一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2013年5月31日金曜日

水平静止状態における乗車時車高について....

とうとう5月も最終日。

あとわずか半年もすれば、雪の便りも聞けるでしょう。

スキーシーズンまであと少し!!!


....連載を続けますね(^^;


これまでの投稿で、「センター」をそれなりにしっかりと決める方法を書きました。

何でここまでこだわるかと言えば、センターの出てないスキーはナンセンスだと思うからです。


センターが出ていないチェアスキーで「デラパージュ(横滑り)」をしようとしても、

まっすぐ真横に滑り降りることは難しいでしょう。


横滑りが出来なければスキーは上手くならないと言われるほど、

横滑りは重要な要素なんですよ♪


横滑りをして、どんどんと斜め前方や後方へずれていくのは、

チェアスキーの「センター」が出ていない証拠です。


センターが出ているチェアスキーならば、

「一番楽な姿勢」で「苦労する」ことなく「まっすぐ」に横滑りが出来るはずです。


ですので、まっすぐ横滑りが出来ないとお悩みのあなた!

いま一度、チェアスキーのセンターを確認しましょう♪


さて、今回からは「1G車高」ということを考えてみます。
          (「1G」=「いちじー」or「わんじー」)


これがどのぐらい大切なことかというと、

初心者のうちに完全に理解することは難しいかも知れませんが、

意識するとしないとでは、数年後のスキー技術に大きな差が出てきます。


憶えておいて損はありませんし、

意識していなかったチェアスキーヤーには、この機会にお伝えしたいと思います。

「大きなお世話だ!」とおっしゃる方は、読み飛ばしてください(^^;


さて、まずは「1G車高」の定義をしっかりと理解してくださいね。


水平なところでチェアスキーに乗って、

静止状態でのシート高さの数値のことを指します。

このシート位置は、チェアスキーの操作性に大きく影響します。


でも、「シート位置」は人それぞれで、しかも正確に高さを測ることも難しい。


ですのでσ(^^は、

「どのぐらいばねが「たわんで(縮んで)」いるか」

ということを基準にしています。


写真のように、純正のばねは232mmの長さが標準のようです。

































製品の誤差はあるでしょうが、大体その長さでしょう。


で、ダンパーのストロークは、75mmの仕様です。
(ストローク:一番伸びた状態から一番縮めた状態までの長さ)









←ここがフルボトム







つまり、フルボトム(一番沈んだ状態、「底付き」とも言います)の時、

ばねの長さは157mmになっているはずです。
(232mm-75mm=157mm)


で、チェアスキーに乗ればある程度のところまでばねがたわみます。

1G車高とは、その位置のことを指します。


トリノモデルには3種類のばねが選択出来るはずですが(今はもっと増えているかな?)、

それぞれのばねの強さは違いますので、ばねのたわみもそれぞれで違うことでしょう。

「60kg」用なら大きくたわんで、「80kg」用ならあまりたわみません。


このたわみ量はひとりでは測れませんので、誰かに測ってもらってください(^^

次回の投稿までに測っておくと、理解が進みますよ♪


ところで....

「チェアスキーなのに『車高』っておかしくねーか?」

と、お考えのあなた!


はい、果てしなくおかしいです!(^^;

タイヤがあるわけではないので、「乗車」とか「車高」とか、

それはそれは不適切極まりありません♪


でも、「スキーに乗る」的な意味の言葉って無いと思いません?

ましてや、チェアスキーに乗るなんてどう表現したらいいものやら....


てことで、σ(^^が勝手に決めました!

誰がなんといおうと....

チェアスキーに乗るのは「乗車」!

チェアスキーのシート高は「車高」!!

国内ではこの表現で統一します!!!

反論があれば、適切な表現を考えてください!!!!(^^


次回「無理難題を言うつもりはないのですが....」 

2013年5月30日木曜日

形から入る必然とそれに伴う悲哀....

とにもかくにも、このブログでは頂いたコメントを大切にしております(^^

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5月29日(水):「滑っている時の姿勢って?....」

ギン様のコメント
「やはり後傾だとスキー的なセンターでないですよね・・・
 ありがとうございます^^

 ぶっきらぼうな質問内容で投稿まで変えさせてしまい
 こちらこそ申し訳ありませんでした!!
 引き続きこれからも宜しくお願いします(^^ヾ

 それと私も健常スキーはかじった程度です!
 カービングスキーが出始めた頃に辞めてしまったので
 いまでは浦島太郎状態です。。」


ありがとうございました!

このブログは、山本新之介が思いついたことをダラダラと書き綴るものです(^^
連載の予定を変えたのではなく、思いついたことが「予定のネタ」なんですよ!
ということで、お気になさらずに♪

カービングスキーをほとんどご存じないのであれば、
健常との比較をしようとしても無理ですねぇ。
逆に、戸惑わなくて好都合かも知れません(^^

少しずつ、楽しみながら取り組んでいってくださいね!

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こうして、連日のコメント、本当に嬉しいものです。

がんばって、書いていきませんとなぁ....(^^


てことで、「姿勢」についてのネタ後半へまいりましょう!


どんなスポーツもそうですし、

スポーツに限らず「美しい姿勢」というものには、

その所作、動作の目的というものがあるはずで、

「理」にかなった動作というものは自然と美しくなるものと考えています。


ある動作の目的があって、その目的を達成するために、

全ての無駄な動作を省いて最も効率的に表現したその時のシルエットが、

「美しい姿勢」なのでしょう。

そしてそのシルエットは、人によって千差万別だということも言えます。


海外と国内の、スポーツ指導の方法を耳にしたことがあるんですが、

「フォームの形」を教えるのは日本だけなんだそうですね。


姿勢がどうだとか、肩や肘の角度がどうだとか、

まずシルエットにこだわる指導者があまりにも多すぎると。


例えばアルペンスキーであれば、

一番の目的は「フィニッシュまで誰よりも速く降りること」です。


その目的を達成するために、
 
「フォームの美しさ」は必要ですか?

という疑問も出てくる訳です。


極論を言えば、

「なんだあの不細工な滑りは?」などと罵られても、
 
速けりゃ「正義」なんです。


要は、その目的を達成するために何が必要かということを理解した上で、

トレーニングを積み重ねなければならないということ。


もちろん、「美しさ」が問われる競技もあります。

スキーでいえば「技術戦」などはそうでしょう。

でもそれは「美しさを競う競技」ではなくて、
 
「スキーの巧さには美しさが伴う」という概念があるはずです。


つまり、スキー板を最も効率よく操作するためには、

最も効率のいい動作が必要で、

そのシルエットは自然と美しくなるという訳です。


チェアスキーアルペンでも、

みんなそれぞれの体の使い方をしっかりと考えて、

「誰よりも速く滑り降りるため」に、

もっと言えば、「最も無駄のないスキーをするため」に、

それぞれにいろんな事を試して自分のフォームを身につけてきました。


そこには、道具の操作やスキーというスポーツの理論はあっても、

シルエットによるこだわりはありません。

「美しいから速い」のではなくて、「速いから美しい」のです。


でも、一番最初の「基本的な姿勢」

その姿勢だけは全てのチェアスキーヤーが憶えておく必要があります。


それから、しっかりと目的をもってトレーニングして、

必要に応じてフォームを変えていくこととなります。

この基本的な姿勢でいろんなバリエーショントレーニングを重ねて、

自分の体がどのように動くのかを考えながら、です。


前に書いたように、上達していくと姿勢も変わるとはそういうことです。

まずは、このことをご理解ください。


また、人によって様々な体型や障害があるので、

この基本的な姿勢以外は伝えられることはありません。

ぜひ、「自分のフォーム」を見つけ出してください。


では、次回からは連載の本題に戻ります。

次回「1G車高ってなんじゃいな???」

2013年5月29日水曜日

滑っている時の姿勢って?....

