一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2014年3月26日水曜日

「4年間」の始まり:20140316SochiGSWomen....

ソチパラリンピックもとうとう最終日。

Day9は女子GiantSlalom(大回転:GS)レースで、アルペン競技が幕を閉じます。


正直言いまして、最後の最後でメダルもう一個!

なんてことを期待しながら中継を見ていました(^^


なんてったって、ワールドカップのGS優勝者が、

ジャパンチームからエントリーしているんですよ?

あわよくば!とワクワクしても罰は当たりますまいて♪


その選手の名は、村岡桃佳選手!

彼女は、メデイアのインタビューを受けて、

「転けても構わない。精一杯の走りをする」と力強いコメントをしていました。


この大舞台で、イチバチのギャンブルを仕掛けられるのなら、

チャンスは向こうから転がってきます。


「それいけぇ!」

とTVの前で叫びながらそのスタートを見送っていました(^^


まあ、結果はご存じの通りだったのですが、

村岡選手がどれほど「弾けた」ランを行ったか、

おさらいしてみたいと思います♪


映像とリザルトをご覧になりながらお付き合いください(^^

  ↓ 1本目



  ↓ 2本目



リザルトはこちら♪


女子Sitting(チェアスキー)クラスの現状は、「女王」が君臨している訳で、

「セカンド争い」を繰り広げている選手たちは、やや水をあけられてしまっています。

その「団子状態」の中へ村岡選手は名乗りを上げました。

海外勢の間では、その存在感は日に日に高まっているはずです。


さて、Sittingクラス2番スタートの村岡選手。

スタートバーに対した瞬間はきっと、

早くスタートさせろと思っていたことでしょう(^^


しかし、スタートタイミングが鳴り響く中、

彼女はあえて、一呼吸を置いてからコースに飛び込みました。

落ち着いてるな....

とても「ルーキー」とは思えないスタートでした。


緩斜面でリズムを作り、最初の急斜面。

決して簡単ではない斜面だということは、

昨日の男子のレースで証明されています。


その急斜面に入る時、若干ですが、

「守りなから」入ったのは仕方がないことでしょう。

でも、その急斜面の途中、少しの「後悔」を彼女が感じたように見えました。


「しまった!ここまで慎重にならなくても良かった!!」


そこから、スキー操作が一変します。

横に横にとスピードコントロールをしていたスキーが、

下へ下へと向けられていきました。


残念ながら、加速し始めるタイミングが遅かったため、

緩斜面でもスピードの乗りが良くない。

少しもどかしそうに、彼女は緩斜面を駆け抜けます。


次の急斜面の入り口。

彼女の生真面目さと、キャリアの少なさから来るライン取りが垣間見えました。


インスペクション(コース下見)で決めたラインを、

ほぼその通りにトレースする村岡選手。

ですが、その進入スピードでは、やや大回り。


その局面でも、ラインの修正を行うまでには至らず、

自身が決めたとおりの進入ラインで急斜面へ飛び込んでいくのです。

ああ、真面目な選手なんだなぁ(^^と素直に受け取りました。


「真面目」というのは、成長過程においては最も重要な要素です。


いろいろと吸収していく中では、

いろいろな指導者や先輩たちから、

いろいろなことを教えてもらいます。


それを「真面目」に聞いて、考えて、試して、

そして身につけていかなければなりません。

「真面目」な村岡選手は「大物」になるだろうなと感じた瞬間でした(^^


「真面目」に教えを受け、

取り組む事が出来ない選手たちが、

「消えていった」のを何度も目にしていますから、

こういった些細な瞬間にも、その将来性を感じられたりします。


「真面目」に取り組まずに消えていった選手が誰かって?

その最たる例は、σ(^^;です。ンナコトハドウデモイイナ....


