;


天候は少し悪くなりましたね。

「Light Snow」ですから、少し雪模様というところですか。


1レース目にのしかかっていた寒気は抜けていったようで、

スタート地点-4℃フィニッシュ地点で0℃となっています。

コース全体が同じ性質の空気に包まれているはずなので、

1レース目のような空気抵抗の影響は少なくなっているでしょう。


では、2レース目のスタート順をご紹介!


1レース目と同じく女子選手は9カ国20名のエントリー。

男子はビブナンバー(ゼッケン番号)21番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが21番から28番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは29番から53番。

ジャパンチームは小池岳太選手が44番三沢拓選手が49番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが54番から73番。

ジャパンチームは、狩野亮選手58番森井大輝選手59番

            鈴木猛選手61番夏目堅司選手69番

以上、こちらも1レース目と同じ、14カ国53名のエントリーでした。


「亮ぁ、このレースも獲っちゃう?(笑)」なんて、すぐ後の森井選手が冷やかして。

で、狩野選手も「いっちゃいますか♪」なんて応えたり(^^

(注:そんな会話があったかどうか、ホントの所はわかりません^^;)


さあ、いろんな想像(妄想)の後、

全ての選手がフィニッシュを切った2レース目の結果はどうなった???


Men's Downhill2

Standingクラス
15位 小池岳太選手
18位 三澤拓選手

Sittingクラス
4位 狩野亮選手
5位 森井大輝選手
11位 夏目堅司選手
12位 鈴木猛史選手

狩野選手の連勝はならず!残念!(^^


このレースもSittingクラスでは、1秒の間に7名の選手がフィニッシュしてます。

アルペンの高速系レースではミスとも言えないミスで大きくタイムをロスしますので、

トップ争いなんて「運」次第なところもあるんでしょうねぇ。


鈴木選手は中間で7番手タイムだったのに、結果は12位。

きっと彼も、本当に些細なミスをしてしまったんでしょう。


スキーにはアクセルもなければ、

モータースポーツのように前走者のスリップストリームも利用出来ません。

「あっ!」と思った瞬間に勝負が決まってしまったりする恐ろしいレースです(^^;


恐ろしいと言えば、リザルトを見て少し気がついたところありません?

この日の2レース、Sittingクラスのレースポイントがヤケにでっかくないですか?


レースポイントは3クラス統合したタイムで計算されるので、

こういう結果になってしまっているんです。

でも、Sittingクラスの全員が、大きくタイムを落としたということではありません。

これは、チェアスキーという特性が影響しています。


アルペンスキーという競技は、スピードが命。

アクセルのないスキーでスピードを出すには、

雪面との摩擦抵抗を少なくすることが絶対条件です。

そのため、選手たちは「目が飛び出るような値段」のワックスを、

惜しげもなくスキー板に塗り込んでいます。


2本のスキーで滑るVIクラスSittingクラスの選手は、

その体重が2カ所に分散されますので抵抗は少なくなりますが、

逆に、SittingクラスのLW2(1本スキー)の選手やSittingクラスでは、

1本のスキーに全体重が乗っかりますので、雪面の抵抗はものすごく高くなります。

さらに、チェアスキーでは10kg以上ものフレーム重量も加わります。


これでは、どんなにスキー板のチューンナップをしたとしても、

スピードなんて上げられるはずもありません。

スピードが上がらなければタイムは出ない。

タイムが出なければ、レースポイントは巨大にものになるという仕組み。


これはルールで決められていることですので、

仕方ないっちゃぁ仕方ないのですが、ちょいと納得出来ませんよねぇ....(^^;


Sittingクラスで、コンマ何秒差の勝負に競り勝ったのに、

構造上の理由で80とか90とかのポイントしかもらえない。

これは、IPCには早急にルール改正をしてもらうべきでしょうね。


もうひとつ、恐ろしいことというか想像ですが。

この日の2レースともDid Not Start(欠場)だった中に、

GREEN Ralph(USA、Standingクラス:LW2)という選手がいます。


ごっつい体格の黒人選手で、

かつて、八方尾根で開催されたワールドカップで会った時、

腕相撲の勝負を申し込んだことがあります。

「Youの腕を壊したくないんだ」と丁重に断られました(^^;


で、このNice Guy、ラルフ選手は経歴も異色で、高校時代はクォーターバック

アメフト好きのσ(^^にとっては、これだけでもすげーっ!て思うのですが、

なぜ片足になったかという理由も異色。


話を聞いてみれば、ショットガンで足を吹っ飛ばされたそうです。

いま銃規制で揺れている、アメリカならではの受障理由(^^;


で、このラルフ選手、昨日のトレーニングラン2本目でDNF。この日の2レースは欠場。

ということはなんですか?昨日、シャレにならない怪我しちゃったとか?


ちょいと打撲がひどいからスタートを見合わせたという程度ならいいのですが、

大事のないことを祈っております....


DHのような高速系レースでは

最悪の場合、体がバラバラになってしまうような深刻な事故も起こりえます。


勝った負けただけの軽々しいイベントではないことも、

ある意味でレースを盛り上げている要因のひとつではないでしょうかねぇ(^^

2013年1月24日木曜日

そのまま帰国と思ってた....


先日から、障害者アルペンスキーワールドカップを、

リザルトの情報だけを頼りに「まるで見てきたよう」に書き綴ってきました。


ジャパンナショナルチームは、前半戦終了後そのまま帰国と思っていたのですが、

貪欲な戦士たちは、カテゴリーレベルがひとつ低いEuropa Cupに参戦しているようです(^^

これまでまだ開催のない、高速系種目への「足馴らし」だとか。


開催地はItalyTarvisio

種目はDownHill(DH:滑降)SuperCombi(SC:スーパーコンビ)


高速系のレースは何本ものゲレンデを封鎖して、

徹底的に安全を確保した上で開催されますので、

そうそうトレーニングが出来るものでもありません。

正直、「ぶっつけ本番」でレースをする選手も多いでしょう。


ですので、ワールドカッパーともなれば、

カテゴリーレベルの低いレースへ「練習」のためにエントリーすることもあります。


特にDHは、「スポーツ」という枠を「突き抜けたレベル」でのスピードと危険があるので、

他のアルペン種目とは異なる運営がされています。


コースインスペクション(下見)でしっかりコースを見極めるのはいつもと同じなのですが、

DHではTrainning Runが設定されています。


このタルビシオ大会での当初の予定では、

21日~22日に1本ずつトレーニングラン、

23日~24日に1本ずつのレースでした。


4日間4本のランはいずれも全く同じコースで設定され、

日によって滑り方が変わるということはありません。

コースに慣れる分、選手たちはスピードの限界に挑むことが出来るので、

まさに「非現実的」なレースが展開されるのです(^^


イギリスではF1パイロットが英雄であるのと同じように、

ヨーロッパではDHレーサーがリスペクトされています


さあ、蘊蓄はこのぐらいにしておいて(^^;

リザルトを見ていきましょう!


とは言いましても、悪天候かなんなのか現地では予定が変更されています。

21日~22日はキャンセル、23日はトレーニングランの日となったようです。


DHではトレーニングランにもリザルトが出るんですよ(^^
              (1本目リザルト2本目リザルト


使用されたコースは、スタート標高1,300mフィニッシュ標高845m標高差が450m


コースセッターはイタリアチームのコーチが勤めました。

ゲート数が29、ターン数は公表されていません。


DHはゲートでコースを作ると言うより、斜面なりに滑り降りていくレースです。

ゲートの役目はターンをさせるのではなく、コースを「案内」するためのもの。

ルールに、DHのゲート数は「必要に応じて」と書いてあるのも納得です(^^


ちなみにDHの標高差、

ルールではワールドカップで450m~800m

       ヨーロッパカップでは400m~800m

いずれにしても、えらい高さから落ちてくるもんですなぁ....(^^;


天候は薄曇り、気温は0℃。

DHのような高速系種目では、低すぎる気温の空気が強制的に肺まで送られますので、

呼吸器系にダメージを受けることもあります。

だから、寒すぎないのはいいことかな?


では、この日のトレーニングランの結果をご紹介!


MEN'S DOWNHILL TRAINING1

Standingクラス
16位小池岳太選手
23位三澤拓選手

Sittingクラス
2位森井大輝選手
5位鈴木猛史選手
8位狩野亮選手
10位夏目堅司選手

1本目は14カ国54名のエントリーがありました。

なお、レース本番ではないので、リザルトにポイントは記載されません。


立て続けに2本目もいきましょう(^^

MEN'S DOWNHILL TRAINING2

Standingクラス
16位小池岳太選手
21位三澤拓選手

Sittingクラス
1位狩野亮選手
2位森井大輝選手
6位鈴木猛史選手
10位夏目堅司選手

1本目と同じ、14カ国54名のエントリーでした。


みんな、2本目はしっかりとタイムを削ってきていますね。

特に狩野選手はすごい(^^

2本目、中間計時、フィニッシュともにトップタイムで降りてきました。


「IT1」の欄、カッコ書き付きのあるタイムは、

「Interval Time1(中間計時)」として計測されています。


狩野選手本人は嫌がる言い方かも知れませんが、

ジャパンのスピードキングは健在です(^^


森井選手も2本とも安定した順位を出していて、

オールラウンダーの本領発揮が期待出来ますね♪


さて、このDHという競技、その凄さをいちばん実感出来るのはコース脇で見ることですが、

こちらではリザルトの文字しか見られません(^^;

「まるで見てきたように」感じるには、少し工夫が要ります。


計算しましょう♪

例えば、2本目Sittingクラストップの狩野選手の滑り。

450mの標高を1分5秒60で降りてきました。

これは係数での計算タイムですから、逆算した実測タイムは 1分18秒72。

この実測タイムで計算した平均秒速は5.71m/secです。

1秒あたり、2階の高さから地面までとほぼ同じ高さを落ちていきます。


重力加速度が約9.8m/sec.sec.ですから、

落下速度でいえば、0.6秒ほど落ちた頃のスピードということですな。

この時の平均時速は約20km/h


あれ?この程度のスピード?なんて言わないでくださいね(^^;

これは垂直に落ちただけのスピード。

コースは斜面ですから、もっと長い距離をもっと速いスピードで移動しているわけです。


例えばコースの平均斜度が20度であれば、そのスピードは100km/h

25度でも80km/hの速度が出ていることになります。


生身で100km/hのスピードで「何か」に突っ込んだら、きっと痛いに違いない。
                                    イタイナンカデスムモノカ(^^;


コントロールの出来る乗り物、例えばバイクの「100km/h」はきっと「快適」なスピードでしょう。

ところが、ブレーキ装置もハンドルもないスキーの「100km/h」は?


高いところから3秒ほど落ちたとき(空気抵抗のない場合)に出ているスピードが「100km/h」

ちなみに、自由落下で「100km/h」を出そうと思えば、約40m以上の高さが必要です♪


DHレーサーが「英雄」といわれる理由が、これで少しわかりますよね(^^

2013年1月22日火曜日

「三方一両損」と「純粋な心」....

この国の内外で、やりきれない出来事が続いています。


アルジェリアのテロ。

人の命をなんだと思ってる!とは、日本人に限らず、

普通の人間性を持ち合わせている方には自然な感情だと思います。


にもかかわらず、「政治」という判断が入った途端、

あんなにも非情な手段を、いとも簡単に選択する。

恐ろしいものです....