まずはいきなり、コメントのご紹介から(^^
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5月28日(火):「お金がなきゃ頭を....」

ギン様のコメント
「シート&姿勢について質問があります。

 健常時とは違い固定されるのでどの姿勢がベストなのか・・・
 個人的な差はあると思いますが、
 背筋が雪面に対して垂直になるように取り付けるのでしょうか?

 トリノモデルが前転するという事でしたので、
 ほんのすこし後傾気味の角度で取り付ける感じでもいいのかなと感じました。」


ありがとうございました!

簡単に、「姿勢を決めろ」のひと言だけでは、
どうすればいいのかさっぱりわかりませんよね。申し訳ありませんでした。
ものの伝え方、反省しなければ....(^^;

ご質問の内容は、本文でお答えすることにいたします。
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ということで、今回から「1G車高」について書いていく予定でしたが、

「チェアスキーの姿勢について」と題して緊急投稿します!


さて、ギン様のコメントを拝見してますと、健常スキーのご経験がおありなんでしょうね。

チェアスキーと健常スキーとの、姿勢の比較でお悩みのご様子。


実はですね....

σ(^^は健常スキーの経験は「修学旅行」レベルですので、

チェアスキーと2本スキーの姿勢を比較しようとしても、

さっぱりわかりません!以上!

これでは「ふざけんな!」と怒られますね(^^;


改めまして。

まずは、ご質問のチェアスキーの「基本的な姿勢」の取り方についてです。

1.チェアスキーに座った状態で「気を付け」をします
2.アウトリガーを持った両手で「前にならえ」をします
3.そのままアウトリガーを下ろします
4.その姿勢は崩さずにリラックス!

これで、「入り口の基本的な姿勢」の出来上がりです。

まずはこの状態で計測とトレーニングをしてください。


また、「前転」してしまうなら初めから後傾姿勢で、と思われているようですが、

前転回避は「リカバリー」でクリアしてください。


滑っていて、どんな状態になっても、

その「基本的な姿勢」に戻すということがチェアスキーのキモであり、

その基本的な姿勢が最もスキーの運動を妨げない姿勢なんです。


そこを崩して計測してしまうと、

「重量的なセンター」は出せても、

「スキー的なセンター」は絶対に出ませんのでくれぐれもお気を付けて。


さんざん、「前転するぞ」と脅しておきながらこんなことを言うのも何ですが、

前転させない滑り方もありますし、

前転しそうになっても、ある程度は「リカバリー」出来ますので、

姿勢やポジションで前転を押さえ込もうとするのはやめましょう。


じゃあ、未来永劫、このポジションでいいのか?

という疑問も出てくるでしょうがそうでもないんです。


健常スキーで例えるとですね。

ターン弧が深くなり、ハイスピードをコントロール出来るようになったりすると、

上手くなるにつれ自然とフォームは変わっていきます。


しかし、体とスキーの位置関係は変わりません。

これは、「センター」の位置が変わらないのではなく、

板の真ん中に乗り続けるために、体が「センター」を維持し続けているからです。


ところがチェアスキーではどうか。

座面の角度変えたとか、ステップの位置を体に近づけたとか、

長いスキーキャリアの中でいろんな工夫をされていくと思います。


その時の重量バランスの変化は体の使い方だけで調整出来るものではなくて、

シート位置を変更してセンターを出し直すしかないんですよねぇ。


邪魔くさいことかも知れませんが、

チェアスキーヤーの宿命だと思って取り組んでくださいね。


さて、「フォーム」の話をしたついでに、もう少し突っ込んで書いてみます。

次回「目的はシルエット?」

2013年5月28日火曜日

お金がなきゃ頭を....

ども♪

まずはいきなり、コメントのご紹介(^^
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5月27日(月):「やじろべえでもスポーツでもセンターは大事....」

ギン様のコメント
「何もしらずにマシン調整してたらバランスが
 めちゃくちゃになっていたとこですよ・・・

 スーパーバランスマッシーンⅡこれは必須ですね!
 必ず製作しておきます!」


ありがとうございました!

「マッシーン」の必要性をご理解いただけて嬉しく思います(^^
製作方法など、ご質問等あればご遠慮なく♪

数点、製作に当たっての注意点を....

100kg近いものを乗せるマッシーンです。
強度は十分にお考えください。

「足」の伸ばし縮みで傾斜面での運用も考えています。
スーパーなバランスを得るためにも、「水平」を確保しなければなりません。
「水平器」の準備を怠りなく。

材料は全てホームセンターで揃うなんて書きましたが、
スキープレートとビンディングは売っていません。
申し訳ありませんが、別途ご調達ください....(^^;

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では、張り切って本文にまいりましょう!


σ(^^の考え方の基礎は「大和魂」です。

この言葉は、かつての戦争による暗い影を引きずってたりしますが、
 
本当の意味は「困難を打破する智恵と勇気」と解釈してします。


ですので、「何か」してみたいことが出来て、

難しい状況にぶつかったとしても、

「大和魂」で切り抜けられると思っています(^^


さて、前回は「チェアスキーのセンターを出そう」なんて、

簡単に書いてしまいましたが、実際には少々のコツが必要です。

そこで、σ(^^の大和魂でやっつけた経験を書いてみようと思います。


「シートのセンター出しで穴を開けまくったら、

 シートの強度が落ちてしまうじゃないか!」という不安を取り除くために、

まずは「仮止め」の穴を開けることにします。


チェアスキーのシートは4本のボルトでフレームに固定されています。

シートレールの取り付け部、この真ん中に2つの穴を開けるのです。

「本止め」用の穴のちょうど中間のところにです。


こうすればシート側に4つずつ穴を開けて調整する必要はなくなりますし、

本止めの付近に余計な穴が出来ることもありません。

















チェアスキー側はこれで良し。

シート本体には....


例えばσ(^^のシートは川村義肢製です。

納品前に、シート前後方向の「中心線」を入れてもらいその線を利用します。
 
中心線上に大胆に適当に!

「仮留め穴」に合わせて穴を開けて、

その位置を「基準」に計測と調整を繰り返しましょう。


川村義肢製でないシートや、すでに手元にあって中心線がわからない場合は、

すでにある4つの取り付け穴、それぞれの左右中間の位置に穴を開けてしまいます。






















この位置を「基準」に始めましょう。


これで計測してみてセンターが出ていないようなら、

シートをちょっとずらして取り付けて、もう一度計測して....


「大体このあたり」という位置に穴を開けてと、

調整を繰り返すのもいいのですが、

そんな作業を何度も繰り返すのは面倒ですよね(^^;


そこで、「ガリレオ」よろしく計算で穴の位置を求めていくことにしましょう。
                チャラッチャ~チャラッチャ~チャラッチャ~チャラチャラチャラチャラ....♪

例えばですね(^^;

トリノモデル単体の重量が約15kg

スキーのフル装備をした人間が80kgとしましょう。
(ヘルメットやアウトリガーなどを含めて、8~10kgの重量が体重にプラスされます)


そして、先ほどの「基準」の位置で計測した前後差が前55kg後40kgだとしましょう。

これでは前方が重いという事であり、

「センター」よりシートが前方に取り付けられていることになるので、

後方に取り付け直さなくてはなりません。


ですので....

