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2013年5月15日水曜日

サスセッティングの妙....


ジャンルを問わずレースシーンにおいて、

セッティングを無視して勝つ事なんて出来ません。

サスペンションという構造があるマテリアルでは、特にそうです。


モータースポーツでもありとあらゆるパーツが製造されています。

それはつまり、レーサーの技術に合わせたり、好みどおりのセッティングをするためです。

そして、レーサーの成長に合わせて、ほぼ無限にアップデートされていくことでしょう。


世界最強と言われるチェアスキー「トリノモデル」も例外ではありません。

















それぞれのレベルに合わせて、最適なセッティングを出来るようにしなければ、

「体を服に合わせる」という間違った方向を求めることになってしまいます。


バイクや自動車とは違い、チェアスキーは、

ライダーの体重がその性能に大きく影響します。


にもかかわらずですよ?純正で設定のあるばねは、

ライダーの体重をもとに、10kg刻みで設定があるだけです。

一般には60kg用、70kg用、80kg用と3種類だけで、

特に必要なユーザーには、「それ相応」の重さで特注されています。


体重だけでばねを決めたとしても、

ウェアやヘルメットといった装備品の重さは考慮されていませんし、

シートの前後位置の違いなども意識されてはいません。


そもそも、体重が75kgの選手はどのばねを使えばいいの?

ということすら明確になっていないのです。


でも、初心者のうちは、「ある程度」のものでいいんじゃない?

そうかも知れません。が、それも本当に最初の頃だけです。

そこそこ滑ることが出来たとして、次に来るのが「前転との戦い」です。

結果、「体を服に合わせる」作業を繰り返すことになるんですから。


初期に設定されているばねが強すぎると、前転してしまいます。

前転をしないようにするには、弱いばねに交換することが手っ取り早い方法です。

サスが伸び上がるスピードと力が弱くなりますからね。


でも、弱くなったばねでは「底付き」が激しくなります。

ばねが重さを支えなくなるわけですから、

ダンパーの下死点まで勢いよくリンクが動きます。

で、サスが沈みきったその瞬間!

全ての衝撃は脳天にまで跳ね返ってきます(^^;


ナショナルチームのみんなは、この底付きに悩まされながら戦ってきました。

それもこれも、リンク上死点付近の動きを穏やかにするため。

また、そうすることが、トリノモデルの性能の「おいしいところ」を使えるからです。


ちなみに、激しく底付きをした時の選手たちの感想は、

「背骨を伝わる衝撃は、目から火花が出る」ということだそうな。

また、底付きのあとフレームがたわんで、

本当なら当たるはずのないところにシートが当たって、

ざっくりと割れてしまったこともあるとか....

困ったもんです(^^;


次回、「純正ばねの性能」

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