水の融点、つまり摂氏0度をはさんで変化する雪温の場合、
経験上、ワックスの選択は難しく感じます。
これは、滑走面を滑らせるメカニズムに違いがあるからだと考えています。
「表面融解」という現象があるそうです。
これは、液体としての水の温度が融点(摂氏0度)を下回り、
固体としての氷になっていく際、氷になる部分が冷やされる過程の表面は、
過冷却に似ている状態である事と解釈してます。
疑似液体というらしいですが、
氷の表面は分子いくつか分の厚さで、
分子として不安定な状態なのだそうです。
それって、水じゃないの?と思いますが、
明確に水として存在するわけではなく、
その疑似液体が存在する温度では、
撥水性を利用するほどの性質がないというわけです。
性質が液体なんだったら、
表面張力を利用した撥水性が使えんじゃね?と思いますが、
不安定な分子であるということは、表面張力はものすごく少なく、
撥水での滑走性を求められないと解釈してます。
(この考え、あってるか不安です....^^;)
その「表面融解」が存在する温度では、
固体としての氷の表面の摩擦係数は、
疑似液体のおかげでものすごく低くなっています。
そんな状態ですので「撥水」させて滑らせるのではなく、
滑ることを妨げない工夫が必要です。
滑走面の表面は凸凹を少なく、その状態を長持ちさせるように、
堅いワックスを塗り込むことになります。
しかし、融点付近の雪温ですと、コース上には、
完全に「液体」になってしまった水もあるはずですので、
フッ素もある程度配合させたワックスが必要でしょう。
また、堅すぎる滑走面を作ってしまうと、
雪面がスキーの圧力に耐えられず、
雪の結晶をつぶされてしまうことで滑ることそのものには
抵抗になってしまう可能性があります。
ちなみに、実験方法によって結果が変わるようですが、
マイナス30度でも表面融解の状態が、わずかですけどあるようです。
今回は、頭の中で整理が追いついていないようで、
おかしな日本語になっていることをお詫びします(^^;
次回「-20度以下の気温でもレースは行われる」
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