「基準」の位置から、前方30mmの位置に穴を開けて、

そのポジションで前後重量差を再計測します。


今度はその前方30mm」で、重量差が前45kg後50kgとなったならば、

今度は後方に移動させすぎたということになります。


その30mmの間にセンターがあるはずですので、

その重量差を30mmで割り戻せば、

「基準」から何mm移動すればセンターが出せるのかがわかります。


30mm移動して重量差が10kgということは、

1mmあたり333.33gの重量変化があるということです。


95kgの重量のセンターは47.5kg

基準位置から考えて、解消したい重量差は7.5kg

1mmあたり0.33333kgですから、7.5÷0.33333=22.5


つまり、基準より22.5mm前方の位置でセンターが来るということになります。

ね?簡単でしょ?(^^


湯川准教授気取りで、

「まだこれは仮説の段階だ」

なんて言いませんよ。実証済です(^^


左右の調整も同じ作業で求めます。

ただ、左右については体型や障害の度合いによって重量差が大きく左右されます。


例えばσ(^^は左足が義足で、約3kg程度の左右差があります。

これはシートの穴位置にすると数mm程度のズレですので、

位置決めについては「深追い」をしていません♪


また、穴位置のズレが大きく発生する場合ですが、

例えば右側にシートがずれていると、

右ターンでシートが雪面に当たりやすくもなります。


雪面に当たりやすくなっても、左右のセンター出しを求めるのか、

少々であればテクニックで何とかしてみようと思うのか、

このあたりはそれぞれでご判断を♪


そして、位置決めが終われば、

そのまま本止めの4つ穴を開けて、

完全にシートを固定することをお忘れなく。


ちなみに、この計測作業の間は、

しっかりとスキーをする姿勢を決めることが重要ですからね。

測るたびに姿勢が前や後に動いていると正確に測れませんからお気を付けて。


また、一度決めてたらそれでおしまい、というわけではなく、

技術の向上に伴って姿勢やシートの角度が変わったりすればセンターは狂いますし、

シートを新しくすることだってあるでしょう。


この作業はチェアスキーをしている限り、いつまでも必要なんだとご理解くださいね♪


....しかし、こうやって書いてみると、

    「大和魂」なんて表現は大げさなことだったなぁ(^^;


次回「1G車高ってなんじゃいな???」

2013年5月27日月曜日

やじろべえでもスポーツでもセンターは大事....

どんなスポーツでもそうですが、
 
「センター」と名の付くポジションは決しておろそかに出来ません♪

しっかりとその役割が機能してこそ、

戦うことが出来ますし、勝ちに行くことも出来ます。


前回にも書きましたが、

その大切な「センター」をしっかりと出すことが、

チェアスキーにも必要なんです(^^


まず、一番最初にしなければならないこと。

乗車状態での重心位置を把握しましょう!


どれだけチェアスキー本体のことを考えたところで、

スキー板への重心位置が狂っていたら、どうにもなりません。

板の真ん真ん中に乗り続けることがスキーの「キモ」です。

それが出来れば、どんどんと「いい滑り」に近づきます。


そこで、σ(^^は作りました。

「スーパーバランスマッシーンⅡ」

















マシーンのセンターには、

ビンディングのセンターが来るように取り付け、

さらにそのセンターから前後左右等距離に体重計をセットする「足」を取り付けます。







この足はネジで高さを調整出来るので、
少々の傾斜があるところでも測定可能♪








これにチェアスキーをセットして前後、左右とそれぞれを計測し、

2つの体重計の数値を読み取ります。

















前の方が重ければ「まえ荷重」、後が重ければ「うしろ荷重」です。

左右の数値が違っていれば、左右のバランスが悪いということです。


ちなみに、チェアスキー単体では、

前10kg後5kgで、前の方が重いですね。


乗車状態で前後、左右ともにバランスが取れれば、

「センター」を出せたということになります。


この「マッシーン」は、全てホームセンターで売っている材料から、

簡単に作ることが出来ますので、一家に一台ぐらいの勢いでお勧めします。

そこまで行かなくても、所属するクラブにひとつは欲しいところですね(^^


この作業はひとりでは出来ませんが、

夏の間にみんなで寄って集って測りっこすればいいんです♪


どうですか?その重心位置は狂っていませんか?

狂っていたなら、シートの取り付け位置が悪いということです。


シートレールで前後20mmずつの調整は出来ますが、







←このレールね♪









それより小さな間隔での調整や左右差の修正は、

シートの取り付け穴を開け直さなければなりません。


ひとつ穴を開けて測って、まだセンターに来なければもうひとつ穴を開けて....


少々めんどくさいんですが、大切な作業ですから根気よくお願いします。

「そんなに穴を開けまくったら、シートの強度が落ちるじゃないか!」

そうですね。そんなことをしなくてもいいように、位置決めの方法を説明していきます。


次回「工夫の心は大和魂」


と、次回予告が終わったところで、恒例のコメントご紹介!
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5月24日(金):「チェアスキー次世代機に掛かる妄想....」

なまず様のコメント

「こんにちは
 ご存知かもしれませんが、昔のK2のスキーにはLEDがついていて、
 振動を電気エネルギーに変換して、振動のエネルギーを逃がすようになっていました。
 スキーをあおるとLEDが光るんです。

 HEADスキーはここのところ、
 タワミと振動のエネルギーを電気エネルギーに変化させて、
 スキーのフレックスをコントロールすることをやっています。

 無駄な振動エネルギーを何かに変換して
 「有効に再利用」するのは中々難しいかもしれませんが、
 他のエネルギーに変換して、「発散」してしまうというのはとっつきやすいかもしれません。

 K2の例を見ると書いておられた電飾ピカピカのチェアは
 初手としては間違ってない気もします。
 天気の悪い時は周りが避けてくれていいのでは?」


ありがとうございました!

スキーメーカーでもいろいろなトライをしているんですねぇ(^^
σ(^^;ももう少し化学や物理を勉強しておけば、なにかひらめいたかも知れません。
こういう時、無学な自分が恨めしくなります。

また、何か気がついたことがあればご教示ください!

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てことで、連載はまたまだ続きます!

どうぞ、ごひいきに♪

2013年5月26日日曜日

すでに次のシーズンは始まってます....

いやいや全く、暑くなってきたものです....

チョー暑がりなσ(^^にとっては、地獄の季節がやってまいりました。


シーズンが終わったばかりなのに、
 
次の雪を待ちわびるのはスキーヤーの性でしょうか。


でも、どんな競技でもそうですが、オフシーズンは非常に重要な時期です。

この時期の過ごし方が、ハイシーズンの成績を左右するといってもいいでしょう。

このオフシーズンに出来ることやしなければいけないことなどを、

きちんと整理して実行するようにしましょう!


てことで、今乗っているチェアスキーそのものについても、思いをはせることを提案します。

これは、世界を席巻しているジャパンシッティングチームですら、入念に行っていることですよ♪


まずは、「今どんな状態で乗っているのか」ということを、真っ先に確認しましょう!

「今」のポジションやセッティングデータを、

数値として書き留めておくことは上級者になるほど大切です。


こういう事は、ある程度滑れるようになると、
 
「そんなことはよくわかってる」

なんて言いながら放置しがちなものです。


「今の状態」を客観的に見ることが出来なければ、
 
「変更」や「応用」なんて絶対にムリですからね。

ましてや、サスセッティングなんて....


「感覚」だけに頼ってセッティング変更なんてした日にゃ、

「迷路」の中をぐるぐると回り続けることになります。

いつでも「元に戻せるようにしておくこと」が、初心者でも上級者でも絶対に必要ですよ。


まず、知っておかなくてはいけない「今の状態」のポイントは2つ。


前後左右の重心位置はどうか?


スキーというスポーツは、

板の真ん真ん中に乗り続けることが出来るかどうかが「キモ」です。


どんなに練習したところで、

重心(ポジション)が狂っているチェアスキーでは、

上手く滑る事なんて出来ません。


何とかかんとかそこそこ滑ることが出来ても、

ある程度以上は絶対に上手くなりませんし、

狂ったポジションで滑ることを体が覚えてしまってからでは、

その修正に相当な苦労が要ります。


まずは、一番最初からポジションをしっかり合わせること!


ふたつ目は1G状態の車高を決めること。

1G車高とは、平地でチェアスキーに乗って、

ばねがどれだけ縮んでいるか(ばねのたわみ量)で測ります。


この車高はそれぞれ好みがあって、

どの高さがいちばんいいとは言えないのですが、

その「好みの位置」を探るためにも、「今」を知る必要があるのです。


いま、ばねのタワミは何mmですか???