「そのお国柄」というにはあまりにも分別のない解決方法。

被害者の方々、ご遺族の方々の心中お察しします。


やりきれないといえば、桜宮高校体育科入試の中止問題。

以前より様々な問題があり、その結果として前途有望な少年が自ら命を絶った。

これだけでも気が滅入る話なのに、さらに「大人」の都合で振り回された子供たちがいます。


「入試継続は大阪の恥」と言い切った市長の言い分は、

おそらくほとんどの方には理解不能なものでしょう。

σ(^^;も、全く理解出来ません。


入試継続と予算削減を天秤にかけた教育委員会。

こちらにも何ら気概は感じられませんでした。


で、出された結論は「三方一両損」。


妥協に妥協を重ねて、体育科と同じ内容の「普通科」の入試を行う教育委員会。

「体育科」の入試がなくなったからよしとする市長。

「内容」は同じだからとおかしな「決定」を押しつけられた受験生や在校生たち。


それぞれが「痛み分け」とすることで落としどころが「用意」されました。

「大人」の目線からすれば、まあまあかなと思える打開策と納得出来るのかも知れませんが、

子供たちには、自分たちの将来に泥を塗られたという以外の感情は沸いてこないでしょうね。


σ(^^は中学生の頃はもちろん、

高校を出るまで「キャリアデザイン」という考え方は持っていませんでした。

その頃から「何とかならいな♪」なんて、お気楽な気分でいましたからね。


でも今年度の桜宮高校体育2科の入試は、

しっかりと将来を見据え、思春期に入って間もない子供たちが、

「キャリア」というものを真剣に考え、悩み、

大いなる夢を抱いて、選択した受験だったはずです。


その純粋な心でつかもうとしていた大きな夢には、

「妥協」という要素は微塵もなかったはずなのに。

例え、彼らにとって内容が何一つ変わらなかったとしても、

「夢」にケチをつけられたことには変わりはないでしょう。


最近は「キャリアデザイン」というものを、

中学生の頃から考えていかなくてはならなくなっています。

大学進学しかり、アスリートしかり....


そのキャリアデザインに横やりをいれるのは、「大人失格」ではないでしょうかね?

2013年1月21日月曜日

ちょいと昔話込みで....

最近、円安株高の流れが続いていますな(^^

アベノミクス」というんですって?

昨年の総選挙前から、ずいぶんと市場には評判がいいように思います。


バブル崩壊から低迷し続けた日本経済。

立ち直るように思えばすぐさま、なんやかんやでまた低調の繰り返し。

今度ばかりは、この期待感を裏切らないようにしてもらえればなと思います(^^


なんて書き出しで始まりましたが、σ(^^;は経済のことはさっぱりわかりません。

難しすぎる経済動向を、しっかり解説出来る方は素晴らしい知識をお持ちだと感嘆しきり。


その程度の人間ですので、株取引に手を出すと絶対に身を滅ぼすだろうと考えています。

でも、この20年、追いかけ続けている銘柄もあるんですよ。

と言っても、新聞の株式欄を見て「ふーん」という程度のものですけどね(^^;


ひとつは「(株)京都銀行(8369)」。

高校生の頃に始めたアルバイト、

そのお給料の振込口座をお世話になって以来のσ(^^のメインバンク。
                     (ホントはそんな大層なものではない)


ひとときは、400円台~700円台の間を周期的に上下していましたので、

「あ、もしかしたら小遣い稼ぎになるかも」なんて事も思いました(^^

そんな勇気はありませんでしたが。


(株)ブリヂストン(5108)」も見てます。

まぁ、これはただ単にいつも使っているタイヤだからですが。


もうひとつは「日本写真印刷(株)(7915)」。

高校卒業後、一刻も早く給料もらって遊びたい一心で就職した会社(^^;

結局、1年とちょっとで退社してスズカに飛んでいったわけですが、

当時の同期といい時間を過ごせた思い出の会社でもあります。


彼らの中には、頑張って会社の中核をなしている方たちもいて、

σ(^^のようにふらふらと遊び倒した人間とは違い、

しっかりと人生を歩んでいるんだなと、こちらも話を聞く都度に感嘆しきり。


σ(^^が入社した当時の人事部長には、

「印刷業は絶対に倒産しない」と言われていたものですが、

時代の流れからか少々苦しい時期もあったようです。


平成2年入社当時の株価は2,000円程度。

ひとときは6,000円まで値をつけていた優良企業でしたが、

昨年の11月には600円を割り込んでしまうという一大事に。

同期たちも大変な目に遭っているだろうなと気にしていました。


それが「アベノミクス」以降、ぐいぐいと値を戻してきてます。

ただ単に「日経平均」が上がったと言うだけだと実感わきませんが、

少しでもなじみのある会社の株価が上がってくると、

何となく「ほっ」と安心したりしてます(^^


落ち着いたら、同期たちとも昔話に花を咲かせたいものです。

このまま日本復活となりますように♪

2013年1月17日木曜日

手がつけられないとはこういうことか....

今年は雪の日が多いですなぁ。

σ(^^は京都府の日本海側に住んでいるのですが、

今年は雪の降り出しが早くて、しかも降るとしっかり積もってしまっています。


雪の日は、交通状況が悪くなるので、20分ばかり早起きをしなければなりません。

今朝は雨の音で目が覚めたのですが、雨なら安心だなと二度寝してしまいました。

で、いつも通りの時間に起き直して外を見るとびっくり!

一面の銀世界じゃないですか!ホント、あっという間に(^^;

冬将軍というものは手がつけられません。

 
さて、手がつけられないといえば、あのバケモノ(^^

また、やってくれました♪


障害者アルペンスキーワールドカップ。

スイスサンモリッツ大会最終日、Slalom(SL:回転)の2レース目。

また、「見てきたように」書いていきますよ(^^


(注:リザルトのダウンロードが調子悪いようです
   根気よくリロードすれば成功するときもあります^^;)


ようやく、待ちに待った快晴!青空が広がりました!!

朝、眠い目をこすりながら出撃の準備をする選手たちに、

冬の暗闇を打ち破る日差しが山の向こうから差し込みます。


これまで、悪天候で鬱屈としていた気持ちも、

気がつけば鼻歌のメロディーに乗ってどこかへ。

まるでピクニックにでも出かけるような雰囲気が選手たちを包んでいきます。


吸い込む冷気が鼻の奥を締め付けたりしますが、これもスキーの醍醐味♪

最高のコンディションで最高のレースが始まろうとしています(^^


会場には少しずつ増えていく観客たち。

まだスタート時間には早いはずなのに、

すでにアツいレースを期待するテンションで包まれています。


コースでは選手たちがインスペクションを開始。

標高差140mのステージでは、

まだ決まっていない主役の座を射止めるべく、

台本のない演出が組み立てられ始めています....


1本目のCourse Setterは地元スイスチームのコーチ

満を持して母国のファンたちに最高のコースを設定しました。


ゲート数45、ターン数44。対標高差は31.4%。


選手たちはコースを読み、ありとあらゆる可能性を組み立て、

フィニッシュエリアに飛び込んだ瞬間の、突き上げる拳までイメージしているはずです。

天に突き刺さる拳は、どの選手のものでしょうか。


女子選手が20名。

男子はビブナンバー(ゼッケン番号)21番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが21番から31番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは32番から59番。

ジャパンチームは三沢拓選手が49番小池岳太選手が59番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが60番から85番。

ジャパンチームは、森井大輝選手62番鈴木猛選手65番

            狩野亮選手77番夏目堅司選手85番

17カ国68名がこのステージに名乗りを上げています。


....スタートハウスでは様々な思いが交錯し、

そのざわめきはスタートバーに近づいていくごとに静かになっていく。

いや、静かになっていくのではなく、選手たちの耳には入らなくなる。


雑音は心臓の鼓動に取って代わり、選手たちの意識はコースへと集中していく。


「Ready....Go!!

その静寂を破るのはスターターのタイミング。

バーをこじ開けた先に広がるのは、自分一人だけが滑ることを許されたコース。


しばらくはいくつかの単調なオープンセット。

コースは荒れ始めているとはいえ、昨日までほどではない。

いや、荒れた雪面とは言えない。


何十人かのライン、そのさらにイン側を抉っていく。

正面には青空と白い山、そして麓の家々。

その谷間へ落ちていくかのように加速度を増す。


ヘアピン、ディレードゲート、ストレートにまたヘアピン。

セッターが仕掛けたトラップ、リズム変化も通用しない。

センターラインだってしっかり見えている。


滑りが破綻する要因は何もない。

自分の意識とは関係のない世界で、

体が、スキーがオートマチックに動いていく。


短い。

こんな短いコースだったのか?

いま、世界中でおれがいちばん速い....


世界一厳格な審判が下した判定、それがリーダーズボードに表示される。

その一番上に躍り出たのは.....


「1 65 SUZUKI Takeshi JPN 41.76」


観客も、先に滑り降りていた選手たちも一斉に歓声を上げた!

照れくさそうに小さく拳を突き上げる鈴木選手。

この順位が、1本目の最後まで覆ることはなかった....


いやいや、見応えのある滑りでしたなぁ(^^ジッサイニハミテナイケド

では、1本目の順位を確認!

Standingクラス
三澤拓選手 6位
小池岳太選手 18位

Sittingクラス
鈴木猛選手 ラップ(トップタイム)!
森井大輝選手 6位
狩野亮選手 DNF
夏目堅司選手 DNF


ところで、σ(^^もみんなから話を聞いたことがあるんですが、

「世界最強」といわれる、チェアスキー「トリノモデル」にはたったひとつだけ弱点がある。

それは、その独特のリンク構造がSLにだけはマッチングしていないのだと。


ただ、鈴木選手だけは、トリノモデルのSLを乗りこなしている。

LW12-2だからこそ乗りこなせるのか、鈴木選手だからそうなのか?


みんな、さんざん研究を重ね、フレームに改良を加え、

森井、鈴木、狩野の3選手には、モディファイ済の新型が供給されていますが、

SLへの対応はまだ出来ていなさそう。


σ(^^もその原因を考え、オリジナルの改良をしたことがあります。

トリノモデルのリンク構造は沈み込むと重心が後ろに下がるため、

その重心を戻す動作がSLのリズムに合わないというもの。


重心を戻す動作が少なくて済むよう、

ばねを締め込み余計なストロークを殺し、

必要な動きのみを出せるよう車高を下げ、

実走テストをしたことがあります。


ばねを締め込んだこと反発が強まり、

重心を戻す作業はばねが勝手にやってくれます。

一方、車高を下げ、リンクがいちばんいい動きをするところのみを可動域に。

結果は、狙ったとおりにチェアスキーの動きを表現することが出来ました。


それまでの動きが量産型ザクだとしたら、調整後の動きはまるでシャアザク
                              ヨクワカラナイヒョウゲンデゴメンナサイ(^^;

ただ、その反応は過敏すぎて、

ニュータイプでないσ(^^に乗りこなせるものではありませんでした。


森井選手にもそのセッティングを試してもらったことがあるんです。

間違いなく「ニュータイプ」の森井選手は、いとも簡単に乗りこなしました。

そして、手計測のタイムでも速くなっていました(^^


が、「だめだ。じゃじゃ馬過ぎて。レースではリスキーだ」という評価。

なかなかうまくいくものではないですねぇ(^^;

ああ、チェアの開発をしたいなぁ....


