一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2013年1月13日日曜日

あっという間の4日間....


いよいよ、ワールドカップセストリエール大会も最終日を迎えました。

Slalom(SL:回転)2レース目が行われ....

リザルトを見てびっくり、バケモノが完全に復活したようなんです(^^


妻「ねぇ、そのバケモノって誰?」

鈴木猛史選手の事です(^^


チェアスキーを始めた頃は、

彼もσ(^^も、似たり寄ったりの実力だったのですが、

鈴木選手はめきめきと実力をつけ、

高校生の頃には世界の大舞台で表彰台の常連になっていくのです。


特にスラロームでは誰も使わなかった、

「逆手(ターン外側のアウトリガーでポールを倒していく)」

というテクニックを完成させ、

鼻歌でも歌いそうな軽快さでとんでもないタイムをたたき出していました。
















あっという間に置いて行かれた、

彼の滑りを理解出来ないσ(^^は、

彼のことを「バケモノ高校生」と言っていた訳です。


妻「失礼な話だね」

でも、悪い意味ではなくて、

リスペクトしている訳ですからご容赦♪


こんな書きぶりですから結果はご想像出来るでしょうが、

リザルトのみからレースを時系列に楽しむというのが、

この「まるで見てきたような」シリーズです(^^

スタート前の朝の雰囲気から楽しんでいきますよ。


この日も....天候雪質気温、書いてねぇっ!

ピーカンなのか土砂降りなのか猛吹雪なのか極寒なのか、

勝手に想像しろということか???(^^;


まあ、わからないものは仕方がないので、

1本目の情報とスタート順の整理からしていきます♪


コースは昨日と同じ、

スタート標高2,210mフィニッシュ標高2,030m標高差180m


ゲート(旗門)数は57ターン数が55

標高に対するターン数が30.6%

昨日の2本目のような、ターンの少ないセットですね。

Course Setterはイタリアチームのコーチ。


こうやって毎回、コーチがどの国の人か見ているのですが、

どんなコーチなのか想像していくうちに、

一人ずつ話をしてみたいなという欲求が湧いてきますね。


どんな考え方なのか、どんなコーチングをしているのか、

コースセットにどんなこだわりがあるのか....

まあ、例えその機会があったとしても、言葉が通じませんが(^^;


さて、スタート順の確認です。

22名の女子のあとに男子。

ゼッケンは23番から。


Visually Impaired(VI:視覚障害)クラスが23番から36番、ジャパンのエントリーは無し。


Standing(立位)クラスは37番から66番。

ジャパンチームは三澤拓選手が54番小池岳太選手が60番のスタート。


Sitting(チェアスキー)クラスが67番から93番。

ジャパンチームは、鈴木猛選手が74番森井大輝選手は76番

            狩野亮選手が84番夏目堅司選手は93番

....ありゃりゃ?夏目選手はまた最後尾になっちゃった(^^;

以上、18カ国71名の男子選手がエントリーしています。


実際のレースは、VIクラスからスタートしていきます。

簡単に、実際のVIクラスの滑りはどのようになっているのか、説明していきましょう。


VIの選手たちはGuide(ガイド)と呼ばれる先導者の案内で滑っていきます。

視覚障害クラスといわれるのですから、当然、VIの選手たちは全く目が見えないか、

ほとんど何も見えないかという状態で滑っています。


σ(^^たちで言えば、目隠ししてレースをするようなもんですなぁ。

目をつぶって、歩くことすらままならないのに、アルペンレースなんて(^^;


でも、彼らはやってのけるんですよ。ガイドだけを頼りに。

ガイドは、スピーカーから自分の声で、後にいる選手に指示を伝え、

その指示どおりに選手はターンを始め、ゲートをくぐっていきます。


レース中は、大会のアナウンスや応援などもその時だけなりを潜めます。

会場には、ガイドの指示とスキーが雪面を捉える音だけが響いていく....


σ(^^が障害者になってから、いろんな方とお逢いする機会がありましたが、

いい意味で、最もCrazyなのが、VIクラスの選手だと思います。

本当に心の底から、彼らのことを素晴らしいと感じています(^^


さて、1本目の結果といきましょうかね♪

Standingクラス
三澤拓選手13位
小池岳太選手21位

Sittingクラス
鈴木猛選手ラップ(トップタイム)!
森井大輝選手3位
狩野亮選手11位
夏目堅司選手20位。


鈴木選手、すげーよ....(^^

昨日から、「誰よりも速く」滑っているんですよ。

昨日の2本とこの1本で3本連続


森井選手も3番手に付けていますから、2本目に期待ですな♪

でも、森井選手から約0.5秒までに3名の選手が食らいついてきてますから、

かなり激しいレースになることでしょう(^^


1本目が終わり、2本目のスタートは3時間後。

この間の選手たちはみんなそれぞれに時間を過ごします。

が、レーススタッフの方々は大忙し。


1本目のゲートを抜いて、

Course Setterの指示どおりのところに立てて、

雪面を整備して....