では、この2つを踏まえて、連載の開始です!

次回「チェアスキーのセンターはどこ?」

2013年5月24日金曜日

チェアスキー次世代機に掛かる妄想....

まずはいきなり、コメントのご紹介!

このブログは、いただいたコメントを本文でご紹介しております♪
(そんなことするから、コメントが少ないのか???^^;)

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5月23日(木):「コメントありがとうございます!....」

ギン様のコメント
「回答頂きありがとうございます^^

 残念ではありますがオーリンズの件は了解しました。
 「サスセッティングは複雑な迷路」という事で
 先ずは迷路に入り込む前にセッティングの“いろは”を
 山本様のブログを通して勉強させてください!!
 宜しくお願い致します。

 ちなみにチェアはトリノモデルでオーダーしました。
 体重ですが・・・以前バネのお話しで投稿されてた
 中途半端な75㎏です(´・ω・)」

ありがとうございます!

このブログでは「エラそうに」書いていますが、
試行錯誤四苦八苦した経験を書き綴っているだけですので、
勉強していただくほどのことでもないかも知れません(^^;

ただ、どんな時でも「へんだぞ」と思うことが少しでもあれば、
その思いは大切にしておいてくださいね。
その時は解決しなくても、将来のヒントになる時が必ず来ますから。

体重、σ(^^;と同じぐらいなんですね。
おかげで、記事を書くのが楽になります♪
ありがとうございました(^^

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という、ギン様のコメントを受けて、

セッティングについてもう少し詳しく書いていこうと考えてますが、

構想を整理している最中ですので、しばらくお待ちくださいね(^^


さて、前回で連載は終了いたしましたが、

書ききれなかった妄想を「番外編」として書かせてください♪


最近の市販車、「運動エネルギー回生システム」というものが一般化してきました。

アクセルを開けていない時間、つまり、減速時に発電して、

その電力を駆動力に変えたり、電装部品に回したりするエコなシステムです。


F1ではその強力なエネルギーをエンジン出力に上乗せすることで、

よりパワーを引き出すということもしているようです。

そのシステムのことを最初に耳にした時は理解不能でした。

「ブレーキかけたら速くなる???」なんてね(^^;


でも、よくよく勉強してみると、実に効果的なシステムです。

エネルギー保存の法則なんて考え方もあるわけですし。

減速時のエネルギーを有効に使っているなんて、

よくもまあ、そんなことを思いつくものです。


ただ、これだけなら「へぇ」ボタンを19回ぐらい押して終わりなのですが、

どうせなら、チェアスキーに応用出来ないかな?なんて考えたりしています。


発電装置は簡単に作れると思うんですよ。

リンクの上下動にあわせて発電する簡単で軽量なものをくっつけて....


でも、電圧も微弱なものになるでしょうから、

そんな弱い電気で何が出来るだろう???

というところで止まっています。


寒い時に体を温めるヒーターなんて絶対にムリです。

それならばカイロを貼っておく方がいい(^^;


LEDを使って、どこかをきらきら光らせる。

この程度なら出来そうですね。

そういうのは、「小僧」が大好きかな?

あまり意味がないですが....(^^;


例えば、ダンパー内部に電流で何らかの仕掛けをして、

フリクションロスを限りなく少なくできるような「何か」....

同じような考え方では、「SEV」という商品もありますねぇ(^^;


例えば、発生した電流を利用して、

スキー板の滑走面の静電気を除去するなんて装置は作れないかな?

んー....こんな簡単な装置で静電気除去が出来るのなら、

世の中から静電気問題は無くなっていますなぁ(^^;


仮に、電力に制限をかけずに考えたら....

後方に向けてファンを回して推力を得る。

秒速27m/s以上の風を生み出すことが出来れば、

DownHill(滑降)にも使えるぞ!....って、どんな装置がいるんだよ(^^;


空力で考えたら、可変フィンなんてのも面白そうだ。

エッジグリップが必要な局面、空気の整流が必要な局面、

いろんな状況に合わせて動かすことが出来る空力装置(^^


....妄想は尽きませんな♪

2013年5月23日木曜日

コメントありがとうございます!....

先だって連載してきましたチェアスキー「トリノモデル」のサスセッティングについて。

ご好評頂いたようで(?)、嬉しいコメントを頂きました。

まずは、ご紹介を♪

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5月22日(水):「次世代機への課題....」

ギン様のコメント
「はじめまして、いつも楽しみに拝見しております^^
 最近チェアスキーをはじめたギンといいます。
 チェアスキーを経験し、バネやダンパーなど
 セッティングについてはとても重要だと感じました。

 近々マイチェアが納入される予定でして、良い物は早めにと!!
 オーリンズ製のダンパーをつけたいと考えておりますが・・・
 メカに疎いもので何をつけていいのやら('ω'
 よろしければオーリンズ製ダンパーの品番等教えて頂けないでしょうか?
 バネについては、実際に乗って感じてから考えたいと思っております。」


ありがとうございました!

チェアスキー仲間が増えるのは、本当に嬉しく思います。
いつの日か、ゲレンデでご一緒出来ることを楽しみにしております!(^^

また、マイチェアが間もなくという事で、
もう、ドキドキしてたまらないという感じじゃないですか?
当然、トリノモデルですよね?(^^

さて、オーリンズをご希望ということですが....
その話はコメント欄ではなく、本文でさせて頂きます(^^

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では、改めまして(^^


これまで、「オーリンズ最高!」的な記事を書いておきながら、

非常に申し訳ない「現実」の説明をさせて頂きます。


現在のところ、市販で手に入れられる、

チェアスキー用オーリンズダンパーは無いんです(^^;

バイク用とチェアスキー用では、減衰力を決める内部仕様が異なります。

ですので、「適当に当たりを付けて」オーリンズを突っ込むことは出来ても、

「最適」なセッティングではありません。

つまり、中途半端なモノでしかないわけです。


最終目標は、「チェアスキーに完全にマッチするオーリンズ」です。

そのためにも現在、ナショナルチームの「あの選手」が、

チェアスキーに最もマッチするセッティングを検討しています(^^


先ほども電話で、テストの進捗状況を確認しましたが、

来シーズンに大詰めのテストを行って最終の仕様決定をして、

チェアスキー用オーリンズの市販は、「ソチ後」かな?とのことでした。


ですので、来シーズンにオーリンズの投入は難しいと思います。

期待させていながら、申し訳ないことです....(^^;


ただ、「今すぐに欲しい」オーリンズをガマンさせる代わりに、

来シーズンをムダに過ごさない方法をお教えしたいと思います(^^

セッティングについて、「とても重要」とご理解頂いているからこそ、

是非とも聞いて頂きたいことです♪


ギン様がオーダーされたトリノモデル、

以前、ここで投稿したように、体重を申告されたと思います。


ギン様の体重がいま何kgで、何kg用のばねをオーダーされたかわかりませんが、

通常でしたら、σ(^^がトリノモデルをオーダーした時と同じように、

おそらくは「前転覚悟の強いばね」が付いてきていると思っています。


それを踏まえて!

「じゃあ、経験の浅いチェアスキーヤーのセッティングは、
               一体どうすりゃいいのさ!(^^;」

的な事を、何回かに分けて詳しく書き綴ってみたいと思いますが、いかがでしょう?(^^


もしかしたら、トリノモデルを使いこなすセッティングを見つけられるかも知れない。

もしかしたら、トリノモデルの性能を殺してでも「体を合わす」事になるかも知れない。

 
でも、ひとつだけ言えるのは、
 
「サスセッティングは複雑な迷路」ということです。

迷路に入り込んで、どうにもならなくなるまでに、

「ある程度」の方法をご理解いただけたらと思います(^^


てことで、ギン様のストップがかかるまで!(^^;

「トリノモデルのサスセッティングの
 初めの1歩の踏み出しは右脚から?左脚から?」

と題して、また例によって、だらっだらと書いていくことにします♪


ギン様、そして読者のみな様、

またしばらくの間、ダラダラ連載にお付き合いください!(^^


でも、ギン様がご購入のチェアスキーが、
 
「長野モデル」だったらどうしよう....