さて、σ(^^が妄想を爆発させている間に、2本目のインスペクションが始まりました。


セッターはオーストラリアのコーチ

ゲート数42、ターン数41。対標高差29.3%

少しだけ、ゆったりとしたセットになったかな?


1本目ラップの鈴木選手は、

Sittingクラス上位15名の順番をひっくり返した15番目のスタート。

ビハインドを背負ってスタートする選手たちの結果を聞きながら順番を待つこととなります。


この時の、16番目にスタートする選手はどんな気持ち?

鈴木選手とは約10秒差。

絶望的な気持ちなのか、それともまだまだ速くなれると確信しているのか。


一方、コース上へは、鈴木選手とのビハインドを背負う選手たちが次々と降りていきます。

彼らは何と戦うのか。タイム差か、自分自身の闘争心か。


....スタートハウスに、ひときわ目立つレッドビブが現れる。

その王者の風格というべき存在感は、会場の目を釘付けにする。


風に舞う木の葉のようにスタートバーが空を切る。

まるでミシンが布を縫うように進んでいくスラローマーは見る者を魅了し、ため息をつかせた。


逆手でポールを振り払っていくその姿。

「史上最強最速」のスラロームコンペティター。

その滑りに逆らうものは何もない。

他のライバルたちも、林立するコース上のポールも....


彼がフィニッシュエリアに降り立ったとき、最高の芸術作品が完成した。


その直前まで、誰よりも高いところに名を掲げていた選手、

彼は誰よりも2本目を速く滑りきったと確信していたはずだ。

しかし、その圧倒的な結果を目の当たりにしたとき、

神の加護がなかったことを思い知らされる....


「1 65 SUZUKI Takeshi JPN 1:23.10」


この無機質な電光掲示板は、観客たちを熱狂させたこと、自覚していたであろうか....


2位との差は2.37秒!

この勝利を「パーフェクト」と表現する以外に言葉が見あたらない!

おめでとう!鈴木猛史選手!


いやぁ、その瞬間を想像するだけでトリハダが立ちましたよ(^^

現地にいたらきっと発狂していたに違いない♪


さあ、このレースの最終順位を確認しておきます。


Men's Slalom1

Standingクラス
7位 三澤拓選手
15位 小池岳太選手

Sittingクラス
優勝 鈴木猛史選手
4位 森井大輝選手


σ(^^も気にしていた三澤拓選手は、無事に入賞することが出来てなりより。

森井選手も2本目は3番時計と巻き返しを図りましたが、0.21秒届かず惜しくも4位。

小池選手は、ちょぃと波に乗りきれなかったかな?


残念なのは狩野、夏目の両選手

特に、夏目選手はSLのポイントを獲得することが出来ずに、一旦帰国ということになりました。


明暗がはっきりとわかれてしまった前半戦。

日本でリフレッシュして後半戦を迎えてください(^^


さあ、ワールドカップもこれで前半戦が終了です。

ポイントランキングはどうなったでしょうか。


Men's Slalom Standings

Standingクラス
10位 三澤拓選手 86Pts.
11位 小池岳太選手 81Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛選手 380Pts.
4位 森井大輝選手 171Pts.
13位 狩野亮選手 66Pts.


Standingクラスは、三澤選手小池選手の上に躍り出た!


鈴木選手は2位との差を105Pts.まで広げました!

タイトル獲得までのマジックは195Pts.です!(^^


森井選手にもまだ、SLのタイトル獲得の可能性は残されていますよ♪


ここでひとつお詫びです(^^;

昨日の投稿では、鈴木選手のマジックを間違っておりました。

SLの残りレースの数をひとつ少なく数えていたのです。

訂正してお詫びいたします。


そして、混迷の度合いを深めるOverAllランキング!


Men's OverAll Standings

Stabdingクラス
13位 小池岳太選手 157Pts.
16位 三澤拓選手 118Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛選手 422Pts.
5位 森井大輝選手 341Pts.
15位 狩野亮選手 126Pts.
25位 夏目堅司選手 12Pts.


ここでさらに、もうひとつお詫びです(^^;

昨日の投稿では、今期のワールドカップはあと7レースなんて書いていましたが、

後半戦はログア大会(スロベニア)で、GS×2SL×2の4レース。

最終戦ソチ大会(ロシア)でDownHill(DH:滑降)×2
                SuperCombi(SC:スーパーコンビ)×1
                SL×1合計8レースが予定されています。


まだまだ、OverAllタイトルの行方を語れる時期ではありませんでした。

本当に申し訳ないですなぁ....(^^;


気を取り直して....

まずはこれで、ジャパンチームは一旦帰国。

久しぶりの日本で、いい気分転換が出来ますように♪

みんな、お疲れ様!!(^^


しかし、今日は調子に乗って書きすぎたかな?(^^;

2013年1月16日水曜日

前半戦追い込み....


最近、心はヨーロッパに行きっぱなしの山本新之介です♪

もう、仕事なんかこれっぽっちも手に付きません。ウソデスヨ(^^;


「(略)まるで見てきたような観戦記」、前半戦もラストスパートです!(^^


サンモリッツ大会SL1レース目

しかしまあ、サンモリッツの天気、まるで回復しませんねぇ....

いつまでたっても「Light Snow」

すかっと晴れた空のもと、気持ちよくレースをして欲しいものですが。


前夜の天候はどうだったんでしょう?

「小雪」でも降り続いていれば、いいコースにはならないでしょう。


気温はしっかりと寒いです。

1本目のスタート地点で-10℃フィニッシュ地点で-8℃

暖かくないだけが救い、かな?(^^;


Slalom(SL:回転)のコースプロファイルは、

スタート標高2,180mフィニッシュ標高2,040m標高差140m

SLのルールでは標高差は140m~220mとなっていますから、いちばん短い設定ですな。


σ(^^のようなモータースポーツ上がりだと、

標高差というよりコース全長で表してもらった方がわかりやすいのですが、

アルペンという「文化」はこういう表現なんです。


比較的緩い斜面での標高差140m急斜面主体のそれとでは、当然、長さが変わります。

コース状況が緩斜面が多いのか、急斜面ばかりなのかでも、思いをはせる程度が違います。

どこかでコースの詳細がわからないものかなぁ....


さて、1本目のCourse Setterはドイツのコーチ。

ゲート数44、ターン数43。標高差に対するターン数は30.7%。

ルールでは30%~35%(±3)の39~52ターンなので、少なめの設定ですな。

そんなにきつくないターン弧なので「イケイケどんどん」ですか(^^


それでも気になるのはコース上の新雪。

完全に下地の堅いところが出てくればいいんですが、

柔らかいところと堅いところが「まだら」になってしまうような気がします。

それに、コース脇の雪だまりも気になる。

どうなることやら....


では、1本目のスタート順を確認。

女子選手が20名。男子はビブナンバー(ゼッケン番号)21番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが21番から33番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは34番から61番

ジャパンチームは三沢拓選手が51番小池岳太選手が57番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが62番から88番

ジャパンチームは、鈴木猛選手63番森井大輝選手65番

            狩野亮選手79番夏目堅司選手88番


ありゃ?夏目選手は、また最後尾???


ワールドカップポイントランキングの15位以下の選手は、

その種目のレースポイント順でスタートが決まりますから、

なかなか結果が付いてこない夏目選手には厳しいものがありますなぁ....

以上、男子は17カ国68名のエントリーです。


ところでワールドカップでは、

ポイントリーダーのみがつけることの出来る「レッドビブ」というものがあります。

これを身につけるということは、

「おれが最強!そして最速!」ということを他の選手に見せつけながら滑ることでもあります。

当然、そのプレッシャーは半端ないものでしょうね(^^;


鈴木猛史選手は、SLのポイントリーダーですから、

このレッドビブを着用してレースに参戦しているはず。


「たけし?半端な滑りしたら、そのビブ引っぺがすぞ?(笑)」

なんて冷やかされてたりして(^^

そんな光景が目に浮かびます♪


そのプレッシャーに打ち勝つか?1本目の結果はこうなった!


Standingクラス

小池岳太選手 13位
三澤拓選手 DNF

Sittingクラス
鈴木猛選手 ラップ(トップタイム)!
森井大輝選手 6位
狩野亮選手 14位
夏目堅司選手 17位


やるなぁ(^^

鈴木選手にはプレッシャーなんて感じられないのか???

だから、バケモノなのかも知れない♪


それにしても気になるのは三澤選手

いったいどうしちゃったんだろう....

何かトラブルでも抱えているんだろうか?

早い復活を祈っております。


この1本目、DNFが14名DisQualified(旗門不通過)で4名

DNFは攻めた結果という見方も出来るでしょうけれども、

Disqualifiedは普段、そんなにないはずなんです。

ワールドカップレベルの選手はそれなりにトレーニングを重ねてきてますから、

そう簡単に「道」に迷ったりしないはずなのに。


こんなにコースを間違ったということは、

そうとう厄介なトラップがあったり、そうとう視界が悪かったり。

転倒、リスタートした時にはすでに潜っていないゲートがあったりしたかな?


鈴木選手が2位と1.5秒の差を持ってスタートする2本目。

コースを見てみましょう(^^


セッターはスペインのコーチ

ゲート数42、ターン数41

さらにスピードセットになったようです。


しかし、天候は回復しません。

相変わらずの「Light Snow」

気温はやや上がった程度。

状況は1本目と変わらないですなぁ....


でも、しっかりと滑りきって欲しい!2本目の結果はどうなった???


Men's Slalom1

Standingクラス
11位 小池岳太選手

Sittingクラス
2位 鈴木猛史選手
7位 森井大輝選手
10位 狩野亮選手
13位 夏目堅司選手


なんてこと!

鈴木猛史選手の2本目はは痛恨の6番手タイム

優勝のBONADIMANN Philipp選手が、お返しのぶっちぎりラップ!

2番手タイムを1.37秒突き放した!

これはたまりません!やられちゃったなぁ....(^^;


夏目選手は初のSL完走です!

少しずつ復調して来たのでしょう(^^


これでポイントゲット!となればよかったのですが、

「15%ルール」でポイントは付きませんでした。残念(^^;

15%ルールとは、優勝者のタイムから15%以上遅れた場合、

ワールドカップポイントは付かないという非情のルールです。


Sittingクラスの優勝タイムは1分20秒61。

ポイントを得るためにはこれより15%以内の、

1分32秒7で滑り降りなければならなかったということです。

夏目選手のタイムは1分37秒40。

少しばかりほろ苦い結果となってしまいました....


ここでワールドカップポイントが付くと、

それが自信になってこれからに繋がったかも知れませんが(^^;

まだ長いシリーズです。気を落としている間はありませんよ♪


さて、SLポイントランキングです。

Men's Slalom Standings

Standingクラス
10位 小池岳太選手 65Pts.
13位 三澤拓選手 50Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛選手 280Pts.
6位 森井大輝選手 121Pts.
11位 狩野亮選手 66Pts.


鈴木選手は、少しだけ追い上げられましたが、

盤石の独走態勢は変わりません(^^


残るSLは3レース!
 
種目別タイトルまでマジック215Pts.

