迷宮。
いや、実のところ、まだ迷宮かどうかもわからない。
ひとつだけ言えることは、
つい先ほど、入口から入ったばかりだということだ。
すでに何度となく通路の分岐を選択し、
そして、引き返すということを繰り返している。
なんのためか?
今いる場所はどこなのか、
そして、どこに進もうとしているのか、
全てをマッピングしようとしているからだ。
これまでの冒険で得た経験では、ほとんどの場合、
今から入る洞窟の、ある程度の地図は手に入った。
不細工で不器用ながら、ポイントを押さえた地図を。
そんな地図に、もちろん詳細は示されていなかった。
しかし、目隠しでは進めないまでも、
進むべき方向を見失うことはなかった。
これまでの冒険は「先達」に恵まれていたということだ。
しかし、どういう事だろう。
このフェーズでは、まだ「誰にも」会えていない。
我々、正規な戦士は王国の命令書を元に旅をする。
規定された目的を達するために。
その目的に疑問を挟むことは許されない。
紙切れ一枚のみで、目的の達成を求められ、
それが出来ないものは、再び城に戻ることは出来ず、
その日の食い扶持のみを求めて彷徨うことになる。
しかし、しかしだ。
今回の旅はどうも勝手が違う。
城に戻ることはおろか、進む方向がわからないのだ。
わかっていることはひとつ。
紙切れに書かれた命令。
「この洞穴に入り、出口より抜けよ」
洞窟までに、仲間に会うことはなかった。
疲れと心を癒す宿もなかった。
持ち合わせたのはわずかな経験と、
かつての冒険から引きずっているくだらない思い出。
飛び込んだ洞窟。
その道がそのまま出口に通じていることを期待した。
松明の明かりも十分に保ち続けると信じていた。
そんな思いは幻想だった....
分岐を左に進む。
さらに分岐に出会う。
その先の選択はしない。
ひとつ前の分岐に戻り、逆へ進む。
もどかしく、煩わしい。
しかし、今しなければならないのは、「マッピング」なのだ。
ひと区画ずつ確実に、自分の置かれた状況を確認する。
それ以外に生き残る術はない。
もちろん、安全な方法ではない。
かすかな松明の明かりに頼り、地図を描く。
その隙にも、代わる代わる襲ってくる者たちがいる。
それが何物なのかまだわからない。
ひとつだけ言えることは、
手に負えない者ではないということだ。
勝てはしなかったが、負けてはいない。
何とかやり過ごしたというところだろう。
ひとりで進んでいるということが、
これほどまでに気の休まることではないとは。
辛い。
いつ得体の知れない者に襲われるか。
怖い。
そこにある、「宝箱」。中身が何かわからない。
重い。
ここで立ち止まることの出来ない重圧。
わからない。
ここから抜け出ることが出来るのか....
仕掛けられた爆弾に出くわした。
幸いにも、かつて解体したことのある物と同じタイプだった。
もし、これが未知の物だったら....
壁に貼られていたパーティーの召集状。
主催者の名前は自分だった。
なんだこれは....
この先の見えない冒険に、光は差すんだろうか?
そして、その行く末に待ち構える結末は....
妻「何のことですか?これは....」
今の仕事のことについて、RPG風に書いてみました(^^;
妻「へー。大変そうだね」
本当に大変です(^^;
まともに引き継ぎされていないもんですから、全く手探りの状態で、
すぐに上げなくてはいけない報告書があったり、
次から次へと業者さんがやってきて、訳のわかんないこと言われて、
かといって、周りの人もよくわからないことが多すぎて、
前任者は戦死(退職)しちゃってコンタクト取れないし、
引き出し開けたらとんでもない物が出てくるわ、
通勤途中にはスライムみたいな遅い車に出くわすわ、
駐車場の場所取りには負けるわ、
食堂の「きつねそば」は美味しくないわ、トイレは汚いわ....
妻「....」
もう、いやーっ!って感じです(^^;
妻「甘えてんじゃねーっ!!!」
もう、いやーっ!!!(^^;
まぁ・・・何と言いますか。
返信削除RPG風に進めると
新之介選手は一番最初に
消えていくキャラだね(笑)