実はσ(^^;、長野モデルは、乗ったことがないんですぅ....

2013年5月22日水曜日

次世代機への課題....


ども♪

新しいキーボードに四苦八苦している山本新之介です(^^;


前回は、サスセッティングを中心に、

チェアスキーの次世代機について考えてみました。

でも、それだけなら「次世代機」というよりも、

「トリノモデル改」という程度にしかなりません。


どうせだったら、現在の課題を全てクリアするような、

大胆なモデルチェンジも必要ではないかと思うんです。

てことで、餅の絵の続きを書いてみますね(^^


トリノモデルのリンク形状は、

現在のところ世界最高の機構ですので、

大きな変更は必要はないでしょう。


現在、ナショナルチームで取り組まれていることは「軽量化」です。

「重量が重い方がスキーには有利」なんてのは、大昔の俗説。

スキーに限らず、運動性能で勝負するマテリアルならば、

軽ければ軽い方がいいに決まっています。

もちろん、「吹けば飛ぶような軽さ」は論外ですけどね(^^;


ただ、ナショナルチームの軽量化には、

一般人は手の出せない「領域」のモディファイがあります。


ン百万もする素材を使ったりとか、   300マンエンノシート?(^^;

耐久性を最低限にまで落とした軽量化とか、     1シーズンモテバイイラシイ(^^;

便利だけどもレースに必要のない部品は取っ払ったりとか....  リフトノルトキニツカレル(^^;

こういったことは、一般スキーヤーにはちょいと手が出せませんやね。


ナショナルチームが取り組んだ軽量化が、

どこまでフィードバックされるかわかりませんが、

次世代機は1kgでも2kgでも軽いものになればいいなと思います。


もうひとつの課題は、体格の小さな選手が問題なく使用出来るモデルにするということ。


例えば、ジュニア選手。

体が小さいものですから、トリノモデルに乗ると足がステップに届きません。

仕方がないから、親御さんたちはジュニアモデルといわれる、

小さなチェアスキーを用意されます。


小さなお子様にはトリノモデルは大きすぎるかも知れませんが、

「上」を目指すジュニア選手であれば、

小学校高学年ぐらいからはトリノモデルに乗せた方がいいと思うんですよね。


その乗り換えの時期を早めてあげられることは、

ジュニア選手にとってもいいことでしょう。


メインフレームの形状をスマートにして、

ステップを出来る限り体に近づける事が出来れば、

早くから「逸材」を一流のマシンに乗せられます。

















また、ジュニアだけに限らず、

女子選手とか、障害の種類によっては体格が大きくならない人とかにも喜ばれるはずです。


体格が大きくない選手が大型のトリノモデルに乗ろうとしたら、

ステップに足を合わせるところから入らなくてはならず、

するとシートはとんでもなく「前乗り」になってしまうのです。


これではしっかりとリンクを動かすことが出来ませんので、

トリノモデルの性能を出し切ることは出来ません。

もしかしたら、トリノモデルを体に合わせられない選手の中には、

とんでもない才能を秘めた選手が要るかもしれない。

そう考えると、本当にもったいない気がします。


てことはですよ?

小学校高学年から大人まで、

その性能をフルに使えるフレームの登場は必須のことではないでしょうか?(^^


さらにさらに、ぜひとも開発したい部品があります。

それはスキー板を装着するブーツの部分です。

















トリノモデルには、アルミの削り出し部品が使われています。


健常のスキーブーツは樹脂製で、スキーのしなりを妨げず、

スキー板の性能との相乗効果を狙うような動きを持たせているのですが、

金属の固まりである現在のチェアスキーのブーツでは、そんな芸当は出来ません。


金属の塊はスキー板が動こうとするのを押さえてしまっていて、

板の性能をスポイルさせてしまっているのです。


健常スキーのブーツみたいな部品を作ることが出来たら、

もっともっと板の性能を生かしたスキーが出来るはずなんだけどなぁ....

このあたりのことも次世代機の開発には取り入れて欲しいですね。


さて、これで今回の連載はひと区切りです。

トリノモデルの純正ばねは「へんだぞ」というところから始まって、

チェアスキーの次世代機にまで話が広がってしまいました。


速いレーサーになる、上手いスキーヤーになるという夢も素敵なものですが、

こういったマテリアルの話も、違う方向からチェアスキーを楽しむ面白い事だと思うんです。


近い将来、どこかでチェアスキーをご覧になることがあれば、

そんな角度からも見て頂けると嬉しく思います。


来年は、いよいよソチパラリンピック本番!

ジャパンチームの応援をよろしくお願いいたします!(^^

2013年5月21日火曜日

セッティング範囲は広い方がいい....


いやはや、昨日はブログの投稿を♪と思った矢先、

キーボードが壊れたことが判明!(^^;

通り一遍の応急処置など役に立たず、新品を買うことになりました。


時間は22時を回ったところ。

家電屋なんて開いてない(^^;


泣きついた先は、AMAZON

キーボードが、1個455円というのも異常なお値段ですが、

もっと驚いたのは、荷物の到着時間(^^;


「21日にお届けします」

はぁ?21日って明日じゃんか?

あまり人をからかうんじゃないよぅ(^^;


で、仕事から帰ったら、届いてました....

新品のキーボードが(^^;


1個455円のキーボードを、

送料無料で、

翌日配送なんかして、

どうやって儲け出してんだ???(^^;