このまま逃げ切るか?(^^


そして、オーバーオールランキングはこうなっております。

Men's OverAll Standings

Stabdingクラス
13位 小池岳太選手 141Pts.
18位 三澤拓選手 82Pts.

Sittingクラス
3位 鈴木猛選手 322Pts.
5位 森井大輝選手 291Pts.
15位 狩野亮選手 126Pts.
26位 夏目堅司選手 12Pts.


今期のワールドカップはあと7レース。

OverAllのランキング1位はKUNZ Christoph選手が380Pts.。

ランキング6位のWALKER Tyler選手(268Pts.)まで、

自力タイトルの可能性が残されています。


3位鈴木猛史選手(322Pts.)はSLとOverAllのダブル?

5位森井大輝選手(291Pts.)は連覇?

もう、楽しみで仕方がないですよぅ(^^


とりあえずは、明日のSL。

ここを上手く乗り切れるかどうかが前半戦折り返しのキモ!

とりあえず、みんな笑顔で帰ってきてね!!!(^^


え?猛史がまた勝ったって???マジカヨ....(^^

2013年1月15日火曜日

ちょいと厳しいことに....


ついうっかり?とは言えないかな(^^;


先日、1月12日は「スキーの日」だったことを、すっかり忘れてしまっていました....

スキーヤーの端くれとして「スキーの日」を失念してしまうなんて、少しばかり自己嫌悪です。

その日もスキーに関係する投稿をしていたので、許してもらうことにしましょうか(^^;


でも、自分のこと、棚に上げる事を承知で言いますが、

新聞広告とかTVCMとか、

もう少し、スキー業界も大々的にPRをした方がいいと思うのですが....

来年はσ(^^も、もう少し考えて行動しよっと♪


さて、リザルトだけを元に想像力をフル回転させる連載企画、

「山本新之介のワールドカップをまるで見てきたような観戦記」

今日もがっつりと書いていきますよ(^^


障害者アルペンスキーワールドカップサンモリッツ大会2日目

GSの2レース目が開催されました。

現地時間は1月14日、日本との時差は8時間。


σ(^^の海外の経験は、時差のない韓国でのレースがひとつだけですので、

「時差ボケ」というものがどんなものか実感がありません。

みんな、どのように調整しているのかなぁ....


ジャパンチームのメンバーは歴戦の強者たちですから、

まるでスイッチを切り替えるように、ヨーロッパ時間に合わせられるのかも(^^


さて、この日の天候も昨日と変わらず、「Light Snow」

昨日の記事では「弱い吹雪」と思い込んでいましたが、

ただの「小雪」なのかも知れませんね(^^;

風が吹いていれば「弱い吹雪」と言ってもいいんでしょうけど。

みんなが帰ってきたら、どんな天候だったか聞いておこうっと。


気温は、昨日比べてぐっと低くなりましたね。

1本目のスタート地点で-10℃フィニッシュ地点で-8℃

これまでの暖かさから比べると、結構寒く感じられたんじゃない?


使用するコースは昨日と同じ。

1本目のCourse Setterはアメリカのコーチ。

ゲート数39、ターン数36。

標高差270mに対してターン数は13.3%。


ところで、

「ゲート数=ターン数」じゃないの?

と疑問に思われている方もおられるかもしれませんが、

2ゲート1ターンという立て方もあるんです。


下の図をご覧ください。





図では、5つのゲートが立っていますが、

うち2つは1ターンという構成です。


この2ゲート1ターンは、

「ツーゲート」とか、

「スルーゲート」とか、

「バナナ」とか言われています。


で、この図は5ゲート4ターンということです。


これと同じで、39ゲート36ターンということは、

「ツーゲート」が3つあるんだろうと考えられます。

ちなみに、かつては3ゲート1ターンという立て方もあったとか(^^


では、1本目のスタート順を確認します。

女子選手が18名。男子はビブナンバー(ゼッケン番号)19番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが19番から30番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは31番から57番。

ジャパンチームは小池岳太選手が45番三沢拓選手が53番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが58番から85番。

ジャパンチームは、鈴木猛選手59番森井大輝選手68番

            狩野亮選手78番夏目堅司選手79番

以上、17カ国67名の男子選手がエントリーしています。


今日はエントリーが少なくて、みんな少し早い順番ですね(^^

ワールドカップ前半戦、最後のGS。いい滑りを見せて欲しいものです。


さあ、1本目が始まります!そして、終わりました!オイ(^^;


その結果は....

Standingクラス
小池岳太選手 14位
三澤拓選手 DNF

Sittingクラス
森井大輝選手 4位
夏目堅司選手 12位か17位か18位
鈴木猛選手 DNF
狩野亮選手 DNF

夏目選手の1本目がこんな書き方なのも、実は2本目はDNFだったようで、

その場合は1本目が何番目かというのは表記がされないんです(^^;

リザルトの欠番から、3つのうちどれか想像するしかなくて....あしからず(^^;


しかし、1本目から荒れたレース展開ですなぁ....

コースも荒れていたのかなぁ....


想像ですけどね、雪面が荒れる要素があるとしたら、

新雪が降り続いて、厚めにコース上に乗っかっちゃった場合が考えられます。

新雪が20cmも積もったら、どんなにコース整備をしたとしても、

滑走ラインを少しでも外しゃ、そこには「雪だまり」があるわけで。

1ミスで突っ込んで「終わっちゃう」こともままあります。


また、コースセットも厳しかったのかなぁ?

アメリカチームのコーチが、

ひじょーにキビシーっ!!てなコースを立ててしまった場合、

次々とそのトラップの餌食になってしまうことも....


いずれにせよ、生き残ったのは小池、森井、夏目の3選手のみ。

これはちょいとショックな結果になっちゃった....

みんな、巻き返しを図りたい一心で滑っていたはずですから、

もし、その場にσ(^^;がいたら、かける言葉が見つからなかったかも....


とはいえ、これもレース。

結果はしっかりと受け止めて、開き直るしかないでしょうね(^^;


2本目は、天候が少し回復してきたようです。

「Partly Cloudy」、薄曇りというところでしょうか。

気温は-8℃、-6℃。


Course Setterはオランダチームのコーチです。

36ゲート、33ターン。

標高差では12.2%。

かなりゆったりとしたコースセットではないでしょうか。


イケイケで落下していけばいいスピードセットなら、

状況に左右されることも少ないので、いいレースが期待出来るかも♪


さあ、その2本目はどうなった?

こうなった!(^^


Men's Giant Slalom1 

Standingクラス
13位 小池岳太選手

Sittingクラス
3位 森井大輝選手
DNF 夏目堅司選手


森井大輝選手!手堅くPodiumゲットです!

「手堅く」とか言ったら怒られるかな?(^^;

でもなんにせよ、めでてーことにはちげーねー♪


小池選手も順位を上げる事に成功!


夏目選手は残念なことに....(^^;

でも間違いなく、攻めきった結果なんだと信じています。


その結果、ランキングはこのようになりました。

Men's Giant Slalom Standings

Standingクラス
14位 小池岳太選手 78Pts.
20位 三澤拓選手 32Pts.

Sittingクラス
5位森井大輝選手 170Pts.
14位 狩野亮選手 60Pts.
21位 鈴木猛選手 42Pts.
25位 夏目堅司選手 12Pts.


前半戦が終わり、GSはスロベニアの2レースを残すのみ。

森井選手とトップ選手のポイント差は210Pts.。

仮に森井選手が2連勝、トップの選手が2コケしたとしても10Pts.届きません。

残念ながら、GSのタイトルを逃してしまうこととなりました.....

でもまだ、2nd.placeには可能性が残されています!まだまだですよ!(^^


そして、OverAllはこうなった!

Men's OverAll Standings 

Stabdingクラス
14位 小池岳太選手 119Pts.
17位 三澤拓選手 82Pts.

Sittingクラス
3位 森井大輝選手255Pts.
4位 鈴木猛選手242Pts.
17位 狩野亮選手100Pts.
25位 夏目堅司選手12Pts.


OverAllは明日からのSLの2レースを含め、

まだ10レースが予定されていますから、

タイトル争いは始まったばかりと言ってもいいでしょう。

このランキングも目が離せません(^^


さて、明日からはSLが予定されています。

連勝中の鈴木選手、プレッシャーを乗り越え3つ目を獲るか?

ジャパンチームの追い込みはいかに?


素晴らしい結果を、遠い空から祈ってます!(^^

2013年1月14日月曜日

今度はスイスサンモリッツから....


「山本新之介のワールドカップをまるで見てきたような観戦記」、

ワールドカップの舞台はスイスのサンモリッツに移っております(^^


違う国へ移動してすぐレースなんて、

島国ニッポンからすると少し想像が出来ないスケジュールですが、

ヨーロッパでは当たり前のことなんでしょうね(^^;


さて、まるで見てきたように書き綴る前に、お詫びと訂正があります。

セストリエール大会までのポイントランキングIPCのHPでアップされたのですが....

案の定、計算を間違えていました(^^;

選手、関係者及びブログ読者のみな様にはお詫び申し上げると共に、

種目別ランキングオーバーオールランキングは、

IPCの公式発表をご参照頂くようお願い申し上げます(^^;


でも、めげずに書いていきますよ♪

なぜなら、昨夜、ありがたいコメントを頂いたんです(^^

------------------------
2013年1月13日(日):「あっという間の4日間....」

匿名様のコメント

「ロボさん楽しく拝見しています(^^)
 リザルトpdfダウンロードしなくなりました(^^;)
 これからも「みてきたような観戦記」お願いします。」


ありがとうございました!

そうおっしゃって頂くと、行ったつもりになった甲斐があります(^^
ワールドカップは、スイスのあと、スロベニアとロシア、
それと、今シーズンは世界選手権がスペインで開催されます。

すこしでも楽しんで頂けるようがんばって書いていきますね!

ところで、リザルトは見られるようになりましたか???

------------------------

さあ、会場に目を移しましょう♪


Giant Slalom(GS:大回転)で使用されるコースは、

スタート標高2,310m、フィニッシュ標高2,040m、標高差270m。


270m????

ワールドカップのGSのルールでは、

標高差が300m~400mとなっているのですが、

この日の標高差は30m少ないですねぇ....


フルスケールで開催出来ない状況でもあったのでしょうかねぇ。

悪天候や雪不足、なんやかんやの事情があったのかも知れません。


公式発表では、天候は「Light Snow」ですから、

「弱い吹雪」という状況だったのかな?


雪質は「Conpact(締まった雪)」という事ですが、

次から次へと雪がコース上に乗っていくわけで、

コンディションは良くなかったのでしょうね。


気温はスタート地点-5℃、フィニッシュ地点-4℃....

