一緒に耐えよう、立ち直ろう!東北! がんばろう!日本!

2010年6月26日土曜日

ストラクチャー編の始まりぃ....

ワックス編に続いて、ストラクチャー編です。


あらかじめ、ぶっちゃけときますが、

今回の連載は、少々の勇気が要ります。

これが正解!というものがない話題ですので、

読み進めていただくには、ご了解いただきたいんです。

「こんな考え方をしている奴もいるんだな」と。


では、本題....

スキーは直滑降が一番スピードが出るわけですが、

理論上、進行方向に対して水平な斜面で、

スキーの進行方向と斜面の傾斜方向との相対角度が0度の時に、

もっとも効率の良い加速をしていくこととなります。

しかし、この状態でのレースはアルペンではなくキロメーターランセです。


アルペン競技でいえば、

平坦なコースで、スキー板を雪面と平行に滑らせるという状態は限られています。

競技中は、必ず旗門でターンをしなければなりません。

ターンをするということは、もっとも効率の良い加速方向に対して、

その方向との相対角度が大きくすること。

つまり加速する力を妨げなければならないのです。


加速していく力を妨げるという状態は、物理の言い方をすれば、

加速方向の力とスキー(体を含めて)が得ている慣性力に対して、

逆らう力を与えるということ。

ターンは、スキーが進もうとしている方向に逆らって力を与える行為です。

よく言われる表現、「ターンはブレーキ」というのは、こういう理由があるわけです。


ターンには進行方向に逆らう力が必要ですので、加速度が減少する。

逆らう力が大きくなると慣性力も減少していきますので、スピードも落ちていく。

こういったスピードダウンは、ある程度やむを得ないことです。


もうひとつ厳密に言うと、本来の「ブレーキ」の目的は、

「セーフティコントロール」ですから、

アルペン競技において、限られた条件以外での、

「能動的」なブレーキはあり得ないのです。


今回のテーマは「スキーの滑走性」。

人間が操作するスキー技術ではありません。

あくまでも、ターンに伴う雪面とスキーの接触についてを考えます。


次回「ふたつの力が合わさって違う方向へ向いていく」

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