まあ、何にせよ、こうやってブログの更新も出来る訳です。

ありがたやありがたや♪


さて、前回の投稿では、オリジナルの等ピッチばねの考え方を書きましたね。

そのばねの巻き方には、ひとつ面白くないところがあります。


それは、1Gの高さが決まってしまうために、

コースや雪質、競技種目に合わせたセッティングというものが出来なくなってしまうのです。

どうせなら、様々なセッティングが可能なチェアスキーを作ってみたいなと考えていたりします。


名付けて、

「山本新之介が勝手に考える次世代機はこうだ!」
                              ワーーーードンドンドンパフパフパフ♪


まずは、リンクの使用域を決めます。

トリノモデルの前転の原因は、

リンク上死点付近の可動域にあると以前にも書きました

そのために、不要な重心移動が行われてしまうのためです。


ですので、リンクの上死点は画像の位置になるように想定します。





←メインフレームが
  水平以上に上がらない位置







この上死点から75mmのストロークになるように、

ダンパーの取り付け位置を決めます。


車高調整機能がないとこの企みは意味を持ちませんので、

当然のようにオーリンズ製ダンパーを採用します。























調整機構はネジ式で10mmのものにして、

まずはもっとも縮めた位置を初期設定とします。


リンク上死点で設定した位置に合うように、

ダンパー下部のボルト位置を決めて、穴を開けます。


これだけでもダンパーの機能だけで、

上死点から10mm上げる車高調整が可能ですが、

さらにダンパー下部のボルト位置を15mm下げたところに穴を開けます。


この穴の位置変更とダンパー側のねじ調整で、

25mmの範囲で車高が調整出来るようになるのです。


車高調整のメリットのひとつは、

オリジナルのばねを巻いてイニシャルを付けずに使用する場合でも、

トリノモデルの「おいしい部分」である、

「より低い位置」を使えるようになるということがあります。


トリノモデルのリンク構造の特徴は、

低い重心位置であればあるほど鋭いカービングターンが可能なことで、

その低い位置を「おいしい部分」といいます。


もうひとつのメリットは、

ばねのイニシャルを変更して車高が変わるようなことがあっても、

いつも理想とする1Gの位置が確保出来るということです。


コースや雪質や種目によって、

ばねにイニシャルを付けるようなセッティングも可能になります。


緩斜面主体のDownHill(滑降:DH)では、

柔らかくしなやかに雪面の抵抗を吸収しなければなりませんし、

鋭く細かいターンが必要なSlalom(回転:SL)では、

エッジの捉えを速くして、リンクの動きをターンのリズムに合わせなければなりません。


この2つの種目を攻略することは、

たったひとつのセッティングでは大変難しいものです。

少々の手間をかけてでも種目ごとにセッティングを変えられた方が、

レースの進め方も有利になることでしょう。


例えば、ダンパーストロークが75mmで、

ばねの使用領域を0mm~90mmとなるように設計、

通常は10mmのイニシャルで使用します。


トップチームならこれで、

GiantSlalom(大回転:GS)、Super-G(スーパー大回転:SG)、そしてDHまでこなせるでしょう。


緩斜面が主体のコースであれば、

イニシャルを0mmまでの間の「いいところ」まで戻して、

1G位置が下がった分だけ車高を上げます。

こうすれば、よりしなやかに雪面の抵抗を吸収させやすくなり、

スピードのロスは小さくなります。


逆に急斜面が主体のコースであれば、

イニシャルを増やしてしっかりと荷重を受けるセッティングが選択出来ます。


さらに、SLであればタフなターンが要求されますので、

最も強い荷重を最も低い位置で受けなければなりません。

SLには不要な「まったり感」を全て殺して、

ピーキーだけれども、誰よりも速く、

次のターンへ仕掛ける事が可能なセッティングが必要でしょう。


次世代機にこういった機能を持たせることが出来れば、

そして、コースや雪面状況の違いといったデータを積み重ねていけば、

「このコースのこのレースでこの雪面ならこのセッティング」というような、

まるでモータースポーツのワークスチームのような、

素敵なレース展開が出来るのではないかと愚考する次第です。


まあ、今のところは絵に描いた餅かも知れませんが、

「ソチ」後、「平昌」を見据えた開発に掛かるというのも面白いと思うんですが。

いかがですか、ニッシン様?


次回最終回「どうせ次世代機を作るなら」

2013年5月18日土曜日

「トライ&エラー」より「なきゃ作れ」....


σ(^^の性分です。「ダメだこりゃ」と思ったことは、

どんなに頑張っても興味がわきません。

モノでも、仕事でも、人でも....ね(^^;


何とかなるのであれば、

ねちねちと細かい作業を繰り返してでも何とかしようとしますけど、

トリノモデルの「どうにもならない部分」はどうしようもありません。


じゃあ、納得出来るまで作り直してみようじゃないか。

「なきゃ作れ」の精神で(^^

とは言っても、イチからチェアスキーを作り直す事はムリ。

思ったことが出来るまで、現状に手を加えるしか能がありません。


まずは、自分の好きなようにばねを巻いてみることです。

ありがたいことに、

東海バネ工業(株)様とお付き合いさせて頂いて、

何本ものばねをお世話になりました。


トリノモデルにマッチするばね理論なんて、

持ち合わせていませんから、適当に1本巻いてもらって、

そのデータをもとにまき直すという作業を繰り返しました。


いろんなばね定数を設定したり、計算したリンクのレバー比をもとに考えたり....

それこそ、10万円や20万円ではきかないぐらいにオーダーし続けて。


その甲斐あって、オリジナルのばねを巻くノウハウもある程度は身につきました。

その方法を簡単にですが、ご紹介しましょう。


まず用意いたしますは、チェアスキーが「体重計に早変わりするばね」を1本。

このばねを付けて、座った1Gの位置を測ります。

その沈み(たわみ)量から、1Gでばねにかかる荷重を測定します。

これは、体重計用ばねのたわみと荷重の関係を計測しておけば簡単に割り出せます。


次に、理想とする1Gの高さにその荷重量を当てはめます。

ダンパーストローク量が75mmのトリノモデルですから、

たわみ0mm~1G位置~75mmそれぞれの荷重量を直線で結べば、

シングルレート(等ピッチ)ばねのグラフが出来上がります。
 
ね?とってもイージーでしょ?(^^


ちなみに、モータースポーツでは、

等ピッチのことを「直巻き(ちょくまき)」と言ったりしますね。

σ(^^は「じかまき」と読んでひんしゅくを買ったことがあります。

閑話休題....


このまま等ピッチで巻いて使うのもよし、

フルボトム付近たわみ15mmまでの部分に気に入らないところがあれば、

グラフの数値をちょいちょいといじって設計すればいいんです。

その応用が不等ピッチばねということ。


ね?

オリジナルのばねなんて、簡単に考えられるでしょ?

オリジナルのばねを巻いてみたいと考えているチェアスキーヤーのみなさん!

よかったらお手伝いしますよ!


次回「まだまだ広がるセッティング範囲」

2013年5月17日金曜日

それでも使いようがあるんじゃねーの?....


「ダメだこりゃ」と結論づけても、

もしかしたらまだ使いようがあるかも知れないと、

ある程度、純正ばねの使い方を考えてはみました。


σ(^^が購入した最初のばねは「体重70kg」用。

底付きがひどいぞってことで買い直した「80kg」用。

80kg用では跳ねすぎる上に、車高が上がりすぎてしまう。

同じ重さでは沈まなくなるので当然ですね。


じゃあ、70kg用のばねのイニシャルを10mm程度かけてみる。

70kg用と80kg用の中間ぐらいのバネレートになる。

車高もその中間ぐらい。


でも、そもそも車高が変わるということは、

滑りの質も大きく変わってきます。


バイクや自動車のような車高調整機能があれば、

この問題はクリア出来るのですが、

フレームにもダンパーにもそんな機能は一切無し。


「底付きしない強さ」か、

「前転しない弱さ」か、

バネレートを無視した「最適な車高」か、

そのいずれかを選ばなくてはならないという欠点が、

浮き彫りになっただけでした。


ジャパンチームも、何かを犠牲にして戦って、

本当に苦労しながら「最強」の称号を守り続けています。

なんとか、もっともっと楽なレースをさせてあげることが出来れば、

それこそ、「最強」が「無敵」になるはずなのに....


そんなばねで、みんなはどのように戦ってきたかというと、

ばねの動きをダンパーで制御してきたのです。


底付きが強ければコンプレッション(圧側)、

前転してしまう時にはリバウンド(伸び側)。


それぞれ減衰力の調整で「ごまかして」、

あとはテクニックで何とかしてきたというのが正直なところでしょう。


でも、そんなことが出来るのも、

年間の滑走日数が150日というトップチームだからこそ。

一般のスキーヤーには、決してその境地にはたどり着けないでしょう。


じゃあ、σ(^^も含めて「たどり着けない選手」はどうすりゃいいのさ?

とりあえず、「ごまかす」事しかできないのですが....(^^;


メーカー設定の体重別ばねをひとつ弱いものに変えてください。

で、自分の好みに合う車高になるまでイニシャルをかけます。

まず、それで滑ってみます。


まだ前転するようでしたら、

前転をコントロール出来る弱さにまでイニシャルを戻します。


技術が上達していくと、

前転しないようにコントロール出来るはずですので、

それに合わせて少しずつイニシャルをかけていくと。


こんな感じでいかがでしょうかね。

この方法にしても、「トライ&エラー」は欠かせませんので、

根気が要りますけどねぇ....


次回「ばねなんて、新しく巻いた方が早いんだよ」

2013年5月16日木曜日

実際、純正ってどんなもんなの?....


どんなものでもそうですが....

市販の製品には、

「誰が使っても安全である」タトエσ(^^ガツカッテモ....