風が吹いていたら、もっと寒く感じる事でしょう。

聞いたところによれば、風速が1m上がると、体感気温は1℃下がるとか。


あんまり、面白いコンディションではなさそうですね(^^;

モチベーションの維持は大変そうだ。


1本目のCourse Setterスイスチームのコーチ

ゲート数は39、ターン数が37。

標高に対するターン数は13.7%。

11%~15%がGSのルールですから、まあ標準的なコースなのでしょう。


さて、ジャパンチームのスタート順を確認していきます。

女子19名のあとに男子。ビブナンバー(ゼッケン番号)20番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが20番から33番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは34番から60番。

ジャパンチームは三澤拓選手が56番小池岳太選手が42番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが61番から88番。

ジャパンチームは、森井大輝選手67番鈴木猛選手73番

            狩野亮選手81番夏目堅司選手82番


ところで、これまでは「ゼッケン番号」と記載してきましたが、

アルペンではゼッケンのことを「Bib(ビブ)」と言います。

ゼッケン番号のことをビブナンバーと書いていきますのでご了承の程を(^^


想像でしかありませんが、あまり面白くないコンディションのレース。

GS1レース目のスタート前にもう一度、GSのランキングをおさらいします。

Men's Giant Slalom Standings

Standingクラス
12位 小池岳太選手 36Pts.
15位 三澤拓選手 32Pts.

Sittingクラス
7位 狩野亮選手 60Pts.
 同  森井大輝選手 60Pts.
14位 鈴木猛史選手 42Pts
.25位 夏目堅司選手12Pts.


この難しいコンディションの中、

ジャパンチームの反攻が始まるのか!

いよいよ、スタート!


(この間を何とか表現したいんですけど....^^;)


そして、1本目が終了!

その結果は....

Standing(立位)クラス
小池岳太選手 18位
三澤拓選手 DNF

Sitting(チェアスキー)クラス
森井大輝選手 6位
鈴木猛選手 DNF
狩野亮選手 DNF
夏目堅司選手 DNF


....1本目で残ったのは、小池、森井の2選手のみ!

なんということでしょう(^^;


厳しいとは思ったけど、こんなに厳しすぎるコンディションだったとは!

スタートした67名のうち20名がDNF、レースというよりサバイバル!

結果が全ての世界なんだろうけども、いったい何が起こったのか知りたいぞ!(^^;


2本目は少しでもいいコンディションになればいいんですけどねぇ....


ところで、6名のジャパンチームが2名となって、

DNFの4人は2本目の間はどうしていたのでしょうね。

①「大輝さん、岳ちゃん、がんばってね!」と言い残して撤収
②「最後まで応援しますよ!」とフィニッシュエリアで待つ

正解は....聞いてみないとわかりません(^^;


くだらないことを言っている間に、空が少し明るくなってきました。

2本目のWEATHER DATA、スタート地点は「Partly Cloudy(部分的に曇り)」。

暖かな日差しが差し込み始めていたのでしょう。

フィニッシュ地点では、相変わらず「Light Snow」ですが....


おや?

今、リザルトのJury(役員)欄を見て気づいたのですが....

Techinical Delegate(TD:技術代表)Race Coordinaorをお務めの、

CUCHE Didierさんって、あのCUCHEさんですか?






このCUCHEさんですか?(^^







改めて見直してみたら、セストリエール大会でもお名前があるじゃないですか(^^

こんな名選手にお世話になっているなんてびっくりですよ!ありがとうございます♪


さあ、気分良く2本目のコースを見ていきましょう!


セッターはフランスチームのコーチ

ゲート数38、ターン数35。標高差の13.0%

1本目よりスピードの出るコースになったようです。


その2本目が終わり、最終結果はどうなった???

Men's Giant Slalom1

Standingクラス
13位 小池岳太選手

Sittingクラス
4位 森井大輝選手

2本目の森井選手の滑りは圧巻のラップ(トップタイム)

彼の調子は悪くないという証明です。

まだまだこれからですよ♪


でも、みんなにはちょいとばかりフラストレーションがたまっているだろうなぁ....

上手く気分を入れ替えて明日に備えて欲しいところです。


この2本目でも8名の選手がDNFに終わり、

Disqualifiedも含めて29名が完走出来なかったこのレース。

完走率は実に56.7%!

きびしいけど、これ「レース」なのよね....


さて、ポイントランキングを見ていきましょう!

今度こそ間違いの無いように見直しています....(^^;


Men's Giant Slalom Standings

Standingクラス
13位 小池岳太 56Pts.
19位 三澤拓選手 32Pts.

Sittingクラス
6位 森井大輝選手 110Pts.
12位 狩野亮選手 60Pts.
18位 鈴木猛史選手 42Pts.
25位 夏目堅司選手 12Pts.


そして、返す刀でOverAll!

Men's OverAll Standings

Standingクラス
14位 小池岳太選手97Pts.
15位 三澤拓選手82Pts.

Sittingクラス
3位 鈴木猛史選手 242Pts.
4位 森井大輝選手 195Pts.
15位 狩野亮選手 100Pts.
25位 夏目堅司選手 12Pts.


そろそろ、みんな疲れがたまりつつあるのではないでしょうかね?(^^

あと3レース(GS×1、SL×2)でいったん帰国です。

美味しい日本食を美味しく頂くために、もう一息です!

Gas it! Japan!!(^^

2013年1月13日日曜日

あっという間の4日間....


いよいよ、ワールドカップセストリエール大会も最終日を迎えました。

Slalom(SL:回転)2レース目が行われ....

リザルトを見てびっくり、バケモノが完全に復活したようなんです(^^


妻「ねぇ、そのバケモノって誰?」

鈴木猛史選手の事です(^^


チェアスキーを始めた頃は、

彼もσ(^^も、似たり寄ったりの実力だったのですが、

鈴木選手はめきめきと実力をつけ、

高校生の頃には世界の大舞台で表彰台の常連になっていくのです。


特にスラロームでは誰も使わなかった、

「逆手(ターン外側のアウトリガーでポールを倒していく)」

というテクニックを完成させ、

鼻歌でも歌いそうな軽快さでとんでもないタイムをたたき出していました。
















あっという間に置いて行かれた、

彼の滑りを理解出来ないσ(^^は、

彼のことを「バケモノ高校生」と言っていた訳です。


妻「失礼な話だね」

でも、悪い意味ではなくて、

リスペクトしている訳ですからご容赦♪


こんな書きぶりですから結果はご想像出来るでしょうが、

リザルトのみからレースを時系列に楽しむというのが、

この「まるで見てきたような」シリーズです(^^

スタート前の朝の雰囲気から楽しんでいきますよ。


この日も....天候雪質気温、書いてねぇっ!

ピーカンなのか土砂降りなのか猛吹雪なのか極寒なのか、

勝手に想像しろということか???(^^;


まあ、わからないものは仕方がないので、

1本目の情報とスタート順の整理からしていきます♪


コースは昨日と同じ、

スタート標高2,210mフィニッシュ標高2,030m標高差180m


ゲート(旗門)数は57ターン数が55

標高に対するターン数が30.6%

昨日の2本目のような、ターンの少ないセットですね。

Course Setterはイタリアチームのコーチ。


こうやって毎回、コーチがどの国の人か見ているのですが、

どんなコーチなのか想像していくうちに、

一人ずつ話をしてみたいなという欲求が湧いてきますね。


どんな考え方なのか、どんなコーチングをしているのか、

コースセットにどんなこだわりがあるのか....

まあ、例えその機会があったとしても、言葉が通じませんが(^^;


さて、スタート順の確認です。

22名の女子のあとに男子。

ゼッケンは23番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが23番から36番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは37番から66番。

ジャパンチームは三澤拓選手が54番小池岳太選手が60番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが67番から93番。

ジャパンチームは、鈴木猛選手が74番森井大輝選手は76番

            狩野亮選手が84番夏目堅司選手は93番

....ありゃりゃ?夏目選手はまた最後尾になっちゃった(^^;

以上、18カ国71名の男子選手がエントリーしています。


実際のレースは、VIクラスからスタートしていきます。

簡単に、実際のVIクラスの滑りはどのようになっているのか、説明していきましょう。


VIの選手たちはGuide(ガイド)と呼ばれる先導者の案内で滑っていきます。

視覚障害クラスといわれるのですから、当然、VIの選手たちは全く目が見えないか、

ほとんど何も見えないかという状態で滑っています。


σ(^^たちで言えば、目隠ししてレースをするようなもんですなぁ。

目をつぶって、歩くことすらままならないのに、アルペンレースなんて(^^;


でも、彼らはやってのけるんですよ。ガイドだけを頼りに。

ガイドは、スピーカーから自分の声で、後にいる選手に指示を伝え、

その指示どおりに選手はターンを始め、ゲートをくぐっていきます。


レース中は、大会のアナウンスや応援などもその時だけなりを潜めます。

会場には、ガイドの指示とスキーが雪面を捉える音だけが響いていく....


σ(^^が障害者になってから、いろんな方とお逢いする機会がありましたが、

いい意味で、最もCrazyなのが、VIクラスの選手だと思います。

本当に心の底から、彼らのことを素晴らしいと感じています(^^


さて、1本目の結果といきましょうかね♪

Standingクラス
三澤拓選手13位
小池岳太選手21位

Sittingクラス
鈴木猛選手ラップ(トップタイム)!
森井大輝選手3位
狩野亮選手11位
夏目堅司選手20位。


鈴木選手、すげーよ....(^^

昨日から、「誰よりも速く」滑っているんですよ。

昨日の2本とこの1本で3本連続


森井選手も3番手に付けていますから、2本目に期待ですな♪

でも、森井選手から約0.5秒までに3名の選手が食らいついてきてますから、

かなり激しいレースになることでしょう(^^


1本目が終わり、2本目のスタートは3時間後。

この間の選手たちはみんなそれぞれに時間を過ごします。

が、レーススタッフの方々は大忙し。


1本目のゲートを抜いて、

Course Setterの指示どおりのところに立てて、

雪面を整備して....


2本目のセッターはロシアのコーチ

クマさんみたいなごつい人が難しい顔をしながらコースを作っていきます。

見てきたかのように言ってますが、どんな人か知りません(^^;


ゲートは、GSや高速系のFlag(旗)をつけるものは2本のポールで、SLは1本のみ。










これは、GSや高速系













これがSL







これらを左右ひと組でひとつのGate(旗門)を構成し、

そのGateの間を滑ら無ければならないのがアルペンの基本ルール。


旗が付けてあるゲートなら簡単なんですよ。

旗と旗の間を抜ければいいんですから。


でも、SLでは旗はありません。

目印のないポールとポールの間を抜けなければならないのです。

一応、と交互に立ってはいますが、

慣れないとコースを探しながらレースをする羽目になります(^^;


SLではよくあるDisqualified(旗門不通過)という反則も、

コースを見失うことが原因で起こる場合もあります。


お、そうこうしている間に2本目のセットが完了したようです。


クマさんのセットは60ゲート58ターンで、標高差とは32.2%

ターン数としては、ルールでは「標準」なんでしょうけども、

昨日の2本目、今日の1本目とちょいとゲートが少なめなコースでしたから、

なんだか2本目でいきなり多くなった気がします。


実際には、ターン弧がかなり小さく感じる選手たちもいるでしょうから、

そのあたりの「気持ちの調整」も必要でしょうね。

それをインスペクションでしっかりと行えるかが鍵となります。


あとですね、σ(^^の経験から言いますと、

2本目は、1本目より3つゲートが増えた訳ですが、

フィニッシュ直前は体力を相当消耗していますから、

たった3ゲートとは言え、相当辛い数だと思いますよ(^^;


さあ、2本目がスタートしていく訳ですが、

やっぱり、天候気温の情報がないというのは、面白くないですねぇ....

