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2010年4月11日日曜日

ばね....

今日は、物置の整理をしておりました。

ここ十何年、ほぼ放置してきたモノ達ですが、

要らないモノは思いきって整理しておりました。

ほとんどが不要な不燃物で、積み上げれば大きな山ができてしまいました(汗)

モータースポーツをしていた頃の、2輪&4輪の部品を初め、

折れたスキー板や以前使っていたチェアスキーのスペアダンパー....

ばねなど、どの車種でいつ頃使っていたのか、

さっぱりわからないものがごろごろごろごろごろ....


しかし、あらためて眺めているとばねってヤツは面白いですね。

大小様々なサイズで、いろんな車種に乗っていたのだなとつくづく思います。


チェアスキーのばねは基本的に2輪の流用、もしくはその応用です。

見比べていたのが、現在使っている(まだ捨てない)チェアスキー専用のばねと、

以前使っていた二輪の流用だったチェアスキーのばね。


二輪の流用のモノは、1,300ccのビッグバイク(両持ちサス)の1本。

およそ150kgぐらいある車体ですから、ライダーの体重込みで1本あたり70kg/1Gぐらい?

チェアのばね上重量とσ(^^の体重あわせて90kg/1G程度。

当時は、頼りなくて仕方が無くて、「一番固いばね付けて!!」

なんて、メーカーに無理を言っていたものです。
(てゆーか、おめーがやせろって話?^^;)

結局、しっくり来ないまま、現在のフレームに乗り換えたのですが....


今期は、ばねにこだわったシーズンでしたので、

ばねを見ていると、感慨深いものがあります。


ばねの役割というのは、その時にかかる荷重をしかりと受け止めつつ、

サスペンションを過不足無く動かし続け、雪面(路面)からの入力を吸収する。

そうすることで、ばね上での上体を安定させることが役割だと考えています。

モータースポーツだと、その上でアクセルによるパワーオンがありますので、

純粋な落下運動であるチェアスキーとは、少し趣が違いますが....


で、今シーズンこだわったことは、ばねの伸び縮みのスピードです。

モータースポーツの世界では定評のある、(株)ベステックス様

そのベステックス社長の石山様にお教えいただいたことが、きっかけです。

ばねの固有振動数。


ばねの役割として、質量のあるものを支えることがまずひとつです。

σ(^^の、フレーム重量を含めた重さが先ほどの90kg/1Gとして、

ターン中に掛かる遠心力により、さらに大きな荷重がばねにかかるわけです。

これをしっかり支えなくてはいけません。


もう一つの役割は、ターン操作に影響のないスピードで、

ばねは伸び縮みを繰り返さなくてはならないのです。


ばねが縮む(「沈み側」と言っています)のが遅いと、ターン中の必要な荷重が掛からずに、

いつまでもエッジは雪面をとらえてくれない。

逆に、速すぎるとイメージしたきれいなターン弧に合わない荷重がかかってしまいます。

エッジにかかる荷重は、0%~100%~0%という変化の中で、

滑らかに、とぎれることなく、適性にかけていかなくてはなりません。


ばねが伸びる(「伸び側」)はどうでしょう。

伸びるのが速すぎると、ターンの切り返し(右から左、又はその逆)の際、

スキー板が雪面から離れて、ジャンプしてしまいます。

現在使用しているフレームですと、その特性から

前のめりに前転してしまいそうになったりします。

伸び側が遅すぎると、今度は切り返して逆側に倒し初めても、

すぐに沈み始めることなく、ある程度伸び続けることになります。

ターンの仕上げからターンの初めは、速いスピードをつなげる、

非常に大切な場面なのですが、伸び側のバランスが悪いと悪影響しかありません。
(この伸び側のスピードが、沈み側より重要なのです)


現在のフレームは、ばねの動く量は75mmしかありません。

その75mmの間で、最適なばねの伸び縮みのスピード(乗り方によって変わります)を、

見つけて行かなくてはならないのです。

そのスピードというのが、ばねの固有振動数で表されます。


なんだか、ややこしいことをだらだらと書いてしまいました。
(σ(^^;も、理解するのにずいぶん時間がかかりました。)

この固有振動数というものをお教えいただいてからというものも、

いろんな速さのばねを試作し、かなり滑りにいい影響が出てきました。

夏の間に、もう何通りかのばねを作成して、

来期は、来期こそはガツン!と成績を出すつもりです。
(言い切ったら、結果出して来いよ!)

ちなみに、ばね作製をお世話になっているのは、東海バネ工業(株)様です。

非常に物作りにご熱心な会社で、大変力強く味方していただいています。


最後になりましたが、あらためまして....

(株)ベステックスの石山様、東海バネ工業(株)様、大変ありがとうございました!

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