という命題が課せられます。


市販のバイクや自動車で考えればわかりやすいですよね。

例えば、ステアリングやブレーキの操作で、

力の入れ方や操作の丁寧さが厳しく決められていて、

それを少しでも間違えると曲がらない止まらないなんてのは、製品として成り立ちません。


トリノモデルはどうなの?ということでも同じだと思うんです。

操作方法を間違えると前転してしまうなんて、
 
やっぱりどこか「へんだぞ」なんと思うわけです。


ただ、トリノモデルのリンク性能には、疑問の余地はありません。


トリノモデルに感じた「へんだぞ」は、ばねでした。

純正で設定されている3種類のばねを試して、どれもこれも気に入らない。


体感だけでなく、データでも知りたくてメーカーに問い合わせたんですが、

バネレートすら教えてもらえませんでした。

つまり、自分を支えているばねがどんなものかもわからないわけです。


どうにもこうにもならない。

じゃあどうする?


まずは、何が何でも純正ばねの正体を知りたい。

一番最初に飛び込んだのは、ベステックス様。


こちらでは、1本だけの作製は出来ませんよということでしたが、

ばねについて本当に詳しく教えていただけました。

この時のことは、今でも糧になっています。


この際、純正のバネレートの計測もして頂きました。

データにすると驚愕の事実が判明します。


トリノモデルの純正ばねは、

一般には「デュアルレート」といわれるピッチのばねです。

σ(^^たちは「不等ピッチ」と言っています。


不等ピッチの考え方は、ばねに弱い部分と強い部分を作ることで、

サスの沈み始めは柔らかく、沈んでいくとより強くなるという性格を持たせることが出来ます。


で、純正のばね。

トリノモデルでは、荷重「ゼロ」から底付きまで75mmのストロークなのですが、

0mm~70mmまで、ほとんど特性が変わらないのです。

本来なら動くはずのない85mmや90mmまで押し込まなければ、

しっかりとした特性の変化は確認出来ませんでした。


まずここで、頭の中は「?」がいっぱい。

動くはずのないストロークで特性が変化???

わざわざ不等ピッチにする意味ないじゃん???

体重とバネレートの関係だって、さっぱりわかんないぞ???


イニシャル(ばねを初期状態から締めておくこと)をかけるのが前提なのかとも思いましたが、

メーカーはイニシャルをかけることを推奨していません。


で、3種類の純正ばねのデータを計測して頂いて、考えに考えた結論。

「ダメだこりゃ」


次回「ダメならダメなりに」

2013年5月15日水曜日

サスセッティングの妙....


ジャンルを問わずレースシーンにおいて、

セッティングを無視して勝つ事なんて出来ません。

サスペンションという構造があるマテリアルでは、特にそうです。


モータースポーツでもありとあらゆるパーツが製造されています。

それはつまり、レーサーの技術に合わせたり、好みどおりのセッティングをするためです。

そして、レーサーの成長に合わせて、ほぼ無限にアップデートされていくことでしょう。


世界最強と言われるチェアスキー「トリノモデル」も例外ではありません。

















それぞれのレベルに合わせて、最適なセッティングを出来るようにしなければ、

「体を服に合わせる」という間違った方向を求めることになってしまいます。


バイクや自動車とは違い、チェアスキーは、

ライダーの体重がその性能に大きく影響します。


にもかかわらずですよ?純正で設定のあるばねは、

ライダーの体重をもとに、10kg刻みで設定があるだけです。

一般には60kg用、70kg用、80kg用と3種類だけで、

特に必要なユーザーには、「それ相応」の重さで特注されています。


体重だけでばねを決めたとしても、

ウェアやヘルメットといった装備品の重さは考慮されていませんし、

シートの前後位置の違いなども意識されてはいません。


そもそも、体重が75kgの選手はどのばねを使えばいいの?

ということすら明確になっていないのです。


でも、初心者のうちは、「ある程度」のものでいいんじゃない?

そうかも知れません。が、それも本当に最初の頃だけです。

そこそこ滑ることが出来たとして、次に来るのが「前転との戦い」です。

結果、「体を服に合わせる」作業を繰り返すことになるんですから。


初期に設定されているばねが強すぎると、前転してしまいます。

前転をしないようにするには、弱いばねに交換することが手っ取り早い方法です。

サスが伸び上がるスピードと力が弱くなりますからね。


でも、弱くなったばねでは「底付き」が激しくなります。

ばねが重さを支えなくなるわけですから、

ダンパーの下死点まで勢いよくリンクが動きます。

で、サスが沈みきったその瞬間!

全ての衝撃は脳天にまで跳ね返ってきます(^^;


ナショナルチームのみんなは、この底付きに悩まされながら戦ってきました。

それもこれも、リンク上死点付近の動きを穏やかにするため。

また、そうすることが、トリノモデルの性能の「おいしいところ」を使えるからです。


ちなみに、激しく底付きをした時の選手たちの感想は、

「背骨を伝わる衝撃は、目から火花が出る」ということだそうな。

また、底付きのあとフレームがたわんで、

本当なら当たるはずのないところにシートが当たって、

ざっくりと割れてしまったこともあるとか....

困ったもんです(^^;


次回、「純正ばねの性能」

2013年5月14日火曜日

みんな、なんでばねについて考えないんだろう....


嘘かホントか、日本では昔々、こんな事を言われていたそうです。

「体に服を合わせるんじゃなくて、
 体を服に合わせるんだ!!!」

戦争中の話と聞きましたから、決定的な物資不足の中、

「贅沢は敵」という発想からの言葉だったんでしょうけどね(^^;


そういう感覚って、今も根強くあるような気がします。

日本人特有の考え方かしら?


最近の自動車や住宅業界であれば、「個性」を前面に出した商品が見られますが、

たいていの場合、「妥協」というものが前提としてありそうです。


トリノモデルであれば、前回の記事でも書いたように大きな「弱点」があります。

そして、ほとんどの選手は、トリノモデルに体を合わせていきました。

ある選手はスピードを手に入れ、ある選手はトリノモデルの性能を殺して....


σ(^^は2輪レースをかじっていましたから、

スピードを手に入れる方法はテクニックのみではないと知っています。

リスクを背負わずに速く走れるマシンも絶対に必要なのです。

そして、チェアスキー界にも、その考え方は当てはまります。


トリノモデルの絶対的な優位性はそのリンク構造です。

前回にも書きましたが、円弧を描く重心移動は、

他のチェアスキーでは得られない落下エネルギーを得ることが出来ます。

これは発売から7年経った今も変わらない優位性です。


同時に、前転してしまう原因も変わらずに存在しています。

サスペンションが延びる力が強ければ強いほど体を上前方へ突き上げてしまい、

その勢いはフレームごと宙に浮かせてしまいます。


もちろん、乗り方の問題もあるでしょうが、

チェアスキーの側で対処の出来ない問題だろうか???と考えたら、

いくつかの糸口があるはずなんです。


「あなたの体重ならこのばねですよ」と納品されたトリノモデル。

それは、自分に合ったセッティングのばねだという思い込みはなかったかな?

で、乗りこなせないのはテクニックのせいだと、「体を服に合わせて」しまってませんか?

そのばねは、本当に自分に合ったばねなんでしょうかね?


「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか」


そうですね。

発売当時は、ばねが「キモ」なんて誰も言っていませんでしたからね。


次回「純正ばねで出来ることと出来ないこと」

2013年5月13日月曜日

世界最強のチェアスキーとその弱点....


先日、5月8日付けの日本経済新聞のコラム欄「春秋」で、

面白い記述を拝見しましたので、少し引用させて頂きます(^^ 
(リンク切れしてるかも....)