どんな雪面での勝負だったかさっぱりわからないのですから、想像力も働きません(^^;

なので、淡々と最終結果をお伝えすることにします♪


でも、淡々とした口調ではお伝え出来ないこの結果!

鈴木猛史選手連勝!

2本目は2番手タイムでしたが、1本目の大差をしっかりとキープしてフィニッシュ!

他の選手には手が付けられないバケモノのように見えていませんか?(^^

鈴木選手、おめでとうございました!(^^


Men's Slalom1

Standingクラス
4位 三澤拓選手
10位小池岳太選手

Sittingクラス
優勝鈴木猛選手
6位森井大輝選手
11位狩野亮選手
14位夏目堅司選手

エントリー71名中、DNFが28名、Disqualifiedが2名。

半分近くの選手が「いなくなった」という厳しすぎるレースでした。


そんな中、三澤選手は1本目13位から、

2本目に3番タイムを叩きだして一気にジャンプアップ!

そんな芸当、そうそう出来んやね(^^

三澤選手もリズムを掴んだという事かな?


そして、Point Standingsは....

Men's Slalom

Standingクラス
8位三澤拓選手50Pts.
13位小池岳太選手41Pts.

Sitting
1位鈴木猛選手200Pts.
6位森井大輝選手85Pts.
12位狩野亮選手40Pts.

鈴木選手、2位にクロアチアの選手がついてきていますが、

3位の選手とは105Pts.差。

もうすでにひとつ抜け出した感があります(^^


さて、もうひとつ、OverAll(オーバーオール:総合)も、いっとこ♪

Men's OverAll Standings

Stabdingクラス
12位小池岳太選手828Pts.
13位三澤拓選手77Pts.

Sittingクラス
1位鈴木猛選手242Pts.
5位森井大輝選手145Pts.
12位狩野亮選手100Pts.
25位夏目堅司選手12Pts.
(2013年1月14日修正)

Standingは三澤選手が一気に小池選手との差を詰めた!

Sittingでは鈴木選手森井選手を一気に逆転!


これからも目が離せないチームジャパン!

次の会場、スイスサンモリッツではどんな戦いを繰り広げてくれるのか、乞うご期待!(^^


妻「スイスって、いつからなの?」

プログラムではですね....
2013 Suva Care IPC Alpine Skiing World CupSt. Moritz, Switzerland

現地時間13日、GSの1レース目から始まります。


てことはあれですか?

移動時間を考えたら休める時なんてほとんど無いじゃないですか(^^;

こりゃ大変だ....


ではまた次回、スイスはサンモリッツに行ったつもりになってお伝えします!(^^

2013年1月11日金曜日

おおっ!バケモノ復活!....

タイトルからいきなり失礼な書き方から入ってしまったかな?(^^;

ワールドカップセストリエールSlalom(SL:回転)1レース目
 
嬉しい結果が入ってきました!

その結果は....もったいぶります♪


さあ、ご好評(?)の「山本新之介のワールドカップをまるで(以下略)」、始まりますよ!


2012/13シーズンのワールドカップが開幕して3日目。

この日のセストリエールも暖かかった....のか?(^^;

いつもならリザルトにあるはずの、天候雪質気温の情報、記載がないんです....


SLでは記載しないのか???

いや、他のリザルトには書いてあるのできっと、書き忘れかな?

σ(^^;の活動日誌でよくあった「測り忘れ」かな?
                        ソンナハズハナイナ....

さて、SL1本目、レース前情報です!

Course Setterはイギリスののコーチでした。


ちなみに、正確には「イギリス」という国はないんですってね。

詳しいことはよく知らないですが、

「イギリス」=「England」と解釈していてたらいけませんよ。


England」は、「いわゆるイギリス」の正式国名である、

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国
 (United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)

「構成する国」のひとつを指すようです。


イギリスの中にイギリス???

もう、訳わかんなくなるので華麗にスルーします(^^;


で、「Great Britain」を略して「GBR」と略記するんだとか。

ぼやっとしていると、「GBR(英)」と「GER(独)」を間違えそうです(^^;

閑話休題(ソレハサテオキ)


SLのコース、スタート標高2,210m

フィニッシュ標高2,030m

標高差180m


ゲート(旗門)数は60ターン数が58

標高に対するターン数が32.2%ですから、

標準的なゲート設定でしょうか。


毎回、ゲートの設定を「%」で表していますが、

ルールでは競技ごとにターンの数が制限されているのです。


SLでは、ターンの数は標高差の30%~35%(±3ゲート)と決められていますので、

180m×(0.30~0.35)で、

51ターンから66ターンでフィニッシュするように、コースセットしなければなりません。

1本目はターン数が58ですから「標準的」なコースだということ(^^


さあ、スタートハウス付近が賑やかになってきましたよ!

いよいよ競技開始が近づいているようです。

ここで、ジャパンメンバーのスタート順を確認しておきます。


基本、障害者アルペンは、女子のあとに男子がスタートします。

女子選手が22名のエントリーでしたから、男子はゼッケン23番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが23番から37番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは38番から68番。

ジャパンチームは三沢拓選手が55番小池岳太選手が61番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが69番から96番。

ジャパンチームは、鈴木猛選手70番森井大輝選手71番

            狩野亮選手86番夏目堅司選手96番

以上、18カ国74名の男子選手がエントリーしています。


それにしても夏目選手のスタート、一番最後だったんですねぇ(^^;

95人が滑ったあとのSLなんて、想像もしたくないですなぁ....

きっと、モーグルコースのような荒れ方になってたんじゃない?


そんなコースでのSLは、σ(^^;も何回か経験あるのですが、

アルペンと言うより「なんか違う別の競技」になってしまいます。
 
あえて言うなら....「ロデオ」です(^^;


で、最後尾でしょ?

後ろを振り返れば誰もいない。

スタートハウスはもう、「片付け」が始まっている。

非常に寂しく切なく心細く、目の前には「ロデオ」の会場....


中途半端なレーサーだったσ(^^;の経験談はともかく。

1本目の結果に参りましょう!


Standingクラス
19位 小池岳太選手
DNF  三沢拓選手

Sittingクラス
ラップ(トップタイム)鈴木猛選手!
6位 森井大輝選手
19番 狩野亮選手
DNF  夏目堅司選手


鈴木選手、いきなりやりやがった!(^^

フィニッシュエリアでリーダーボードを見たみんなも、

同じことを思ったんじゃないでしょうかね♪

「やりやがったな、このやろー(笑)」って(^^


DNFだった三沢、夏目の両選手は残念でした。

とくにSittingクラスは28名中7名がDNFという1本目。

夏目選手、本当にお疲れ様でした(^^;


ところで、Sittingクラスでは、

1本目同タイムの選手が3人もいました。

12番時計59.66秒が3人

面白いこともあるもんですなぁ(^^


さて、1本目は「荒れすぎる」ぐらいに雪が柔らかかったのでしょう、きっと。

2本目はゲートの数が少なくなりました。


57ゲート、55ターン。

標高差の30.6%ですから、

ルール上、最少に近いターンの数となりました。


ターンの数が少なくなるということは、

ひとつひとつのターン弧は小さくなります。

ということは、雪面の荒れ方も押さえられる、

ということをCourse setterは狙ったんじゃないでしょうか。


セッターは....我らがジャパンチームの切久保豊コーチです!(^^ヒューヒュー!

切久保さんのセットは何回か入ったことがあるのですが、

非常に滑りやすかった印象があります。


すいすいと滑ることが出来るととても気持ちがいいセットです。

苦手なSLが好きになりそう!なんて勘違いするほど(^^


逆に言えば、トラップなども少ないので、

ある意味で集中力の持続が求められるということでもあります。


だって、「ここ」と「ここ」と「ここ」は注意しようと意識して滑るのと、

最後までイケイケでいけるぜ!と調子に乗ってしまうのでは、

「丁寧に滑る」ということに違いが出てくるように思うのです。

まあ、σ(^^;みたいなレベルの選手が話すことではないですね。シツレイシマシタ


この2本目、切久保コーチのセットの目的は?

鈴木選手を勝たせるため!

ジャパンチームにジャンプアップさせるため!

そんな思惑があったのかもしれません(^^


絶対に口には出来ないそんな思惑に、

鈴木選手は、ジャパンチームは結果で応えられるか?

外国勢はどう出る!

σ(^^もそこに行きたかったぞ!


そして、様々な思いが交錯した2本目が終了!


The Winner is....鈴木猛史選手!

本当にやりやがったな、このやろーっ!(^^
 












Photo from:
IPC Alpine Skiing
               by FB



鈴木選手のSLでの優勝は久しぶりのことではないかい?

文字でしか結果を見ていないσ(^^も、涙が出てくるぐらい嬉しいよ!

本当におめでとう!!!


では、最終順位のおさらいです。


Men's Slalom1 

Standingクラス
16位 小池岳太選手
DNF  三沢拓選手

Sittingクラス
優勝 鈴木猛選手
5位  森井大輝選手
15位 狩野亮選手
DNF  夏目堅司選手

みなさん、お疲れ様でした!(^^


そして、Point Standingsは....

Men's Slalom

Standingクラス
16位 小池岳太選手 15Pts.

Sittingクラス
1位 鈴木猛選手100Pts.
5位 森井大輝選手45Pts.
15位 狩野亮選手16Pts.

SLはまだ1レース目。これからも気を引き締めて!


それとですね、Point Standingsはもうひとつあるんです。

OverAll(オーバーオール:総合)といって、

全競技のポイントを合計したランキングも作られております。


昨期、森井大輝選手が獲得したタイトルがこれです。

Men's OverAll Standings 

Stabdingクラス
14位 小池岳太選手 62Pts.
21位 三沢拓選手 32Pts. 

Sittingクラス
2位 森井大輝選手 165Pts.
5位 鈴木猛選手 153Pts.
10位 狩野亮選手 96Pts.
25位 夏目堅司選手 12Pts.


ディフェンディングチャンプの森井選手は、トップと35Pts.差。

長いシーズンですから、この程度の差はほとんど無いようなものです。

SL優勝の鈴木猛選手もトップとは47Pts.

このまま、痺れる戦いを見せ続けておくれよ!


そして、手計算でランキングを出すのは大変なんだからね!(^^;

IPCさん?早くPoint standingsをアップしておくれよ!!!


さあ、明日、セストリエールは最終日

SLの2レース目が同じコースで行われます。


鈴木選手の2連勝なるか?

ジャパンチームの反撃の狼煙は上がるのか?

その「一瞬」は見逃せない!


見逃せないというか、見られないんだけどね....(^^;

ワールドカップセストリエールGS2レース目....

このレースが始まってからというもの、

気分はジャパンチームと帯同してますよ(^^


現地時間9日、昨日と同じコースで、

Giant Slalom(GS:大回転)の2レース目が開催されました。

また、リザルトだけを頼りに、書き綴っていきますね♪


妻「ねえ、なにやら楽しそうな事をしてるのね」

ええ、リザルト以外の情報が全くない中で、

どこまでレースを楽しめるか試しています(^^


名付けて、「山本新之介のワールドカップをまるで見てきたような観戦記」!です。

よかったら、ご一緒にいかが?

妻「あまり、変なことをしゃべらさないでね」

まあ、仲良く見ていきましょうよ(^^;


では、始めていきましょうかね....

