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2010年6月20日日曜日

水と氷の違いは....

おさらいしておきます。

スキーの滑走面と雪の間に水の膜が出来る場合は、

ロータス効果を狙った滑走面を作ります。


滑走面の素材は「ポリエチレン」の一種、

ベースワックスはポリエチレンとなじみやすい「パラフィン」が原料、

「ポリ」に「パラ」を溶かしてなじませ、しっかりと堅い滑走面を作る。

さらにトップといわれる「フッ素」を使ったワックスを塗り、

フラクタル面に限りなく近い表面にする。

それがどこまでフラクタっているかは、メーカーの技術ということです。

もちろん表面に汚れやゴミがついてしまうと、撥水性は減少します。


以上、水という物質がその融点より高い温度を持っている場合の、

「滑るスキー」の作り方でした。


では、水の「融点」、

つまり摂氏0度以下での温度の場合はどうなのか?

という疑問がわいてきます。


スキーが滑る摩擦熱で、雪から溶けた水分が....

という説明を聞いたことがあります。

でも、雪を溶かして、撥水性を利用することが出来る水分を発生させるには、

どれだけの熱が必要なのかな?

冷凍庫の氷を指で押さえて、「水」を感じるにはどのぐらい時間が必要でしょう。


確かに、滑走中には多少の摩擦熱は発生するでしょうが、

熱は温度の低い方へ吸収されやすい性質があります。

つまり冷やされ続けるスキーの滑走面が、

雪をたっぷり溶かすほどの熱を持つことは、

まずあり得ないような気がします。


仮にそれだけの熱を発生させる滑走面には、

どれだけの抵抗を持たさなくてはいけないのか?

限りなく抵抗の少ない滑走面を作るという、

スキーチューンの原則とは正反対の作業ですね。


では、水が融点以下の温度の時、なぜ滑るのか?


次回「溶けてなくて氷の状態なのに性質は水、だけど水じゃない」

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