「SF作家にして生化学者のアイザック・アシモフが言ったそうだ。

 科学で耳にするもっとも胸躍る言葉、

 それは「私は発見した!」ではなく「へんだぞ……」である、と。

 科学の発見にたやすいものなどない。

 第一歩はつねに「へんだぞ」に始まる、ということだろう」


そのコラムの内容そのものも大変興味深かったのですが、

引用した部分は、σ(^^も大変共感するところです。


今や最強と言われる、チェアスキー「トリノモデル」。

発売当初から世界を席巻し、海外チームでも採用されるようになっています。


発売と同時に、σ(^^も乗り換えましたが、

当時から、「乗り方を変えなければ使いこなせない」と言われていたものです。

画像の通り、このフレームのリンク構造は「円弧を描くよう」に重心が移動します。
















極めて簡単にイメージするとこうなります。


















リンクの上死点では重心が上前方に移動し、

ターンの切り返しの際に「ジャックナイフ」をしてしまうことがあるんです(^^;


この動きを使いこなせれば、スキーで求められる落下方向への重心移動に繋がり、

これまでのチェアスキーでは得られなかったスピードを出せるのですが、

操作を間違えば「前転」してしまうという諸刃の剣でもあります。


この諸刃の剣を使いこなした選手たちは、世界と渡り合うスピードを手に入れ、

「前転」を嫌がった選手はスピードを犠牲にして、

「安定したスキー」をするようになったと思っています。


σ(^^も、何度か前転を繰り返しました。

痛い怖いが嫌なので、どうすれば前転しなくていいのかを考えるようななっていきます。


でも、考えれば考えるほど、「へんだぞ」と思ってしまうのです。

前転させない方法としては乗り方をマスターするのが一番なのですが、

そのテクニックをマスターしなければ「危険な乗り物」というのは、どうにも頂けません。


前転を嫌って、トリノモデルの性能を殺してしまうような乗り方はもっとナンセンス。

一握りの選手だけが使いこなせるマシンではなく、

誰が乗っても安定して速いマシンに出来ないものだろうか....

いろいろと試していくうちに、ひとつの結論にたどり着きます。

次回「チェアスキーのキモは、ばね」

2013年5月10日金曜日

サスセッティングの一考察....

先日は、オーリンズプロジェクトの記事、

全削除で失礼をいたしました(^^;

この軽はずみな性根は何とかしないといけません....


でも、せっかく今まで取り組んできたことですし、

何らかの形で、チェアスキー界にフィードバックしたいとも思います。


だったら、トリノモデルにおけるサスセッティングの方法など、

いま考えていることを書いてみれば良かんべ?

ってな事を思いついたので、例によって連載にしてみます(^^


まずは、現状の確認から♪

ナショナルチームメンバー以外で、

トリノモデルのサスセッティングについて、

いろいろと詳しい人、手を挙げて!(^^

....いないと思うんですよ。


トリノモデルを購入した方は必ず聞かれたはずのこの言葉。

「体重何kg?」

そして、少々抵抗があっても答えたはずです。

なぜなら、体重によってばねの設定を変えている製品だからです。

スマートな人は堂々と、体格のいい人はこっそり と、

自分の体重を申込書に書いたことでしょう。


で、納品されたトリノモデルには、

あなたの体重に合わせたばねが取り付けられている!

というのが、「売り」になっていたと思います。


でもね、購入当時から不思議だったんですよね。


体重を聞かれたけど、滑っている時には、

ウェアもヘルメットもブーツも重さに加わるよね?

それは考えなくていいの?


何で、バネレートを聞いても教えてくれないの?

体重別のばね設定は、何で10kg単位なの?


不等ピッチばね(デュアルレートばね)が付いているけど、

フルボトムしても初期線間密着しないよ?

などなどなどなど....


購入当初から不思議なことばかりでした(^^;

でね、トレーニングを続けるうちに、あるひとつの疑問が浮かんできました。

「誰一人として、セッティング理論を持っちゃいねぇのか?....」

でも、そんな事を大声で言うことは許されませんでした。

だって、σ(^^は弱小レーサーでしたからね♪


とにもかくにも、

「お?あいつ、速くなったじゃん?」

ぐらいは言わせなければ、誰にも話など聞いてもらえません。

で、いろいろと自分なりに独学と試行錯誤を重ねて来ました。


今なら、誰のどんなセッティングだって、請け負って見せますよ♪

といえる程度まではきてます(^^


ただし!その、純正のばねでは、どうにもなりませんからね!(^^


次回「純正ばねでのセッティングについて」

2013年5月8日水曜日

いつやるか?今でしょ!....

タイトルの文句。

もう、最近では聞き飽きたフレーズですね(^^;


そんな簡単に、思い立ってすぐに行動できるほどσ(^^は強くありません。

「やりたいこと」は思いついたら何も考えずに飛びつくくせに、

「やらなきゃいけないこと」は何やかんやと理由を付けて先延ばしにしてしまうのです(^^;


そんなぐうたらなσ(^^だからこそ、

「今でしょ!」なんて言われると「そうかも」と納得もしますし、

「腰を上げなきゃ」とも思うんです。


そして、そんなフットワークの軽さに憧れるのは、ぐうたらの裏返しでもあるんでしょう。

「ああ、そこまで思い切りよく生きていくことが出来たら....」なんてね(^^;


何でこんな事をわざわざ書いたかというとですね....

恥ずかしい話ですが、最近のσ(^^はパワーウェイトレシオが非常に悪くなっております。
 
とどのつまり、太っちまったのです(^^;


チェアスキーアルペン競技を休止した初めての冬を、

それはもう目も当てられないぐらいに自堕落な生活をしてきました。


シーズンで50日というトレーニングで消費していたカロリーを、

見事なまでにまるまる貯金する生活です。

だからといって、食べる量を減らしたわけでもなく....(^^;


そして、明らかに太くなっていくウェストから目を背け、

体組成計の存在を忘却し、

「自分は太ることはない」などという妄想を無意識のうちに信じ続け....


春が来て、薄着になった途端に存在を主張する肉襦袢!

いくら何でもヤヴァ過ぎる!(^^;


体組成計の埃を拭き取り、おそるおそる現実を直視しました。

その数字は、こんな感じで....


気温が上がれば、代謝は下がっていきます。

このまま放置すれば、ふくらみ続ける体はその加速度を増していくはず!

このままでは、本当に取り返しが付かなくなる!

体を引き締め直さなきゃ!


それ、いつやるの?今でしょ!

今ならまだ、やり直しがきくはずだ!

てことで、明日からはこれまでのようにオフトレを再開します!


なんだ....「今」じゃないのかよ!(^^;

2013年5月7日火曜日

お久しぶりです....

なんとも、ご無沙汰の記事になりました(^^;

実は、GWに入ってから、歯の痛みにのたうち回っていました。

ブログを書く集中力もなく、ただただ時が過ぎることだけを願って....


4月の30日には右の奥歯がうずき始め、

5月の2日にはガマンが出来ずに歯科医へ。


「歯茎の中側に細菌が入って化膿しています

 抗生剤を出しておきますので、1週間ほど様子を見て下さい」

で、連休後半に突入するのですが、日に日に痛みがひどくなる(^^;


飲み続けたロキソニン。

当然のように効き目は弱くなっていきます。

痛みで発狂するよりはマシだと、一度に3錠飲んだり。

それも、2時間おきに....(^^;


昨夜は、噛むことも出来ないし、お茶とか水とか飲んだだけで激痛が....


休み明け、たまらず診察に飛び込んでいました。

「んー.... 奥歯が縦に割れかけていて、

 その隙間からバイキンマンが入って、

 は~ひふ~へほ~♪してますね。

 上から穴を掘って中をしっかり掃除して、最後は被せものをします。

 4~5回は通って下さいね」


はぁ、難儀なことになっちまった(^^;


折れそうな気持ちを持ち直せたのは、虫歯ではなかったという事。

虫歯にだけはならないように気をつけたのです。

それだけが救いでした(^^;


歯の痛みだけしか残らなかったGW。

まあ、そんな時もあらいな(^^;


このブログも、また頑張って書いていきますので、どうぞよろしゅうに♪