しかし、この日も暖かかったようですね。

昨日よりは、ほんの少し気温が下がっていますけど、

使い捨てカイロ貼ってたら汗だくになりそうな暑さだったことでしょう(^^;


雪が柔らかいから雪面硬化剤を入れているでしょうけども、

溶けてくる雪面と堅いままの雪面が「まだら」になってくるでしょうから、

コース場はウォッシュボードのように波打つでしょう。


さて、エントリーは、1レース目と同じ17カ国76名の選手たちです。

まずは、ジャパンチームのスタート順を確認しておきましょう。

1本目はゼッケン順にスタートします。


女子選手21名のあとに男子がスタート。

Visually impaired(VI:視覚障害)クラスがゼッケン22番から37番、

ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスが38番から67番、

ジャパンチームからは小池岳太選手が51番三沢拓選手が61番


Sitting(チェアスキー)クラスは68番から97番。

ジャパンからは、鈴木猛選手69番森井大輝選手が70番

          狩野亮選手が88番夏目堅司選手は89番のスタートとなっています。


妻「また、Sittingの日本選手は並んだ順番になったのね」

賑やかなスタートハウスだった思いますよ(^^


「たけちゃん?ぶっちぎっちゃうんじゃねーの?」と森井選手が冷やかせば、

「大輝さぁん、やばいっすよ?どきどきっすよ(笑)」なんて会話があったりして(^^

妻「....ほんとに見てきたように言うのね」

いつでも、いい雰囲気のメンバーの顔が目に浮かびます♪


さて、1本目のCourse Setterはドイツチームのコーチですね。

旗門数は47、ターンが43ですから、標高差に対して13%の設定。

まずまず標準的なコースなのかな?


....さあ、1本目が終わりました(^^;

妻「レース中の様子がわからないのはもどかしいわね」


1本目のジャパンチームの順位はこの通り。

Standing
13位 小池岳太選手
15位 三沢拓選手

Sitting
7位 狩野亮選手
11位 鈴木猛選手
23位 夏目堅司選手


妻「それぞれのタイムのあとの( )内の数字がその時の順位ってことね。

  ねぇ、森井選手の順位が出てこないのはなぜ?」


それはですね、彼は2本目でDid not finish(DNF)だったからです(^^;

2本目でDNFだったら、1本目のタイムはリザルトに出てこないもので....

でも、きっと、いいタイムで下りてきていたのではないかと思われます。


いろいろと想像できますよ。

1本目トップタイム(ラップ)の選手がリザルトに名前がありませんから、

もしかしたら、多分、きっと、1本目のラップは森井選手だったかも(^^


そうだとすると、

2番手とのタイム差はなかったはずですから、

そんなに余裕はなかったでしょうね。


他に、リザルトに出てこなかった1本目の順位は、

5位、10位、19位、21位、24位でした。


森井選手がラップでなかった場合、

2本目は「勝ち」にいく滑りをしたかもしれません(^^


いずれにしても、マテリアル(スキーやチェアスキー)のトラブルでもない限り、

実力の90%で滑ればDNFなんてほぼあり得ない選手ですから、

かなりマジ、ガチの「攻め」で滑った結果のDNFだったことは間違いないでしょう♪


何はともあれ、2本目を見ていきましょう。

セッターはアメリカのコーチ。

ターン数が2つ増え、標高差に対して13.6%と、

少しだけ「忙しい」コースになりました。


妻「『忙しい』というのは、どこからわかるの?」

2本目のタイムの方が、全体的に遅くなっているでしょ?

これはターンが小さくなって、スピードが出なくなったということなんです。


その上、ターンが小さくなれば、雪面の荒れ方もひどくなる。

2本目に順位を上げた選手は、

そういった状況でのスキー操作がうまくいったということでしょうね。


さて、最終のリザルトを見てみましょう。

Men's Giant slalom2

Standing
12位 小池岳太選手
13位 三沢拓選手

Sitting
6位 狩野亮選手
9位 鈴木猛選手
19位 夏目堅司選手


2本目の、DNF選手の多さをみると、

やっぱり雪面が「荒れまくった」ということがわかります。

みんな、相当苦労したでしょう。


しかし、Standingクラスのレベルの高さはすごいですね。

VIクラスにしてもSittingクラスにしても、

各クラスの優勝タイムが、Standingクラスの6~8位ぐらいですから、

小池、三沢の両選手はたまったものではありません。

厳しいクラスですよ(^^;


Sittingクラスは、森井選手のDNFが残念でした。

怪我なんかしてなきゃいいけどねぇ....


あと、狩野亮選手は、タイム差だけでいえば、Podiumまでもう少し。

復調も間もなくなのかなと考えると、これからが面白い(^^


妻「鈴木選手夏目選手は?」

んー....「悩める獅子」というところなのかな?

ふたりとも、ものすごい実力の持ち主ですから、

リズムさえつかめればトントンと上がってくるとは思うのですが....


妻「ポイントランキングはどうなったの?」

IPCのHPでアップされるはずなんですが、まだ出てきませんねぇ。

まあ、2レースの合計をするだけですので、手計算しましょう。


Standingクラス
13位 小池岳太選手 36Pts.
18位 三沢拓選手 32Pts.

Sittingクラス
7位 森井大輝選手 60Pts
 同 狩野亮選手 60Pts.
14位 鈴木猛選手 41Pts
.25位 夏目堅司選手 12Pts

StandingクラスSittingクラスともに、

ポイントリーダーは1歩抜け出したという感じかな?


GSはあと2会場、4レースが予定されています。

まだまだ、みんなにタイトル獲得の可能性はありますので、

精一杯応援したいと思います(^^


明日からは、Slalom(SL:回転)が2レース予定されています。

気温が下がってくれると面白いレースになると思うんですけどね(^^

ではまた明日、今日と同じくセストリエールでお会いしましょう!

2013年1月10日木曜日

ワールドカップ開幕!....

さあ、いよいよ始まりました。

IPC ALPINE SKIING World CUP!(^^

現地時間1月8日、Italy Sestriereの第1戦


現地からの情報は、IPCのリザルトのみ!(^^;

でも、楽しんで拝見しています♪


では、始めましょう!

「山本新之介のワールドカップをまるで見てきたような観戦記」!


いきなりですがお断りです(^^;

これから書き綴ることの、正確な情報はリザルトのみです。

それ以外のことは、「脳内麻薬」に侵された想像 or 幻覚です。

このことをご了承頂けない方は、絶対に見ないで下さい(^^


ここイタリア、セストリエールは大変暖かかったんですよ。

気温はスタート地点では+2℃フィニッシュ地点なんか+5℃でしたから、

スキーウェアなんて脱ぎ捨てたくなるぐらい暖かかったでしょうね。


天候は晴れですから、雪質はCompact(締まった雪)とは言え、

すぐに雪面は荒れてくるでしょうね。


そんな中、行われたワールドカップ第1戦セストリエール

Giant Slalom(GS:大回転)の1レース目。

17カ国から76名の選手がエントリーしました。

       ↓多分、無かったと思う
1本目、カメラ前走がスタートしているようです。

GSは、スタート標高2,360mフィニッシュ標高2,030m

標高差330mのコースで争われます。


1本目の旗門数は46Turning Gatesが43となっていますから、

2ゲート1ターンという、いわゆるスルーゲートが3つあるということを意味します。


Course Setterはイタリアのコーチということですから、

イタリアの選手たちは、いきなり優位に立っているといえるでしょう(^^


おっと、カメラ前走が終わりました。

映像を見る限り、やっぱりすぐに荒れてきそうな雪に思えますね。
 ↑そんなの見られない

ワールドカップのGSでは、

標高の11%~15%の割合でターンをさせるようにコース設定がされます。

43ターンでは標高差の13%ですから、まず、「標準的」なコースと言えるでしょう。


さあ、間もなく男子GS1本目が始まりますが、

その前に、日本人選手のスタート順を確認しておきましょう。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスは、

ゼッケン22から37の16選手、ジャパンの選手はいません


Standing(立位)クラスはゼッケン38から67の30選手。

ジャパンチームは、ゼッケン47番小池岳太選手

            ゼッケン61番三沢拓選手が出場します。


そしてSitting(チェアスキー)クラスはゼッケン68から97の30選手。

日本人選手は4名です。

ゼッケン79番鈴木猛史選手

ゼッケン81番森井大輝選手

ゼッケン88番狩野亮選手

ゼッケン89番夏目堅司選手

Sittingクラスは、それぞれ近いところにチームメイトがいますから、

非常にリラックスして、今期の1本目のスタートを切れるでしょうね。


さあ、レースは進み、1本目が終了しました!
                   エッ?モウオワッタノ?(^^;


Standingクラス、小池岳太選手15位、

          三沢拓選手20位、

Sittingクラス、森井大輝選手4位、

         狩野亮選手14位、

         鈴木猛史選手20位、

         夏目堅司選手24位でした。


1本目のリザルトを見て気がついたことなんですけど....

Standingクラスの厳しさは、年々激しくなっていますね。

小池、三沢の両選手が沈んでしまったと言うこともさりながら、

3クラスのトップタイムが、Standingの選手なんですよ。

かつては、係数の関係でVIクラスが速かったんですけどねぇ。



さて、2本目のスタート順が発表されました。

2本目は、「リバース15」と言って、各クラスのトップ15の順番を全く逆にします。

つまり、15番目の選手がクラスの1番最初にスタートできるわけです。


この意味は、最も勝負が面白くなるだろう上位の順番を入れ替えることで、

タイムの悪い選手に、雪面が荒れないうちにスタートしてもらうという事です。


その幸運な1番目スタートはStandingクラス、1本目15位の小池岳太選手!

ですが....同タイムの15番にカナダの選手がいました!

この場合はどうなるんだっけ???(^^;


同タイムの場合、後から滑ったカナダ選手が上に行くのは確かなんですが、

カナダの選手が2番スタート、小池選手が1番目になるんだったろうか....????

それとも、16位扱いになった小池選手は、16番スタートになったのか....????


ちなみに16番スタート以降は、そのままの順位でスタートしていきます。

2番スタートと16番スタートは、天と地の差があるぞ!

そして、ちょっとそのあたりσ(^^;の知識はあやふやだぞ!


確実にいい順位だったのはSittingクラスの狩野亮選手、クラス2番目のスタートとなりました。

でも、本人の気持ちとしては、スタート順が悪くなっても、

もっと上の順位で1本目を終えたかったろうな(^^;


逆に、スタート順が悪くなったのは、Sittingクラスの森井大輝選手。

1本目4位だった彼は、12番目でスタートすることになります。


そして、続く選手は....

Standingクラス、三沢拓選手はクラス20番スタート。

Sittingクラス、鈴木猛史選手は20番目。

         夏目堅司選手は24番目となりました。


2本目、カメラ前走が行われていますので、

その映像からコース状況を少し見ていきましょう。


旗門数は44本ターンが42ですから、

1本目よりスピードが出るセットという事になるでしょうか。

2本目のセッターはカナダのコーチ

カナダ勢にとっては、ジャンプアップのチャンスとなります。


なぜ、チームコーチがCourse Setterだと有利かと言いますと、

コースセットの際には、そのセッターの癖や戦略が現れるからです。

いつも練習しているコーチのセットには慣れているでしょうし、

コース上に仕掛けたトラップにも気がつきやすいということです。

あ、トラップというのは、気がつかずに突っ込んだら、

廻れきれなくなる組み合わせのゲートセットのことを指します。


その恩恵はあるのかカナダ勢?

