前回、小脳の役割と大脳の関係について書きました。
大脳は記憶しておくだけと書きましたが、実際にその場面になった場合、
たとえば、野球で打席にたったときにはどんなことを考えているでしょうか。
「前の打席はボールの下をたたいてしまった。だから、今度は少し上をたたけば、
バットの真芯にあたるはずだ。少し上、少し上....」
こう考えてしまったら、小脳は全てを実行しちゃいますよ。
....ほら、セカンドゴロで終わっちゃった。
「さっきは上過ぎたんだ。今度はさっきよりほんの少し下。
右打ちでセカンドゴロだったって事は、少し打ち負けてるか振り遅れ....
しっかりとボールを見てバットを振り切れ」
....はい、ボール見過ぎて空振り三振。
小脳が働くまでに、時間を使い過ぎちゃったんだね。
ピッチャーの手からボールが離れてバッターのところまで、
120km/hのストレートだったら、0.55秒、
ボールを見て大脳に情報が届くのに0.01秒、
大脳がその情報を受けてコースを分析するのに....
(この分析は、それまでの大脳が積み上げた経験によるので、
時間はわかりません^^;)
この分析、ピッチャーの手元で判断できるのか、
ボールが離れた瞬間にわかるのか、
マウンドとの間のどの当たりまでボールを目で追うのか。
「ここだ!」とバットを振り始めるために、小脳は体中に指令を出します。
足先まで指令が届くには0.03秒、
バットを振り始めてからミートポイントまで0.3秒....
ボールが投げられてから、0.21秒までにコースを見極めなくてはならない。
草野球レベルでもこんな話になるのに、プロで活躍している選手と来たら....
ん?チェアスキーの話でしたね(^^;
滑っててよく言われることに、「引き出しをたくさん作れ」という言葉があります。
あるコースある旗門セットの中のあるターン、それがどんな状況でも
クリアするだけの技術と経験を積み上げておこうというものです。
その技術と経験が圧倒的に少ないと、どう対処していいのかさっぱりわからず
結局ミスをして、タイムロスかコースアウト、ひどい場合には転倒の上負傷....
「引き出し」がいっぱいあれば、どんな状況になっても対処が出来るということです。
じゃあ、「引き出し」っていったいなんじゃいな?
次回、「引き出しはひとつしか持っていない上に、
中には輪ゴムと割り箸とレジ袋しかない」です(笑)
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