ただ、1本目の村岡選手の滑りについてσ(^^が勝手に思ったのは、

「まだ、弾けてないな」ということ。

「転けてもいいから」という「イチバチ」の滑りではなかったなぁと。


そして、結果として「女王」から6.96秒差で終わりました。

でもこの際は、「女王との差」はどうでもいいのです。

いきなり、そんな次元で勝負が出来ないことは誰もがわかっていたはずですから。


σ(^^が注目していたのは、「3位」との差です。

その差は3.91秒。

「もしかしたら?」と期待してもいいタイム差です(^^


「イチバチ」が炸裂すれば!

そして「流れ」を引き寄せられれば!


2本目は、1本目と別人か?と目をこすりました(^^

明らかに「攻撃的」な滑りに変わっているのです。


いくつかのミスがあったとしても、それはリスキーなターン初期でのこと。

意識は「落下」をし続けていました。

その「軽量」さ故の、緩斜面のスピードの乗りの悪さも、影をひそめます。


フィニッシュを切った時、リーダーズボードのトップには彼女の名前が輝きました。


その後にスタートする選手が次々と彼女の上に躍り出ます。

が、ひとりは大きくタイムロスをし、ひとりはDidNotFinished(途中棄権:DNF)と、

決して順当ではありませんでした。


彼女自身の好タイムもあり、結果は5位。

銅メダルまでのタイム差は2.39まで詰めることが出来ました。


ね?「もしかしたら」という期待は間違いではなかったでしょ?(^^

彼女に言葉を掛ける機会があるとしたら、

「お疲れ様!よく頑張ったね!」ではなく、

「惜しかった!今度こそは!」ではないかと思うのです(^^


パラ初参戦の選手のうち、大抵の場合は、

「雰囲気に呑まれた」というコメントが残されます。

そして、その悔しさをバネに成長していくものです。


その間、実に4年間。

とても長い間、トレーニングに耐え、成長し、再び「大舞台」に挑戦していきます。


しかし村岡選手は、「呑まれる」ことのプレッシャーや恐怖の「壁」をあっさりと乗り越え、

ほとんどの選手が「やり直し」のために費やす「4年間」を、

いきなりスキップすることに成功したのです。


これで、村岡選手の武器がひとつ増えました。

「大舞台で『壁』を乗り越えた」というのは、

彼女にとってこれからの4年間を有利に進めるための貴重な糧になるはずです。

まあ、そこに胡座をかいちゃダメなんですけどね(^^;


なんだか、村岡選手の「よいしょ記事」みたいになってしまいましたが、

あまりにも嬉しくてこんな書き方をしてしまいました♪


でも、一方の田中選手だって、学ぶことが多かったに違いないのです。

彼女の最大の武器は、いい意味で「懲りない」ことです(^^

「いい意味」で、ですよ♪


この大会は「思うようにいかなかった」という結果しか残らなかったと思いますが、

この程度で「メゲる」彼女ではありません。

きっと、さらに自分にムチを打って、「次の4年間」を駆け抜けることでしょう(^^


女子Sittingチームのこれからも、どうぞご期待ください♪

そして、彼女らに続くチェアスキーヤーが増えることを祈っています!


さあ、ソチパラリンピックのアルペン競技を全て見てきました。

感動の閉会式も堪能出来ました(^^


本当に幸せな時間を頂けたと思っています。


選手のみんな、スタッフや関係者の方々、本当にありがとうございました!(^^


そして、全戦を中継して頂いたスカパー!さんにも感謝感謝です!

正直言いまして、障害者アルペンの世界戦をしっかり見られたのは、

これが初めてなんですσ(^^


いままで、見たくても見られなかったものが、見られた。

こんなに嬉しかったことは、これまでにありませんでした。

あわせてお礼申し上げなければ(^^


さて、これで「わかったような技術解説」はお終い!と言い切るにはまだもう少し。

σ(^^の中で、まだ「くすぶっている」事があります。


ということで、「番外編」も書きたいなと。

もう少しお付き合いくださいね♪

次回番外編「2本スキーってどうなの?」です。

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