そのトラップを見抜いて跳ね返すのか外国勢?

いよいよ2本目スタート!!!


はい!2本目が終わりました!
              マタカヨ....(^^;

まずは、最終リザルトを紹介します!


Men's Giant Slalom1

Standing
第17位 小池岳太選手
第19位 三沢拓選手

Sitting
第3位 森井大輝選手
第13位 狩野亮選手
第18位 鈴木猛史選手
第22位 夏目堅司選手


暖かすぎの雪面柔すぎ(多分)の厳しい状況の中、

森井大輝選手は、堂々のPodium!

おめでとうございました!(^^


しかも、森井大輝選手は2本目はラップタイム(クラストップタイム)

スタート順は良くなかったのに、いきなりやってくれました♪

でも、本人は1本目の事を何か言いたそうだなぁ....(^^;


2本目で特筆すべきは、ジャパンチームはほとんど順位を上げていることです。

森井選手だけでなく、鈴木選手も一気に9番手タイム!


小池岳太選手だけ、残念ながらランクダウン。

やっぱり、スタート順に祟られたんでしょうねぇ....(^^;


ところでワールドカップでは、

レースポイントとは別にワールドカップポイントというのも付きます。


転戦する全てのレースで順位に応じてポイントを加算していき、

その合計で、種目別と、全てのレースでの総合優勝を決めるのです。

まさにコンチネンタルサーカス!(^^

このタイトルの行方も注目です♪


現在、GSのポイントランキングは....

Standing
第17位 小池岳太選手 14Pts.
第19位 三沢拓選手 12Pts.

Sitting
第3位 森井大輝選手 60Pts.
第13位 狩野亮選手 20Pts.
第18位 鈴木猛史選手 13Pts.
      夏目堅司選手 ポイント獲得無し

現在のランキングは第1戦の順位と一緒ですが、

レースを追うごとに面白くなっていくはずです(^^


他にも、リザルトから読み取れる事っていろいろあるんですよ♪


例えば、Course Setterが自国のコーチの場合の有利不利について書きましたが、

今回、イタリア勢の1本目、あまりセッターの恩恵を受けていないようですねぇ(^^;

もっとも順位の良かったのが、VIクラスの6位。


2本目のカナダ勢も、そんなにそんなに(^^;

まあ、カナダ勢は2本とも同じような順位で滑ってますから、

それなりに安定している選手たちなんでしょうか。


面白いのは、2本目のカナダコーチのセッティングで、

1本目セットのコーチ、イタリアチームの3選手がDNFだったという事(^^

多分、偶然なんでしようけども、面白いものですねぇ....


あ、あとですね....

残念ながら、ジャパンチームに女子選手は参戦していません。


以上、リザルトのみから読み解く、「見てきたかのような」解説でした(^^


障害者アルペンスキーファンのみなさん!

だった4枚の紙から、ここまで「想像」することが出来るんですよ♪

ぜひ、時間のあるときに試してみて下さい!

では、明日のレースでまた会いましょう!(^^


....と、こんな風にJ-Sportsあたりで中継してくんないかな♪

2013年1月7日月曜日

新年早々喜ばしいこと....

今日から、本格的に新年の業務が始まりました。

とはいえ、劇的に何かが変わったということもなく、

いつもと変わらない日常がスタートしたわけですが(^^;


そんな今日は、仕事の合間を縫って、昇任試験の論文を書いておりました。

「係長級」なんて言うらしい「階級」に収まるための手続きです。


まあ、「出世」っちゃあ出世なんでしょうけども年功序列のこの世界、

ふつーに過ごしていれば避けては通れないことのようで。


もちろん、出世したからといって給料が上がるわけでもなく、

階級が上がってもポストに就けるわけでもなく、

「責任」という名のプレッシャーだけが増していくこの出来事。


そのまま合格する保証も無し、メリもハリも無いのも事実(^^;

いつもと同じように、出来ることを粛々とこなすだけですな♪

肩書きが変わろうが何しようが、σ(^^はσ(^^でしかいられません。


さて、σ(^^のような「手続」だけの出世もあれば、「下克上」を狙う出世もあります。

新年早々、彼の地アメリカでは、貪欲な戦士たちの戦いが繰り広げられていました。


昨年のCOPPER Mt.から引き続き帯米し、参戦しているジャパンチーム。

NORAM CUPのシリーズ戦、WinterParkでの障害者アルペンスキー。

New Year Dayから3日間で開催されたレースのリザルトをご紹介しましょう!

まとめていきますよ!(^^

Men's Super-G(NC)

Standing(立位)カテゴリー
第6位 伊藤史雄選手

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
第11位 谷口彰選手
第15位 横澤高徳選手

Men's Super-G(NORAM)

Standing(立位)カテゴリー
第4位 伊藤史雄選手

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
第12位 谷口彰選手
第13位 横澤高徳選手

Women's Super-G(NC)

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
第3位 田中佳子選手


ちなみに、今回のSuper-Gは、

NORAM CUPよりカテゴリーレベル低い、

アメリカ国内選手権も併催されておりました。

( )内の「NC」はNation's CUPの略です。

Men's Giant Slalom

Standing(立位)カテゴリー
第5位 伊藤史雄選手

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
第5位 谷口彰選手
第10位 横澤高徳選手

Women's Giant Slalom

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
第3位 田中佳子選手

Standing(立位)カテゴリー
第8位 伊藤史雄選手

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
第3位 谷口彰選手
第5位 横澤高徳選手

Women's Slalom

Sitting(チェアスキー)カテゴリー
優勝 田中佳子選手


12月から好調な田中佳子選手、3レースでpodium

さらに、谷口彰選手podiumをゲット!

いい感じに結果を残せたのではないでしょうか(^^

おめでとうございました!


いずれの日も、とてもいい天気ながらマイナス10℃を下回る厳しいコンディション。

長い遠征を締めくくるレースとしては、大変タフなレースだったでしょうね。

まるで見てきたように書いていますが(^^;


気になるのは青木辰子選手

このシリーズではひとレースもスタートされていません。

体調を崩されていたのでしょうか。とても気になります。


下克上を狙う選手たちが帰国するのと入れ替わりに、

下克上なんて「絶対にさせない」選手たちジャパンのトップチームは、

ワールドカップへと出発していきました。


第1戦はItaly Sestriere

Giant slalomが2レースとSlalomが2レース行われます。


昨期、総合タイトルを獲得し、頂点に君臨する森井大輝選手をはじめ、

そうそうたるメンバーで参戦するジャパンチームのレースは、

現地時間の8日AM10:00にGiant Slalom1からスタートします。


日本とは8時間の時差がありますから、

IPCのHPに結果がアップされるのは、

こちらの日付が変わる頃でしょうかね。


まさにTop of the Worldを決定するワールドカップ。

まずは1発目!ガツンといっちゃってください!


Everybody,Please don't miss it!(^^

2013年1月2日水曜日

うまくいかないのが楽しいんです....

年末、今シーズン最初で最後のスキーに行ってきました。


せっかくの機会だったから、

いいコンディションで滑りたかったんですけどねぇ(^^;


行きの道中は中津川ICから須坂長野東ICまでチェーン規制。

200km近い距離、降り続く雪で道路は延々と真っ白....


実はσ(^^;、雪道ではこれでもかというぐらいに安全運転になってしまいます。

安全運転を「する」のではなくて、安全運転に「なってしまう」....
 
まあ、世間一般にいう、「ビビリ」というヤツでしょうか(^^;


妻「道が白くなった途端に、おとぉさんの頭の中にひよこが出てくるね」







ぴよっ♪








雪道の前では、まるでひよこのように無力なσ(^^;

積雪量に比例して、頭の中は、ぴよぴよぴよぴよと賑やかになっていきます。


で、12月28日の道中は、こんな感じでした....(^^;



ドカドカと降り続く雪、除雪車には出会わない、

追い越し車線を爆走する大型車....

もう、ハンパなくビビリ倒していました♪


いつもは6時間の道に7時間半かかり、

そのおかげで何事もなく菅平入りをしましたけどね....疲れた(^^;


ピヨピヨの最中、コメントを頂いてました。

------------------------
12月28日(金):「いざ菅平へ!....」

ぷりんす様のコメント
「Welcome!」


ありがとうございました(^^

シンプルなコメントでしたが、
お陰様で無事にたどり着けましたよ♪

------------------------


さて、前夜のドカ雪、好みは分かれるでしょうね....

でも、σ(^^;は大ッ嫌いです!

新雪やコブ斜面は、出来る限り近づきたくないというのが本音(^^;


翌29日、降り積もった新雪は案の定、

午前10時過ぎにはボッコボコに荒れ果てていました。

氷のような固い斜面が大好きなσ(^^は、

もうすでにモチベーションを失っていたのでした....


でもこの日、ひとつだけ良かったことは、これ以上ない晴天!

そして、雲海を見下ろし、頭を突き出した富士山を眺め!

幻想的な風景に身をゆだねていたのでした♪

当然のようにカメラを忘れてしまったのは、言うまでもありません。オイ


翌30日、朝から雨、雨、雨....

最後のレースだった昨年のジャパラが雨。

スキーから離れてしまう最後の日も雨。

スキーが嫌いになりそうなほど凹みました♪

最後の最後ぐらい、ねぇ?スキーの神様?(^^;


今回のスキーは、ばねのテストが最大の目的でもありました。






















アルペンレース用に開発しているばね、

アルペンレースには不向きのコンディションでは、

テストになんかなりゃしません(^^;

結局、そのばねを「あの選手」に託して下山しました。


31日~1日には、最高のコンディションが戻ってきたようで、

テスト結果を電話で聞くことができました。

結果は、「No Good!」(^^;


不安要素であった「固有振動数」が合っていないため、

「どうにも動きの悪い」ばねになってしまったようです。


「雪面追従性」とでも言っておきましょうか、

なんせ、反応が鈍すぎるそうで....

多分、周波数で言えば100Hz~200Hzほど高めにする感じ?

感覚的な物言いですが....(^^;


荷重特性やばね定数については、いい感じで出来ていたため、

大変惜しい、残念な製品でした(^^;


少しずつ少しずつ改良を加えていくのが開発の醍醐味。

そんな簡単に「いいモノ」なんて出来やしませんやね(^^

まだまだ諦めませんよ♪


ここまでオリジナルのばねにこだわり続けて、

今ではようやく、チェアスキーのばねを、

「ゼロ」から設計するノウハウが身についた気がします(^^


時間と開発費と理解のあるレーサーに恵まれれば、

どんなフレームでも、どんなダンパーでも、

お望みのばねを巻くことが出来てよ?(^^

うん、それはきっと言い過ぎだな....ゴメンナサイ


年が改まってからでしたが、今回使用した板たちのお掃除です。














次に使う予定はありません(^^;

たぶん、早くても再来年以降になることでしょう....

その時に、今と変わらない状態でいてもらえるように、

しっかりとお掃除&パッキングです♪


少し寂しいことですが、いったん、スキーそのものもお休みです。

いつの日か、子供を連れてゲレンデに戻れる日が来ることを祈って。

....本当に本当に心の底から祈ってます(^^;