2本目のセッターはロシアのコーチ

クマさんみたいなごつい人が難しい顔をしながらコースを作っていきます。

見てきたかのように言ってますが、どんな人か知りません(^^;


ゲートは、GSや高速系のFlag(旗)をつけるものは2本のポールで、SLは1本のみ。










これは、GSや高速系













これがSL







これらを左右ひと組でひとつのGate(旗門)を構成し、

そのGateの間を滑ら無ければならないのがアルペンの基本ルール。


旗が付けてあるゲートなら簡単なんですよ。

旗と旗の間を抜ければいいんですから。


でも、SLでは旗はありません。

目印のないポールとポールの間を抜けなければならないのです。

一応、と交互に立ってはいますが、

慣れないとコースを探しながらレースをする羽目になります(^^;


SLではよくあるDisqualified(旗門不通過)という反則も、

コースを見失うことが原因で起こる場合もあります。


お、そうこうしている間に2本目のセットが完了したようです。


クマさんのセットは60ゲート58ターンで、標高差とは32.2%

ターン数としては、ルールでは「標準」なんでしょうけども、

昨日の2本目、今日の1本目とちょいとゲートが少なめなコースでしたから、

なんだか2本目でいきなり多くなった気がします。


実際には、ターン弧がかなり小さく感じる選手たちもいるでしょうから、

そのあたりの「気持ちの調整」も必要でしょうね。

それをインスペクションでしっかりと行えるかが鍵となります。


あとですね、σ(^^の経験から言いますと、

2本目は、1本目より3つゲートが増えた訳ですが、

フィニッシュ直前は体力を相当消耗していますから、

たった3ゲートとは言え、相当辛い数だと思いますよ(^^;


さあ、2本目がスタートしていく訳ですが、

やっぱり、天候気温の情報がないというのは、面白くないですねぇ....

どんな雪面での勝負だったかさっぱりわからないのですから、想像力も働きません(^^;

なので、淡々と最終結果をお伝えすることにします♪


でも、淡々とした口調ではお伝え出来ないこの結果!

鈴木猛史選手連勝!

2本目は2番手タイムでしたが、1本目の大差をしっかりとキープしてフィニッシュ!

他の選手には手が付けられないバケモノのように見えていませんか?(^^

鈴木選手、おめでとうございました!(^^


Men's Slalom1

Standingクラス
4位 三澤拓選手
10位小池岳太選手

Sittingクラス
優勝鈴木猛選手
6位森井大輝選手
11位狩野亮選手
14位夏目堅司選手

エントリー71名中、DNFが28名、Disqualifiedが2名。

半分近くの選手が「いなくなった」という厳しすぎるレースでした。


そんな中、三澤選手は1本目13位から、

2本目に3番タイムを叩きだして一気にジャンプアップ!

そんな芸当、そうそう出来んやね(^^

三澤選手もリズムを掴んだという事かな?


そして、Point Standingsは....

Men's Slalom

Standingクラス
8位三澤拓選手50Pts.
13位小池岳太選手41Pts.

Sitting
1位鈴木猛選手200Pts.
6位森井大輝選手85Pts.
12位狩野亮選手40Pts.

鈴木選手、2位にクロアチアの選手がついてきていますが、

3位の選手とは105Pts.差。

もうすでにひとつ抜け出した感があります(^^


さて、もうひとつ、OverAll(オーバーオール:総合)も、いっとこ♪

Men's OverAll Standings

Stabdingクラス
12位小池岳太選手828Pts.
13位三澤拓選手77Pts.

Sittingクラス
1位鈴木猛選手242Pts.
5位森井大輝選手145Pts.
12位狩野亮選手100Pts.
25位夏目堅司選手12Pts.
(2013年1月14日修正)

Standingは三澤選手が一気に小池選手との差を詰めた!

Sittingでは鈴木選手森井選手を一気に逆転!


これからも目が離せないチームジャパン!

次の会場、スイスサンモリッツではどんな戦いを繰り広げてくれるのか、乞うご期待!(^^


妻「スイスって、いつからなの?」

プログラムではですね....
2013 Suva Care IPC Alpine Skiing World CupSt. Moritz, Switzerland

現地時間13日、GSの1レース目から始まります。


てことはあれですか?

移動時間を考えたら休める時なんてほとんど無いじゃないですか(^^;

こりゃ大変だ....


ではまた次回、スイスはサンモリッツに行ったつもりになってお伝えします!(^^

1 件のコメント:

  1. ロボさん楽しく拝見しています(^^)

    リザルトpdfダウンロードしなくなりました(^^;)

    これからも「みてきたような観戦記」お願いします。

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コメント、ありがとうございます。